西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

四国八十八ヶ所 歩き遍路 4日目(2021.7.24) 13番~17番札所 「神山高校前」バス停~ホテルサンルート徳島

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17番井戸寺

前日に最初の難関焼山寺をクリアし、この日は徳島市周辺のお寺を打ちます。四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、4日目のレポートです!

歩き遍路 4日目 「神山高校前」バス停からホテルサンルート徳島まで

歩き遍路4日目、7月24日(土)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。

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この日も起床は5時、もはやワンパターンのパンとサラダの食事を食べます。あ、伝え忘れていたかもしれませんが、今回の旅では基本的にすべてのホテルで素泊まりなんですね。ホテルは事前にすべて予約していますが、夕方何時に着くかが分からないので、夕食の時間の設定ができないんです。また、朝食も結構早くても6時半からというところがほとんどなので、ホテルの出発時間のことを考えると、朝食なしにせざるを得ないのです。ホテルの朝食ビュッフェは好きなんですが……。

「神山高校前」バス停から13番札所大日寺まで

8時10分ごろに「神山高校前」バス停で徳島バスを下車し、13番札所大日寺には12時8分に到着しました。18.5kmを約4時間で歩いています。Googleマップよりは時間がかかっていますが、上等ではないでしょうか。

もはや日参している「徳島駅」バスターミナルですが、この日も13番乗り場から出発です。7時10分発の「神山高校前」行に乗り込みました。前日と異なり、この日のバスは安全運転でした。まあ、土曜日の早朝ですから、道も空いていますし。

8時10分ごろ、「神山高校前」バス停に到着です。ここから、歩いて13番札所の大日寺を目指します。遍路道ではないので、Googleマップを見ながら進んでいきます。まずは、昨年訪れたことがある道の駅「温泉の里神山」を目指して国道438号線を進むことにしました。

バス停から300メートルほど東に進むと、徳島バスの待機場がありました。前日のバスもここから来たわけですね。国道の方からやってきた理由が分かりました。その向かい側には、小さな稲荷大明神と、妙楽寺というお寺がありました。お寺というよりは、ただのお堂のようです。

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※妙楽寺

国道は歩道も広めで歩きやすいです。朝の空気も爽やかですね。ただ、すでに暑くなってはきています。なるべく日陰を歩いていくことにしました。

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※国道438号線

この日はJR「徳島駅」前のホテルサンルート徳島がゴールになりますので、少なくとも25km以上は歩くわけですね。上の写真で8時37分でした。

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※道の駅の看板

3分くらい歩いて、道の駅の入口が見えてきました。とりあえずトイレに行き、濡れタオルなどの装備をきちんと整えようと思います。

8時41分、道の駅「温泉の里神山」に到着です。

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※道の駅「温泉の里神山」

ここで準備を万端に整えます。すぐに出発です。

この国道438号線を真っ直ぐ行くと徳島市の南の方に出ていくのですが、目指す大日寺は北側の県道21号線沿いになります。ちょうど鬼籠野郵便局の辺りで北に向かっていくのが、県道21号線です。

そこまでは小さなアップダウンが少し繰り返されます。吉祥院という番外霊場がありますが、ここも遍路道なんでしょうかね。ここで8時56分です。

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※四国番外吉祥院

ちょうどおじいさんの3人組がランニングをしておられて、私が抜かれるときに挨拶を交わしたり少しお話したりしました。速いスピードの方もいらっしゃいましたが、一番遅い方は時速5~6kmくらいで、私より少し速い程度でした。

ダイハツの代理店である井住商会のところで国道438号線を外れて脇道に入ります。鬼籠野郵便局でお金を下ろすためです。

ここで、四国のATM事情について少しお話しておきましょう。ここまでは徳島市周辺を歩いているので、コンビニもあちらこちらにあり、いざというときはどこでもお金を下ろすことができます。しかし、都市部を離れるとコンビニがない地域も四国にはたくさんあります。

また、銀行は県によってメインとなっている地方銀行が変わります。徳島県なら阿波銀行、愛媛県なら愛媛銀行といった具合ですね。ですから、銀行のATMも実は使い勝手が悪いわけです。

