
先日、あいテレビの「よるマチ!」内の1コーナー、「四国一周気まぐれ遍路旅」が完結したという記事をあげていましたが、いよいよ後継番組が始まりました。その名も「四国一周せっかくおへんろ」です。というわけで、第1回放送に関するレポートです。
あいテレビ「四国一周せっかくおへんろ 徳島①霊山寺~③金泉寺」鑑賞レポート
以前からお伝えしていました、あいテレビの「よるマチ!」内の1コーナー、「四国一周気まぐれ遍路旅」ですが、先日、無事に完結しました。その模様は、「お遍路テレビ鑑賞⑨ あいテレビ「四国一周気まぐれ遍路旅」ついに完結!」でレポートしております。その興奮も冷めやらぬなか、早くも後継番組「四国一周せっかくおへんろ」がスタートしました。今回は、その発願たる第1番札所霊山寺から第3番札所金泉寺までの放送となりました。なお、今回も視聴はTverでおこなっております。あいテレビは愛媛県のテレビ局ですので、京都府在住の私では、地上波では見ることができませんからね。
番組について
番組情報
制作 :あいテレビ
制作年:2025年
公開日:2025年7月20日(Tver)
データ:カラー/23分
出演
岡田麻希(あいテレビアナウンサー)
スタッフ
不詳
内容紹介
四国をぐるり約1400km。せっかくお遍路を回るなら四国を楽しみたい。徳島からスタートした今回の旅は、大人気の道の駅で徳島ならではの海鮮グルメ、スイーツを満喫。
※Tverより引用*1
番組を見て
番組を見て、思ったところを書いていきます。
純粋な感想(ネタバレもあるかも)
まあ普通に面白いと思います。出演者が豊福海央アナウンサーから岡田麻希アナウンサーに変わったので、ちょっとどうなるかなと思って見ていたのですが、岡田アナの方が元気で、グイグイいっているように思いました。やはり豊福アナは若いのと、四国出身者ではないので、見ていてコワゴワやっているように見えるところもありました。
その点、岡田アナは年齢は分かりませんが、豊福アナよりは上だと思われます。また、愛媛県出身*2ということで、いわば四国はホームですから、そこはグイグイいけるのでしょう。
ただ、今回もお遍路情報だけではありません。それ以外の情報も積極的に盛り込んでいきます。というか、毎度毎度そっちの方が多いのではないかと心配するくらいです。
今回は、第1番札所霊山寺からスタートしたのですが、スタートして参拝を終えてからいきなり道の駅 くるくるなるとへ行ってしまいました。第2番札所極楽寺とは反対方向、しかも9kmもあるようです。
ただ、この道の駅 くるくるなるとは新しい道の駅のようで、キレイですし、広いですね。4月29日で3周年ということですので、2022年の4月にオープンしたということでしょうか。驚いたことに、店長さんが藤井沙都さんというお若い女性です。Instagramのフォロワー数も道の駅界隈では日本一ということですので、若い女性の感性が活かされている道の駅なのでしょう。私も今度四国に行くときには、行ってみたいですね。
ということで、さすがに四国出身の岡田アナ、道の駅 くるくるなるとのことをよくご存知でした。
海鮮丼の種類が多いらしく、岡田アナはくるくるなるどんという桶に入った丼を食べていました。これは、鯛、鰤、タコ、わかめ、すだちなど、徳島県産の素材にこだわった丼のようでした。23分の尺のうち、5分の1にあたる4分半ほどは、このくるくるなるどんに関するレポートでした。
また、くるくる大渦海鮮絶景丼というのが登場しました。ある女性が、上勝町の移住者の仲間を誘って、出産前の景気づけに食べに来られていたのです。タコやネギトロ、鰤やサケ、わかめなどとにかくものすごい量の海産物が、3段に積まれてやってきました。5人で食べるようですが、はたして食べきれたのでしょうか。
