前日につづき、この日も移動日となります。また、台風が近づいてきているという不穏な情勢のなか、足摺岬方面への行軍でした。四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、18日目のレポートです!
歩き遍路 18日目 「入野駅」バス停からホテルしみずまで
歩き遍路18日目、8月7日(土)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。
前日夕方からの雨につづき、この日も朝から雨が降っていました。私自身は「晴れ男」でとおっているのですが、その神通力もこれまでなのでしょうか。
この日の朝は始発のバスが8時23分発ということで、5時45分というちょっと遅めの起床です。朝食は前日にローソン中村天神橋店で購入していたパンを食べます。ちなみにこの日から3日連続でローソンの朝食となりました。
「入野駅」バス停からホテルしみずまで
8時55分ごろに「入野駅」バス停を出発し、ホテルしみずには17時50分ごろに到着しました。約9時間かかっていますが、36.1kmですからそんなものでしょう。休憩時間もありますので、むしろ頑張っていると思います。それにしても、Googleマップは人間の限界を超えて時間設定しますよね。
起床が遅かったので、自然とホテルのチェックアウト時間も遅くなります。7時50分ごろ、新ロイヤルホテル四万十をチェックアウトし、バス停へと向かいました。
朝から雨が降っています。とりあえず折りたたみ傘を差し、歩いていきます。この中村の町は土佐の戦国大名土佐一条氏の本拠地となっていたところです。その関係なのでしょう、一條神社がありました。
※一條神社
10分もかからずにバス停に到着しました。前日にバスを降りた際、バス停の前にファミリーマート四万十大橋通店があることが分かっていましたので、本日はそこで飲み物などを調達します。しかし、朝から雨が降っているのでややこしいですね。
※「大橋通六丁目」バス停
※「大橋通六丁目」バス停時刻表
最初、歩道側から見ると「入野駅」に行くバスの時刻表がなかったので焦ってしまいました。それでわざわざ前日に降りた道の反対側のバス停を見に行ったぐらいです。もちろんそちらではなく、元のバス停に戻ると、車道側に時刻表が貼ってありました。これ、初めてバスに乗る人は気づかないかもしれませんよ。
この日は土曜日だったので、赤の□印のバスは来ません。ですから、「入野駅」に行くのは8時23分のバスが始発ということになります。
上の写真が8時2分でしたので、20分以上バスを待っていたことになります。ファミリーマートの隣はほっともっと四万十大橋通店でしたが、そこの店員さんが準備をするためにやって来られ、シャッターを開けておられました。
8時25分、2分遅れでバスが来ました。このバス、一度一条通の方へ回ってから東へ向かいます。ですから、バス停は道路の西向き側にあるので、要注意です。
バスに乗ると、運転手さんと先客のおばあさんがお話しておられました。運転中もずっとです。それでちょいちょいバス停表示を飛ばしていくので、ちょっと不安になります。ちゃんと「入野駅」で降りられるのでしょうか。
ただ、運転手さんとおばあさんのお話をよく聞いていると、何と運転手さんは大阪の高槻ご出身、おばあさんは枚方ご出身ということでした! 私は高槻出身で、今は茨木に住んでいますので、親近感しかないです。しかもお話は京阪電鉄の2階建て特急の話にまで及び、もうローカル感が満載でした。
おばあさんが降りられたタイミングで、運転手さんに「『入野駅』で降ります」と告げました。運転手さんからは、気持ちのいい返事がありました。しかし、私も高槻なんです、というのは結局カミングアウトしないでおきました。
8時55分ごろ、「入野駅」に到着です。途中、何人かの乗降がありましたが、運転手さんは他の方にも話かけておられて、気さくな方でした。
まずは「土佐入野駅」の駅舎に入り、トイレをお借りします。まあローカル駅のトイレ、という感じです。男女は分かれています。