そんな中で、コンビニのない地域にも必ずあり、また全国規模の展開をしているということになれば、郵便局に勝るものはありません。出発前に口座を作っておいて正解でした。

実は今まで郵便局の口座を持っていなかったのですが、今回の旅にあたって新たに作りました。ちょっと戸惑ったのは、郵便局で何回も「本当に初めてですか?」と確認されたことです。どうも、振り込み詐欺などの反社勢力の口座として悪用されるのではないかと疑っておられたのでしょう。

私は郵便局に預けたお金は消える、というイメージを漠然と持っていますので、今まで口座を作らなかったんですね。お金が消えるというのは、要するに我々の郵便貯金を、国が財政投融資としてまったく無駄な施設の建設に流用し、莫大な赤字を生み出していることを指します。郵便貯金や年金はこの財政投融資に利用されているので、わざわざ郵便局に口座を作ろうとは思わなかったんですよね。

話が逸れてしまいましたが、四国で歩き遍路をするなら郵便局のATMはめちゃくちゃ便利です。

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※鬼籠野神社

郵便局の少し手前には、鬼籠野神社がありました。この脇道で会ったおばさまたちも、挨拶をしてくださいました。いい方たちばかりですね。

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※鬼籠野郵便局

9時27分、鬼籠野郵便局に到着です。ATMは土曜日9時からやってますので、もう使えます。ここで、5万円を下ろしました。その際、適当に操作していて分かったのですが、金額入力時に「50」「千円」と入れると、何と千円札が50枚出てきました!

いやあ、このお遍路旅ではいかにして一万円札をくずすかが問題なんですよね。お寺の納経時、自動販売機でジュースを購入するとき、とにかく千円札がないとお話になりません。朝のコンビニでわざと一万円札で支払うなどしていたのですが、もはやそのような必要がないということです。一つ賢くなりました。

ただ、千円札50枚は財布には入り切らず、カバンにも分けて入れることになりましたが……。

さて、郵便局の奥に見える道が県道21号線です。ここからは、この道を道なりに進んで行くことになります。3kmほど北上すると鮎喰川にぶち当たるので、そこからは鮎喰川の南岸を概ね東の方へ進むわけです。

県道を歩いていたとき、民家の庭にいたおじさんと少し言葉を交わしました。「34度まで上がるらしいから気をつけてな」と、温かい言葉をいただきます。このころの徳島市は、毎日だいたい35度近くまで気温が上がっていたのでした。

その後、この旅で初めてのトンネルが現れます。9時58分でした。

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※養瀬トンネル

長さ531メートルの養瀬トンネルです。かなり細い歩道で、柵はありません。

トンネル通過の際、こちらの存在を車のドライバーに知らせる必要があります。リュックにキーホルダーのような小さなライトをつけていたのですが、いざスイッチを入れようとすると、何とライトがありません! いつどこで落としたのか分かりませんが、ここまでの旅で落としてしまっていたようです。

この日はライトなしで過ごしましたが、翌日からはもう1個のライトをウェストバッグに入れておき、トンネルでは指につけて光らせながら歩いていくことにしました。

鮎喰川にぶち当たってからしばらく歩くと、神山町立広野小学校の前まで来ました。ここで10時31分です。

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※広野小学校

広野校前」というバス停が小学校の向かいにあります。朝にバスで通ってきたところを戻っている感じです。

この近くには歩き遍路のための道標もありました。この辺は遍路道ということになるわけですね。

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※広野小学校近くの道標

大日寺まで残り5.4kmとなっています。まだ結構ありますね。

11時14分、徳島市に入ります。

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※「徳島市」の標識

入ってすぐ左側には、船盡比賣神社がありました。

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※船盡比賣神社

20分近く歩くと、少し開けたところに出ます。徳島市立入田小学校の辺りですね。その手前に、13番札所大日寺奥の院建治寺への道標のような石柱がありました。時刻は11時33分になっています。

