西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

西国三十三所

西国三十三所 十二番札所 正法寺 ~汗かき観音・雷神・芭蕉 伝説の宝庫岩間寺~

岩間寺本堂 西国三十三所の第十二番札所は、岩間山いわまさん正法寺しょうほうじ、通称は岩間寺いわまでらです。このレポートでは、人々に親しまれている岩間寺の方を使わせていただこうと思います。大津市にある札所のなかでは比較的知名度が低い方ですが、…

西国三十三所 番外 元慶寺 ~権力闘争の舞台 花山法皇ご落飾の道場~

花山天皇ご落飾道場 西国三十三所の番外札所の二ヶ寺目は、華頂山かちょうざん元慶寺がんけいじです。西国三十三所札所会のホームページでは番外札所についてとくに説明がありませんが、札所会推薦の納経帳にはあらかじめ番外札所のページが設けられています…

西国三十三所 第十一番札所 上醍醐・准胝堂 ~西国一の難所 広壮華麗な醍醐寺の原点~

准胝堂再建予定地 西国三十三所の第十一番札所は、深雪山みゆきやま上醍醐かみだいご・准胝堂じゅんていどうです。観音霊場としてはいわゆる醍醐寺と呼ばれる下醍醐ではなく、上醍醐の准胝堂が霊場となります。しかし、平成20年の落雷による火災で准胝堂は焼…

西国三十三所 第十番札所 三室戸寺 ~縁起のよいパワーストーン 花咲きこぼれる美しき庭園~

三室戸寺本堂 西国三十三所の第十番札所は、明星山みょうじょうざん三室戸寺みむろとじです。古くは御室戸寺と書いたこともあり、西国三十三所観音巡礼の結願けちがんのお寺とされた時代もあったようです。今では平等院鳳凰堂の勢いに押されて影が薄くなって…

西国三十三所 第九番札所 南円堂 ~国宝のデパート 現代の鹿野苑・興福寺~

興福寺 南円堂 西国三十三所の第九番札所は、興福寺こうふくじ南円堂なんえんどうです。他の札所と異なり、山号はありません。観音霊場としては興福寺全体ではなく、興福寺の一角にある南円堂が霊場となります。ただ、本稿では興福寺全体についてもご説明し…

西国三十三所 番外 法起院 ~観音巡礼の始祖・徳道上人の寂静たるご廟所~

法起院山門 西国三十三所の番外札所の一ヶ寺目は、法起院です。西国三十三所札所会のホームページでは番外札所についてとくに説明がありませんが、札所会推薦の納経帳にはあらかじめ番外札所のページが設けられています。いつごろから番外札所とされたのかは…

西国三十三所 第八番札所 長谷寺 ~観音巡礼始まりの地 札所屈指の霊山・花のお寺~

長谷寺本堂遠景 西国三十三所の第八番札所は、豊山ぶざん長谷寺はせでらです。古来この地域は泊瀬や初瀬とも書かれ、『源氏物語』など多くの文学作品にも登場します*1。関東の人にとっては鎌倉の長谷寺の方が知られているかもしれませんが、鎌倉の長谷寺より…

西国三十三所 第七番札所 岡寺 ~龍封じの池 日本最初の厄除け龍蓋寺~

岡寺本堂 西国三十三所の第七番札所は、東光山とうこうさん岡寺おかでらです。正式な寺号は龍蓋寺りゅうがいじというそうですが、古くから飛鳥の地を東より望む岡にあるお寺、ということで岡寺と呼ばれてきました。西国三十三所札所会ホームページでも、岡寺…

西国三十三所 第六番札所 南法華寺 ~インド請来の巨大石仏のテーマパーク壷阪寺~

大涅槃像と大観音像 西国三十三所の第六番札所は、壺阪山つぼさかさん南法華寺みなみほっけじ、通称壷阪寺つぼさかでらです。「壺」の字は、「壺」と「壷」の二種類ありますが、同じ漢字ですので神経質になる必要はありません。お寺では、「壷」の字を使って…

西国三十三所 第五番札所 葛井寺 ~1041本の手を持つ国宝 日本最古の千手観音~

葛井寺本堂 西国三十三所の第五番札所は、紫雲山しうんざん葛井寺ふじいでらです。第四番札所の施福寺せふくじとは打って変わり、平地のど真ん中にあるのがこのお寺です。近鉄の藤井寺駅もすぐ近くにあり、アクセスに関しては抜群で、それだけに近所の方々か…

大阪市立美術館特別展「豊臣の美術」に行ってきました!

大阪市立美術館ロビー 2021年4月14日、大阪市立美術館で開催されている特別展「豊臣の美術」に行ってきました! 西国三十三所の札所を巡っていると、思っていた以上に豊臣秀吉・秀頼父子の足跡が見つかります。そこでこの展覧会に何かヒントがあるのではない…

西国三十三所の再興の地? 聖徳太子の眠る叡福寺に行ってきました!

聖徳太子御廟 叡福寺えいふくじは大阪府南河内郡太子町にあるお寺で、宮内庁が管轄する聖徳太子の御廟があることから、四天王寺、法隆寺と並んで太子信仰の中心となったお寺です。また、上之太子とも称され、中之太子(野中寺)や下之太子(大聖勝軍寺)とと…

西国三十三所 第四番札所 施福寺 ~唯一無二の仏像の数々 深山の入り口槇尾寺~

施福寺本堂 西国三十三所の第四番札所は、槇尾山まきのおさん施福寺せふくじです。和泉山脈の北側中腹にあり、ご詠歌に詠われるようにまさに深山幽谷の入り口と言えます。山は四季折々に表情をかえ、自然の豊かさを感じさせてくれるお寺です。車で行くことは…

西国三十三所 2021年特別拝観リレー 紀三井寺~粉河寺~岡寺の秘仏を拝観してきました! 