ここでちょっと悩みます。カッパ(※レインポンチョ)にするか、傘にするかということですね。歩きやすさや雨を防ぐという観点から考えると、断然ポンチョです。しかし、暑くなるのが難点です。傘は暑くはなりませんが、体も結構濡れますし歩くのに集中できません。
そこで、NHKの防災アプリで雨の予報を見てみることにしました。1時間あたりの降雨が1mm程度なら何もなくても歩けると思ったからです。しかし、アプリで見ると1時間あたりの降雨量が30mm以上となっています。これはかなりの土砂降りです。カッパに即決しました。
ということで、駅舎の中でリュックを背負い、カッパを着ます。リュックもカッパの中に入るので、雨で濡れることはありません。傘だと、結構濡れてしまいますので、その点もいいですね。
9時過ぎ、「土佐入野駅」を出発しました。まず駅の北側を南西方面に進み、最初の踏切を南東方面に渡ります。雨なので写真を撮っていませんが、松原踏切です。
そこからは、最初の右折ポイントを右に曲がり、線路に並行して350メートルほど進みます。突き当たったら右折して、両町踏切を渡らずに手前を南西に進んでいきました。
その道を500メートルほど直進し、土佐西南大規模公園 陸上競技場の敷地の外縁に突き当たりました。ここでちょっと遠回りになってしまったのですが、そこから反時計回りに180メートルほど北側に回っていくことになりました。そして土佐西南大規模公園多目的広場の南東側を南西に向けて歩いていきます。広場では雨にも関わらず、少年サッカーの試合が行われていました。
私のカッパはKiUのレインポンチョ(RAIN PONCHO MIGHTY)なのですが、目立つように白にしていて、ちょっとダルメシアンのような柄になっています。
それが面白いのか珍しいのか、男子たちがニヤニヤしてこっちを見てきました。もうちょっと賢くなってもらわないといけないですね。
400メートルほど歩くと、少し大きな道に出ました。左に行くと入野の浜ということで、そちらに行くこともできるのかもしれませんが、この辺はGoogleマップに従って進みます。右折です。
右折後は道なりに500メートルほど歩くと、県道42号線に突き当たりました。足摺は左だという標識がありますので、ここを左折します。この後しばらくは、県道42号線を進んでいきます。
何しろ雨ですので、あまり写真が撮れていなくてすいません。私のスマホのGoogle Pixel3aは防水機能がついていないので、あまり雨中で使用できないのです。
県道42号線を2.3kmほど進むと、道が大きく直進と右折に分かれていました。なお、ここで10時ちょうどになっていました。
※足摺への分岐点
ここを直進すると下田港の方へ出ます。実は下田港から四万十川対岸の初崎漁港への渡し船があり、四国遍路聖地巡礼のマップ*1にも掲載されています。
しかし、他の方のブログを読んだ限りでは事前予約をしないといけないとのことでしたので、時間の読みにくい歩きだとちょっとご迷惑になるかと思い、利用しないことに決めていました。
関西学院大学 現代民俗学 島村恭則研究室のホームページ*2によると、2009年に沖章栄さんら地元住民の方が「下田の渡し保存会」を立ち上げられ、完全ボランティアで運営してくださっているそうです。予約があれば仕事中でも駆けつけてこられる、ということですので、本当にありがたいことです。
ですから、皆さんもご利用の際は細心の注意を払い、ご迷惑のかからないようにご利用ください。
私は上述のとおり渡船を利用しないことにしていたので、上の写真のポイントを右折します。名前のない道を、ひと山越えて5km近く歩いていくことになりました。
上の写真から6分後、田野浦観音飯積寺との分岐点に出ました。
※田野浦観音との分岐点
右折すると、田野浦観音飯積寺に行けるようです。看板には時間と距離が書かれていませんが、2km近く、30分以上かかるようで、おまけに山です。ですから、歩き遍路にはちょっと遠いお寺ですね。
ただ、最初の分岐点のところに説明板があり、飯積寺は黒潮町指定文化財になっているようですので、由緒あるお寺のようです。
※飯積寺説明板