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※建治寺の石柱

なお、建治寺はここから3kmほど南へ行かないといけないようです。当然、この日の私にはそのような余裕はありません。先へ進みます。

上の石柱から5分後、お遍路さん休憩所おやすみなし亭に到着しました。

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※おやすみなし亭

この日は道の駅を出発してからまったく休憩していなかったので、中に入って少し休憩しようとしたのですが……。カギがかかっています! うーん、遍路受難の夏ですね。お接待もない、休憩できるところもない、ないない尽くしです。

ただ、上の写真からも分かるとおり裏が日陰になっていてベンチもあったので、そこで休ませてもらいました。お腹も空いていたので、ウィダーインゼリーを食べます。ここから13番札所の大日寺までは2km弱です。30分かからないくらいですね。

12時6分、ついに大日寺の駐車場に到着しました! お寺はここから150メートルほど東にあります。

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※大日寺駐車場

2分後には大日寺山門前に着きました。すでに午後になっていますが、5か寺回るうちの1か寺目にようやく到着です。まだあと4か寺回らないといけません。

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※山門

山門入ってすぐ目の前にあるのが、しあわせ観音です。大きな掌の中に抱かれているような感じです。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*1をご覧ください。

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※しあわせ観音

山門の横のベンチで準備をしました。結構参拝者がおられ、上に笈摺おいずるを着ておられる半ズボンの方もいらっしゃいました。どうやら歩き遍路のようでしたが、タイミングが合わず、ここではとくに挨拶も交わしませんでした。

準備を終え、山門を入って左奥にある本堂納経します。

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※本堂

大師堂は、本堂の反対側です。

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※大師堂

納経所は30代くらいの女性でした。他の方のブログでも話題にのぼっている、韓国人のご住職だと思われます。

ようやく、1か寺目を打ち終わりました。さあ、どんどん行きましょう。

13番札所大日寺から14番札所常楽寺まで

13番札所大日寺を12時31分に出発し、14番札所常楽寺に到着したのは13時6分でした。Googleマップとまったく同じペースで進めています。

大日寺の向かいには一宮神社があります。阿波国の一宮だそうですね。

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※一宮神社

県道21号線に戻り、東へ向かいます。かどや旅館の手前で北に入っていくことができます。そこからは田んぼの中を抜けて一の宮橋へ向かいました。

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※一の宮橋

上の写真は橋を渡ってから撮っています。12時51分です。

この橋を渡っていると、前方に半袖を着て大きな荷物を持った方が歩いていらっしゃいました。とくにお遍路らしい服装ではありませんでしたので、お遍路さんかどうかは分かりません。私の方が歩く速度が速いらしく、徐々に距離が詰まっていきます。

しかし、橋を渡ってすぐに飲み物を購入している間に、見失ってしまいました。

と思ったら、県道207号線から逸れて遍路道に入っていくと、また前にいらっしゃいました。追いついてから挨拶を交わしたところ、お遍路さんだということが分かりました。

ご自分でもおっしゃってましたが、半袖はやはり日焼けしてキツイということでした。そうですよね、私も暑いなか我慢して長袖を着ています。ただ、日焼けしなくて済むので、その分の疲れやダメージは受けなくてすみます。

この方はテントも背負って野宿などをしておられるようで、前日は焼山寺道の柳水庵休憩所に泊まられたそうです。ちょっと歩くペースが違うのと、あまり積極的に交流をされたくないのか、先に行ってくださいとのことで、私が先に行くことになりました。

お別れしてからしばらくして、常楽寺の入口に到着です。13時6分でした。

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※常楽寺入口

このお寺は山門がありません。石段を何十段か登っていくと、伽藍の中心部に到着しました。

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※伽藍入口

このお寺の見所は、流水岩の庭園です。

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※流水岩の庭園

人工的に作ったのではなく、自然の雨や風によって岩盤が削られ、このような景色になったそうです。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*2をご覧ください。

大日寺にいた半ズボン笈摺の方が、ここにもいらっしゃいました。まあ目的地は同じはずですから、この後も私が追いかけていくような展開ですね。ちなみにこの方もあまり交流をしたくないような感じだったのですが、実はYさんという方で、Hさんと同じ宿に泊まっておられた方だそうです。  