岡寺本堂 最終更新:2021.5.9 2021年4月9日、二番札所金剛宝寺(紀三井寺)、三番札所粉河寺、七番札所岡寺の特別拝観に行ってきました!いずれも前回お参りしたときは拝顔がかなわなかったのですが、今回は秘仏と言われる仏さまにお会いできてとても貴重な…

西国三十三所 第三番札所 粉河寺 ~霊験あらたかな童男の縁起絵巻~

粉河寺本堂と庭園 西国三十三所の第三番札所は、風猛山ふうもうさん粉河寺こかわでらです。紀の川の中流域の、和泉山脈と紀伊山地にはさまれた山間の平地にあります。国宝となっている「粉河寺縁起絵巻」では親の子を思う愛情や童男の奇蹟などが描かれていま…

西国三十三所 第二番札所 金剛宝寺 ~『万葉集』にも詠われた和歌の浦を望む紀三井寺~

大千手十一面観世音菩薩像 西国三十三所の第二番札所は、紀三井山きみいさん金剛宝寺こんごうほうじ、通称紀三井寺きみいでらです。風光明媚で『万葉集』にも多く詠まれた和歌浦に臨む、名草山なぐさやま西側中腹に建つお寺です。2017年、日本遺産「絶景の宝…

西国三十三所 第一番札所 青岸渡寺 ~生と死の交差点 緑濃き熊野の霊地~

青岸渡寺三重の塔と那智の滝 西国三十三所の第一番札所は、那智山なちさん青岸渡寺せいがんとじです。西国三十三所の札所は京都近郊に数多くありますが、京都からの距離が一番遠いのがこの青岸渡寺になります。西国三十三所の巡礼を始めるにあたって、なぜ最…

補陀落渡海の伝説 死と再生の熊野山・補陀洛山寺に行ってきました!

補陀洛山寺 熊野三山の一つ那智山を構成するお寺の一つで、西国三十三所の第一番札所である青岸渡寺と管理者は同じです。また、開創も青岸渡寺と同じ裸形上人らぎょうしょうにんということで、とにかく青岸渡寺とは切っても切れない不可分のお寺であることは…

西国三十三所 交通手段は何がベスト? 車と公共交通機関のどちらがいい?

青岸渡寺 駐車場 西国三十三所のアクセス方法について説明します。車がいいのか公共交通機関がいいのか、よく分からないという方もいらっしゃると思います。ここでは、西国三十三所の各札所までの交通手段について、説明していきます。 札所までの交通機関 …

西国三十三所 観音巡礼ってどうやるの? 作法はあるの?

粉河寺山門 西国三十三所の観音巡礼の作法について説明します。しかし、これも作法を守らないと参拝する資格がない、などといったお話ではなく、あくまでも観音さまを敬う心が大事です。観音さま、さらには他の巡礼者に対して気を配ることができれば、それは…

西国三十三所 巡礼には何が必要なの?

いらすとや「お遍路のイラスト」 皆さんの巡礼熱もだんだん上がってきたのではないでしょうか? しかし、いざ巡礼を始めようにも、いったい何を用意すれば良いのか分からないなあ、という方は多いでしょう。 そこで、ここでは巡礼に必要なものを説明していき…

西国三十三所 番外札所って何? お礼参りとは?

高野山金剛峯寺 西国三十三所には三十三所にはカウントしないながらも、大変所縁が深いことから番外の札所とされているお寺が三つあります。それらは番外札所とよばれ、それぞれ西国三十三所の観音巡礼の起源に深いかかわりがあります。 また、西国三十三所…

西国三十三所 札所はどこにあるの?

那智山参道 西国三十三所の札所がどこにあるのか、皆さんご存知ですか? 関西在住の方なら、意外と身近に感じられる方も多いかもしれません。札所は全部で三十三所、すべて観音さまを祀る霊場です。現在の行政区分では二府五県、旧国名では十一か国に及び、…

西国三十三所 観音巡礼はいつから始まったの?

月岡芳年「花山寺の月」(出典:Wikipedia) 2018年、西国三十三所は1300年の記念の年を迎えました。1300年というと非常に気が遠くなる昔ですが、西国三十三所の観音巡礼はどのようにして始まったのでしょうか? ここでは、観音巡礼の起源、歴史について説明…

西国三十三所 観音さまってどんな仏さま?

施福寺 方違大観音像 西国三十三所はすべて観音さまの霊場です。ところで、よくよく注意してみると、日本国内のあちこちに〇〇観音霊場があることにお気づきになるのではないでしょうか。有名なものでは西国三十三所とあわせて百観音霊場とも言われる、坂東…

西国三十三所 今、観音巡礼がアツイ!

西国三十三所観世音菩薩像(施福寺本堂にて) 皆さんは、西国三十三所さいこくさんじゅうさんしょをご存知ですか? 実は今、西国三十三所がアツイんです! 西国三十三所とは、1300年前から続く近畿一円にある観音霊場のことで、その巡礼のことを指すのですが…