田野浦観音との分岐点から1kmほど進むと、県道339号線との交差点に出ます。その少し手前の農園らしきところへの入口には、ばいきんまんのようなオーナメントがありました。10時18分です。
※ばいきんまんのオーナメント
そして、県道339号線との交差点のところにはもっとたくさんのオーナメントがありました。この辺はアンパンマンを推しているようです。時刻は10時23分でした。
※交差点の南東側
アンパンマンらしきもの(※左から3番目)、しんじょう君らしきもの(※左から2番目)は分かりますが、あとの2つはちょっと分かりません。また、右のミラーの下にはあのネコ型ロボットらしきものもあります。
ちょっとゆるキャラたちの登場に、心がちょっと和みました。なお進行方向は、奥のオレンジの建物の方になります。
この交差点からは丘を一つ越えます。そして、丘を越えて田んぼの間を通っていたころ、雨が止みました。だんだん小雨になってきていたので止むことを期待していたのですが、そのとおりになり、ありがたかったです。幸い、序盤はかなり降っていましたが、中盤からは小雨になっていました。ここで10時42分です。
※雨が止み晴れ間も見える
ベンチ等もなくカッパをしまうことができないので、脱いだカッパを手に持って歩きます。荷物になりますが、暑いよりはマシです。どこか休めるところがあれば、たたんでリュックに入れたいところですが。
県道339号線との交差点から3.4kmほど歩き、四万十川の堤防の手前にある、ローソン四万十竹島店に到着しました。ここはありがたいことに、外に休憩所としてベンチを置いてくださっています。お遍路さんのために設置してくださっているのでしょう。
トイレをお借りした後、飲み物を購入し、ベンチでカッパを軽くたたみました。ビニール袋に突っ込んで、リュックに入れます。これで歩きやすくなりました。さあ、四万十川を越えましょう。
ローソンの後ろから、堤防へと上がっていく道がつづいています。まずは堤防に上がりました。11時21分です。
堤防から、四万十大橋に入ります。高さがそれほどないのか、あまり怖くありませんでした。
※四万十大橋から上流を望む
※四万十大橋から下流を望む
同じ11時24分に写真を撮っているのですが、上流(※北の方角)と下流(※南の方角)で随分天気が違っています。
雄大な景色を楽しみながら四万十大橋を渡っていると、また雨が降ってきました。カッパはすぐに取り出すことができないので、リュックの横のポケットに刺している折りたたみ傘を取り出して差しました。何もないと不快だけど、差さないことも可能という微妙な雨でした。
11時35分、四万十大橋を渡り終えて階段を下に降ります。なお、掲載してあるGoogleマップではこの階段を認識できないらしく、ちょっとだけ遠回りしています。
※四万十大橋を降りるところにある道標
金剛福寺まであと38kmあるようですね。なかなか情報量が多い道標です。
階段を降りると国道321号線なのですが、ここには歩道がありません。また、交通量も多いのでかなり危険です。右に降りていく脇道があるので、そちらを通ることにしました。
堤防の上を走る国道321号線に対し、右の脇道は集落の端を通るような感じで並行して走っています。600メートルほど歩くと深木川が中筋川に合流するポイントを渡り、道は県道46号線に突き当たってそのまま国道の方へ上がっていきました。
その付け根のところに何か日本家屋のような施設があったのですが、何の施設かちょっと分かりませんでした。普通の民家ではなかったと思います。
ここから先は国道の右側に歩道がありますので、歩道を歩いていくことにします。この後はこの日のゴールであるホテルしみずまで、ひたすら国道321号線を24km以上歩いていきました。
国道を歩き始めてすぐ、右側に天満宮という神社の鳥居が出てきました。ここで11時48分です。
※天満宮
30分弱国道を歩きます。すると、意外なものが出てきました。大文字山です。ここで12時15分でした。
※大文字山
※大文字の送り火説明板