準備は下のベンチで整えておいたので、まず本堂納経します。

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※本堂

その後、大師堂へと回りました。

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※大師堂

納経所は30代前半くらいの若いお姉さんでした。

これで、5か寺中2か寺まで終わりました。15番札所国分寺を目指しましょう。

14番札所常楽寺から15番札所国分寺まで

14番札所常楽寺を13時30分ごろに出発して、15番札所国分寺には13時44分には到着しました。Googleマップよりは少し遅いペースでした。

常楽寺から国分寺まではすぐ近くです。下手をすると、車に乗ってまた降りてとやっていたら歩きの方が早いかもしれません。

常楽寺伽藍から案内標識に従って下っていくと、まず駐車場の下のところに出て、続いて八幡神社鳥居のところに出ます。ここからは北上するだけです。

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※駐車場への道 左上に車が停まっている

上の写真の道を上がると、実は本堂の裏まで登ることができ、そこに車を停めることもできます。

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※八幡神社鳥居

この鳥居の裏にも車を停めてよいようです。

鳥居から300メートル足らずで、岩船地蔵尊・八祖大師に到着します。ここで13時40分でした。

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※岩船地蔵尊・八祖大師

この後、興禅寺の前で右に曲がって国分寺の前へと進みました。随所に案内があるので、スムーズに歩けました。

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※国分寺の山門前

13時44分、国分寺に到着です。駐車場は山門の右側です。

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※山門

昨年お参りしたときは、補修中で姿を拝むことができなかった本堂が正面に見えます。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*3をご覧ください。

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※本堂

二層になったとても立派な本堂です。2歩分くらい中に入れます。納経を終え、大師堂へ向かいました。

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※大師堂

納経所は少し奥まったところにあります。とても上品なおばあさんで、「本堂を初めて見ることができてよかったです」とお伝えすると、とても喜んでくださいました。

もう14時を過ぎていますが、もう少し頑張って進むことにします。次は、16番観音寺です。

15番札所国分寺から16番札所観音寺まで

14時13分ごろに15番札所国分寺を出発し、14時38分ごろに16番札所観音寺に到着しました。ほぼGoogleマップと同じ速さですね。お腹は大分空いていましたが、観音寺までは頑張ることにしました。

国分寺を出発して、国分寺の塀沿いに西北側を回っていきます。そこから少しだけ北に向かい、T字路を右に曲がりました。国道192号線を横断します。

ちょうど渡り終わったところに斜めに入っていく道があるので、そこを北上します。この道に入ると、もうすぐです。しばらくは田んぼの中を進み、観音寺が近づいてくると住宅街になってきました。

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※観音寺が見えてきた

県道123号線に突き当たったら、すぐ右が観音寺です。山門が見えます。

14時38分、観音寺に到着です。この日4か寺目です。

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※山門

山門鐘楼門なのですが、梵鐘は第二次世界大戦中に供出しており、残念ながら戻ってこなかったそうです。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*4をご覧ください。

山門を入ってすぐ左側にベンチがあり、そこで準備を整えます。まずは本堂納経をしました。

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※本堂

つづいて、大師堂です。

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※大師堂

この日回ったお寺は小さなお寺が多いですが、大日寺とこの観音寺は甲乙つけがたい小ささです。八十八ヶ所中でもかなり小さい方でしょう。

納経所の方がかなりお話好きの方らしく、私が参拝している間もずっと男性の方と話しておられました。私が行くとやはりいろいろお話をされます。どこから来たか聞かれたので「大阪です」と答えました。すると、ご自分の父母が大阪の天王寺の辺りに住んでいて、近くに花菱アチャコが住んでいたという話をしてくださいました。それにしても、花菱アチャコって若い人は知らないですよね。

これで16番まで終了しました。この段階で15時過ぎです。どう考えても17時までには17番の井戸寺で参拝を済ませられるでしょう。どこかで食事を取ろうと思います。

16番札所観音寺から17番札所井戸寺まで

15時5分ごろに16番札所観音寺を出発して、17番札所の井戸寺には16時ちょうどに到着しました。途中で昼食を取ったので、Googleマップよりは時間がかかっています。また、踏切を越えてからの道が少しややこしかったです。