さらに、スイーツの紹介もありました。鳴門金時うずまきソフトというもので、和三盆のソフトクリームの上に鳴門金時のモンブランクリーム、さらにその上に鳴門金時の大学芋の欠片が乗っています。いやあ、これは確かにおいしそうですね。お土産なんかも見ていましたけど、この道の駅 くるくるなるとは相当楽しそうな施設ですね。
この道の駅では、最後にシンガポールからサイクリング旅行に来たグループとも出会いました。この辺のグイグイ話しかけに行く感じは、岡田アナがかなり上手です。
関空から来たのでしょうか、和歌山からフェリーを使って徳島まで来て、そこから高松城、しまなみ海道、尾道、倉敷と行くそうです。日本人でもなかなかできないコースですね。楽しそうで、うらやましいです。
最後に補足ですが、この「せっかくおへんろ」は、アナウンサーが自ら車を運転して回るようです。その車も、ただの車ではなく、何と電気自動車になっています! 四国できちんと充電できるかどうかも、重要なポイントになってくるわけですね。
巡礼者目線の感想(ネタバレあり)
今回、岡田アナがグイグイ聞いて、何人かのお遍路さんにインタビューしておられました。すごいことに、ほとんどが外国人でした。スペイン、イタリア、フランス、イギリス……。今、外国人が多いというのは本当なんですね。
外国人の方が一番困られると思うのが、宿だと思います。遍路宿は畳敷きの和室が多く、また、電話でないと予約がとれないところも多いです。バス、トイレも共用のところがほとんどです。
外国人の方で宿に困っておられる方は、私の記事「Where do you stay in Shikoku island during the Shikoku Pilgrimage(Shikoku Henro)?」を参考にしていただきたいと思います。
今回は、第1番札所霊山寺の前にある門前一番街の店長でもあり、先達でもある藤本茂さんの言葉に含蓄がありました。岡田アナがいろいろインタビューしていくなかで、お遍路の心得を聞いた時に出てきた言葉がこれです。
お遍路さんは修験の旅なんで、普段は楽な方、便利な方に行くと思うんですが、お遍路は難しい方、大変な方を選んでもらいたい。自分が難しい方を選ぶことによって、次の人が楽な方へ行ける、次の人へのお接待ができる。
実は自分が難しい方を選んだからといって、次の人が楽な方に行けるとは限らないと思いますが、あえて難しい方、大変な方を選ぶというのは、修行の上では大切なことのように思います。
最後に、グイグイいく以外の岡田アナのいいところを挙げておきたいと思います。さすが、愛媛県出身だからでしょうか、お遍路の作法がよく分かっておられます。
どういうことかと言いますと、輪袈裟の扱い方が分かっているんですね。
実は、輪袈裟を着けた状態では飲食をしたり、トイレに行ったりしてはいけないことになっています。輪袈裟を着ている状態というのは、仏さまと一体化している状態ということになるんですね。
ところが、「気まぐれ遍路旅」で回っていた豊福アナは食事中も基本的に輪袈裟を着けていたのでした。まあこれは、誰かが教えてあげないといけないところだったと思います。
しかし、岡田アナはさすがに四国出身者です。食事中はきちんと輪袈裟を外していました。こういうことがさりげなくきちんとできるというのは、巡礼ヤーとしても、何となく好感が持てます。
最後に
ということで、今回はわずか3か寺、第3番札所金泉寺までの旅となりました。これからこの旅が、順打ちで第4番、第5番とつづいていくのか、それとも前回のように乱れ打ちでいくのか。また、お寺ではどのような方々との出会いがあるのか。
今後の展開が、非常に楽しみです。
「四国一周せっかくおへんろ」
※Tverでの配信は2025年7月26日(土)現在、配信終了まで1週間以上あります。下記リンクからTverに飛べます。
tver.jp(2025.7.26閲覧)
オススメ度:☆☆☆☆★
*1:Tver「四国一周せっかくおへんろ」2025.7.26閲覧
*2:あいテレビ「アナウンサー」2025.7.26閲覧