冒頭の一條神社のところで少し触れましたが、戦国時代、京都の戦乱を避けて五摂家の一つ一条家の前関白一条教房公がこの地に下向して来られたそうです。中村周辺の町はそれゆえ、京都を模しているとのことで、東山、祇園といった地名も残っているとのことです。
この大文字山での送り火は、土佐一条家の2代目房家が、父と祖父を偲んで始めた、とされます。それ以来500年間、この間崎地区の住民の手で大文字山の送り火はつづけられている、ということでした。
しかし中村の町からは見えないと思うのですが、どうなんでしょう。
この後、津蔵淵川と初めて出会うところで道は大きく右に曲がります。ここで国道の1本内側の道を通りショートカットしました。なお、掲載してあるGoogleマップでは国道の方を通るルートになっています。12時24分でした。
※国道の1本内側の道と津蔵淵川
この後国道に合流し、30分くらい進みます。左手に、今大師寺が出てきました。12時57分です。
※今大師寺
下には道標があり、金剛福寺まで31.8kmと書いてあります。まだ結構ありますね~。
今大師寺を過ぎるとすぐにトンネルです。新伊豆田トンネルです。
※新伊豆田トンネル
新伊豆田トンネルはご覧のとおり1994年7月の完成で、長さは1,620メートルあります。1kmを超えるトンネルは初めてではないでしょうか。歩道の幅は普通ですが、柵はありません。
ちなみにトンネルを入ったのが12時58分で、上の写真が13時19分ですので、通過するのに20分以上かかっています。
トンネルを過ぎてしばらく歩くと、県道346号線との分岐点となります。県道346号線の方に入って400メートルほど進むと、真念庵への登り口があります。登り口から100メートルだそうですので、それほど遠いわけではありません。なお真念庵は無人ですが、納経は麓の民家でやっていただくそうです。
ただ、基本的に必要以上に歩かないのが私のモットーです。というわけでそちらには寄らず、国道321号線を直進します。するとすぐにお店が何軒か連なり、また公衆トイレがあるところに出ました。
まずは公衆トイレをお借りします。建物自体が大きく、休憩所のようなものも併設されており、トイレもなかなかキレイでした。
さて、お店の方ですが、一番キレイな建物がカフェダイニング ルーチェです。
実はここに至るまでの間、昼食をどこで食べようか悩んでいたのですが、とりあえず目星をつけていたのがこのカフェダイニング ルーチェでした。Googleマップでの口コミも☆4.6あります。お店も混んでいない感じでしたので、入らせてもらいました。
これが大正解で、とてもいいお店でした。
中に入ると、まず窓際の手前の席にお遍路さんらしき方が座っておられました。しかし、やはり交流したくない方のようで、言葉を交わすことはありませんでした。窓際の奥の席には、3人だったか4人だったか忘れましたが、奥さまたちがお茶をしておられるようでした。
というわけで、窓際の真ん中の席に座らせてもらいます。お腹の調子がよくない日がつづいていましたので、うどんセットにしました。何と、650円という安さです。
今回はうどんにしましたが、メニューは結構魅力的なものが多かったように思います。また違うメニューにも挑戦してみたいお店でした。
熱いうどんとおにぎりのようなもののセットだったと思うのですが、あっという間に食べ終わります。その間に、先に来ていたお遍路さんも出発して行かれました。金剛杖を間違われないか心配していたのですが、さすがに長旅の相棒です、間違われることはありませんでした。
食べ終わってお金を支払います。すると、お遍路さんということでお菓子の詰め合わせをお接待してくださいました! ありがたいことです。お店は若いマスターとそのお父さま、お母さまといったメンバーなのか、皆さん温かくお話してくださいます。お母さんは奥から、ペットボトルに入った凍ったお水を持ってきてくださいました。ありがたいことです。
「どこから来たんですか?」と聞かれたので「大阪の茨木です」と答えると、何とマスターも大阪の枚方から来られた方だ、ということでした。この日は朝のバスから大阪をやたらと思い出させてくれます。まさか死亡フラグではないですよね。