観音寺の東側にぬまたといううどんのお店があります。出発するといきなり看板が目に飛び込んできましたので、そこに行くことにしました。他の方のブログを読んでいたときに、ここに寄っておられたことも憶えていました。

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※ぬまたの看板

県道123号線を外れて南側に入っていきます。

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※ぬまた

住宅街の中にある感じです。

扉を開けて、やっているかどうか聞きます。何しろ、15時過ぎという中途半端な時間です。幸い、大丈夫とのことでした。大将お一人がいらっしゃって、テレビでオリンピックをご覧になっています。年季の入った小さなお店で、席数もそんなに多くはありません。

メニューを見て、ぶっかけうどんを注文しました。とにかく暑いので、ちょっとでも冷たいものが食べたいのです。

すぐに大将のお母さんらしき方、大女将が持ってきてくださいました。お腹も空いていることもあり、おいしいのであっという間に食べ終わります。入ってから食べ終わるまで15分くらいでした。

大女将に600円をお支払いし、15時25分ごろにはぬまたを出発しました。

ぬまたを出てみると、何と前にYさんが歩いておられます。そう言えば観音寺ではお見かけしなかったので、先にどこかで昼食を食べておられたのでしょう。このままだったら追いつくなあ、という感じでしたが、私が飲み物を買っている間に、ふっと姿が消えてしまいました。どうやら、道沿いにあった鱗楼という宿に泊まられるようでした。

私はホテルサンルート徳島まで戻らないといけません。17番札所井戸寺にも行きますので、まだまだ先は長いです。

そこから50メートルほど東に行くと、大御和神社おおみわじんじゃの前に出ます。

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※大御和神社

その敷地をぐるっと回り、左折して北に向かいます。大坊千輻寺を右手にみながら進む感じです。

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※大坊千輻寺

遍路道は国道192号線(※318号線でもある)に出たら東へ向かうようですが、私は無視してそのまま北へ進んでしまいました。Googleマップのとおりに進もうと思ったのです。

国府町府中」の交差点を通過してそのまま北へ進むと、秋葉神社蛭子神社瑞伽神社前を通ります。

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※秋葉神社・蛭子神社・瑞伽神社

この後、少し道に迷ってしまいどこをどう通ったのかちょっと正確には憶えていません。ただ、最後に八坂神社の北側を通ってから井戸寺の山門に真っ直ぐつづく道に入ったようです。

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※八坂神社

八坂神社を過ぎるとすぐに左折して北に向かいます。400メートルほど進むと、井戸寺山門が見えてきました。

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※井戸寺の山門が見える

16時ちょうど、井戸寺山門に到着です。納経所は17時までですが、ゆとりを持って到着することができました。

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※山門

山門は横に大きい造りで、オリジナルは阿波藩主の蜂須賀家から寄進されたものだそうです。現在の建物は近年になって再建した2代目とのことでした。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*5をご覧ください。

山門をくぐったところにあるベンチで準備を整え、まずは本堂へ進みます。

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※本堂 右の建物が大師堂

すると、ここでうれしい再会が! 1日目に一緒に歩かせていただいたHさんです!

Hさんはこの日高速バスで大阪へ戻られるということだったので、最後の最後に再会することができました。

とりあえず参拝のペースが違うので、それぞれのタイミングで納経を済ませます。大師堂本堂のすぐ右側の建物で、単独の写真を撮っていませんでした。

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※日限大師堂(面影の井戸)

ここにも金泉寺のように井戸があり、やはり姿が映ると寿命が長いといった伝承があります。

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※納経所

納経所日限大師堂の奥に立派な建物があります。納経所の方は愛想のよいおじさんでした。

私の方が先に納経を済ませ、門の手前のベンチで荷物を整えていました。すると、数珠納経所に忘れてきたことに気がつきます。慌てて取りに戻り、ちょうど納経所にいらっしゃったHさんと合流しました。

Hさんは19時台のバスだということで、ここからどうやって「徳島駅」まで戻るか悩んでおられました。私は歩きの一択です。少し相談していると、自転車に乗ったご近所のおじさんが話しかけてこられました。お遍路とは、こういうコミュニケーションが醍醐味なのです。