また、マスターはこの後の道についてもアドバイスしてくださいました。土佐清水の町から足摺岬の先端にある金剛福寺までは、東側のルート、中の山ルート、西側のルートと3つのルートがあるのですが、西側が景色もいい、と教えてくださいました。
また、次の日のルートも聞かれたので、四国遍路聖地巡礼のマップ*3のとおりに、益野まで行ってから北上しようと思っています、と伝えました。すると、やめておいた方がいいとおっしゃいます。何でも、何にもないそうです。
やはり現地の方の生の声というのは重みが違います。実際、こちらのルートを通った方のブログを拝見したことがありますが、本当に何もなく(※トイレや自動販売機はおろか民家も)、不安で不安で発狂しそうだったと書いてありました。
マスターと相談した結果、こちらの方に打ち戻ってきて、バスに乗って土佐清水まで戻った方がいい、とのことでした。実際、国道321号線を走るバス路線は存在します。翌日は、そうさせてもらうことにしました。
ただ、ちょっと心配だったのは台風です。実は台風9号がこの日の9時段階で台湾付近を通過中だったんですね。その後台風はスピードをあげ、実際に8日の21時ごろに鹿児島県に上陸しました。この段階では、台風の動きに応じて足摺岬まで行くかどうしようか、ちょっと悩んでいたところでした。
とにかく、いろいろとお世話になり、カフェダイニング ルーチェを後にしました。とりあえず、皆さんにお礼を言って出発です。その後のことは、ホテルでゆっくりと考えることにしました。
マスターの話では、ここから4kmほど進んだところにローソンがあるということでしたので、とりあえずまずはそのローソンを目指します。だいたい14時ごろの出発だったと思います。
2kmほど進むと、今まで左側にあった下ノ加江川が右側を流れるようになりました。ここで14時43分です。
※下ノ加江川
お天気もすっかり回復して、気持ちいい空模様になっています。ただ、その分暑くなっているので、4km先にあるというローソンまでは結構キツかったですね。
途中でローソンのことを忘れてしまい、Googleマップに従って対岸に渡ろうとしたのですが、対岸に渡る橋が工事中で渡れませんでした。おそらく「小学校前」というバス停の近くの橋だったと思います。
※「小学校前」バス停時刻表
この辺からなるべくバス停の時刻表を写真に撮っておこうと思い始めました。翌日、土佐清水の町中のホテルに戻るときに利用するためです。上の写真で14時59分でした。
「小学校前」バス停から600メートルでローソン土佐清水下ノ加江店に到着しました。カフェダイニング ルーチェから1時間以上かかっていたように思います。実際、Googleマップでは国道を通って4.7kmとなっていますので、聞いていた距離よりも遠かったわけです。
このローソン周辺はかなり開けていますが、この後はまたほとんど何もない道を歩いていくことになります。
ローソンからすぐに国道は右へと大きく曲がり、下ノ加江大橋を通って下ノ加江川を渡ります。下の写真で15時8分でした。
※下ノ加江大橋から下流を望む
※下ノ加江大橋から上流を望む
川を渡ったところに歩き遍路の宿として有名なロッジカメリアがありますが、私は気づいてなかったように思います。今、Googleマップを見て気がつきました。
国道は海岸線を蛇行しながら南へと進んでいきます。海岸線といっても、そこそこの高さがあります。
15時17分、「鍵掛」バス停です。
※「鍵掛」バス停
15時23分、「鍵掛橋」バス停です。
※「鍵掛橋」バス停
この日の段階では、翌日はこの「鍵掛」か「鍵掛橋」辺りまで戻ってくればいいかな?と思っていました。
「鍵掛橋」バス停から3分後、鍵掛橋を渡りました。
※鍵掛橋から下ノ加江海浜方面を望む
15時30分、次のバス停「中ノ刈谷」を通過します。
※「中ノ刈谷」バス停
「中ノ刈谷」バス停を過ぎてから5分後にまた下ノ加江方面を写していました。
※下ノ加江方面
なぜかこの後しばらく写真を撮っていませんでした。ホテルまで思っていたよりも距離があり、結構バテていたんだと思います。
お遍路さんの宿である民宿いさりびや久百々を過ぎてから南下をつづけると、道はまた大きく右に曲がって西に向かう形になります。