結局、Hさんも次回の区切り打ちのことを考えて「徳島駅」までは歩いて戻ることになり、二人で連れだって歩いていくことになりました。

17番札所井戸寺からホテルサンルート徳島まで

17番札所井戸寺を16時35分ごろに出発して、ホテルサンルート徳島には18時8分に到着しました。Googleマップよりは時間がかかっていますが、6.7kmを1時間33分ならばいいペースで歩いていると思います。

Hさんはバスに乗って「徳島駅」まで戻ることも考えておられたようですが、「井戸寺口」というバス停では、ちょうどいい時間にバスがありません。やはりこのまま歩いていくことになりました。

お互いの2日目、3日目の出来事を報告します。Hさんは民宿富士というところに泊まられていたそうです。民宿富士の名前は私も他の方のブログで見たことがありました。ご主人がいい方なんだと思いますが、結構積極的にお遍路さんに営業をかけていって集客されているようです。Hさんもどこに泊まるか悩んでいたときに、声をかけられたそうです。何でも、19番札所までは送迎をやってくれるとか……。

私がお会いした笈摺半ズボンのYさんとは、この民宿富士で同宿だったとのことでした。お名前はHさんからうかがったのです。ちなみにYさんは室戸まで行くというお話をされていたそうですが、結局この後私はお会いしませんでした。

また、Hさんは車のお接待があったそうです。うーん、私は40日間歩きつづけましたが、ついぞ車のお接待はなかったんですが……。むしろ水をかけられたり、クラクションを鳴らされたり、車に関しては悪い思い出の方が多いですね。

前日の焼山寺ですが、Hさんでも6時間かかったそうです。やはり最大の難所であることは間違いないですね。これも面白いもので、私の方がほんの30分くらい後に到着したようで、ニアミスだったみたいでした。

歩きながら、Hさんが「徳島駅」の近くの温泉を知っているかと問われたので、私が泊まっているホテルサンルート徳島に日帰り入浴があることをお教えしました。これは有益な情報だったようで、Hさんもかなり喜んでおられました。

18時8分、ホテルサンルート徳島に到着です。いろいろお遍路の情報交換ができ、ありがたかったです。

Hさんは11階にある天然温泉大浴場びざんの湯に直行されます。いろいろと励ましていただき、お別れしました。

歩きを終えて

Hさんがお昼にCoCo壱でカレーを食べてビールを飲んでいたというお話をされていたので、私もカレーの気分になっていました。この日はホテル帰着も少し遅かったので、夕食、入浴を手早く済ませないと洗濯機がふさがってしまう可能性もあります。そこで、中2日になりますがホテルの隣にあるカレーハウスCoCo壱番屋JR徳島駅前店へ行くことにしました。「カレーは飲み物」という名言もありますが、すぐに食べることができます。

少し贅沢をして、ロースカツカレー(甘口)、トッピングにチーズ、さらに野菜サラダを頼みました。1,198円です。この日は遠慮して、ソースを頼みませんでした。

食べ終えてホテルに戻ると、何とドンピシャのタイミングでエレベーターから降りてきたHさんと再会しました。再びお別れをします。お遍路というものはまさに一期一会、不思議なご縁を感じますね。

この後、何とかスムーズに温泉と洗濯を済ませることができ、就寝しました。

歩き遍路振り返りデータ

歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。

札所情報

札所:5か寺

納経代:1,500円

大師納経代:1,500円

宿情報

ホテルサンルート徳島

禁煙シングルルーム

宿泊費:7,400円

室内に冷蔵庫・バス・トイレあり

WiFiあり

大浴場あり。温泉

洗濯機・乾燥機あり(3台)

洗濯機300円、乾燥機100円

アクセス:バス停から1分

コンビニ:1階に併設

フロントスタッフ、温泉のスタッフともにホスピタリティが高く、私にとっては徳島の常宿

バス情報

行き:徳島バス 「徳島駅前」~「神山高校前」 1,000円

帰り:徳島バス なし

距離と歩数

ASUS VivoWatch BP(HC-A04)

カロリー:2,424kcal

距離  :35.2km

歩数  :50,921歩

スマホアプリ

歩数  :51,676歩

 

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