リゾートマンションらしき建物の隣には海癒という温泉施設もありました。
海癒を過ぎて1kmほどで国道はまた大きく左に曲がり、南下する形になります。この辺は大岐という集落で、少し栄えていました。大岐海岸というビーチもあります。
また、ここを歩いているときに気になったのは津波避難タワーです。4階建てと言えるでしょうか、かなりの高さがあります。
大岐の集落から1.4kmほど歩いていくと、以布利の集落へと降りていく分岐点が出てきました。国道321号線はまだそのまま南下していきます。この辺は少し高台になっています。
この分岐点から1.3kmで以布利トンネルです。下の写真ですでに17時26分になっています。ここまで、結構遠かったですね。
※以布利トンネル
以布利トンネルは2008年10月の完成で、長さは504メートルあります。歩道の幅は広めで、安全に通ることができます。私がここを歩いていた際は、ランニングしている方がいらっしゃいました。最初は対面して、2回目は追い抜かされましたので、この辺を往復しているようです。トンネルは涼しいですからね。
トンネルを抜けると、道は緩やかに下っていきます。最初の信号を左に行くと以布利へと道がつづき、次の信号を右に行くと土佐清水市の市役所方面になります。いずれも直進して、国道321号線を下っていきました。
17時42分、トップの写真のところに到着です。ようやくホテルしみずが見えてきました。隣の建物の方が立派なのですが、どうやら廃業したビジネスホテルのようです。
17時45分ごろ、ホテルしみずにチェックインしました。
歩きを終えて
30代か40代くらいの男性がフロントにいらっしゃいました。翌日もこの方以外の方を拝見しませんでしたので、実質的にお一人で運営されているのかもしれません。
ペットボトルながらウェルカムドリンクもいただき、キーをもらってホテルの利用法を教えてもらいます。なお、このホテルは玄関で靴からスリッパに履きかえるスタイルです。これは岬観光ホテルも同じでした。
洗濯機のことをうかがいますと、洗濯機・乾燥機ともに無料で使用できるとのことですが、洗剤代が500円かかるということでした。まあ、コインランドリー的な洗濯機などを導入するとその分お金がかかりますからね。普通に家庭用の洗濯機と乾燥機を入れている、というわけです。洗剤も、家庭用のジェルボールです。
荷物が届いていたのでそれを受け取り、部屋へ入りました。階段を上がって2階の、すぐのお部屋でした。部屋数はそこそこあるようですが、どれくらいの方が泊まっておられるのか、ちょっと分かりませんでした。
夕食は近辺のお店も考えたのですが、結局面倒になり、コンビニで済ませることにしました。ホテルしみずから260メートルほど下っていったところに、ローソン土佐清水旭町店があります。そこへ向かいましょう。
店員さんは私と同じくらいか少し若いくらいのお姉さんが2人で、結構フレンドリーな対応でした。細かいことは忘れましたが、話の流れでお遍路さんだということをお伝えしたように思います。
それで宅急便のことをお聞きしたのですが、ゆうパックしかやっていないとのことでした。これまでクロネコヤマトの宅急便でずっとやってきていたのですが、キャリーバッグのようなものはゆうパックでは送れないと思い、ちょっと困りました。イメージでゆうパックは段ボール箱でしか送れないと思っていたのです。
とりあえずローソンから発送することは諦め、ハンバーグ弁当などの夕食と翌日の朝ごはん用のパンなどを買い、ホテルに戻ります。
ホテルに戻り、早速フロントの男性に相談します。宅急便の取り扱い店舗になってはいないそうでしたが、呼んで取りに来てもらうことはできます、と言ってくださいました。これは大変ありがたいことです。要するに自分は1円も得をするわけではないのに、手間のかかるサービスをしてくれる、ということですね。
ということで荷物のことはお願いし、部屋に戻ります。部屋はシングルにしては広いのですが、やはり水回りの老朽化は否めません。まあ、サービスがよいだけ良しといたしましょう。
洗濯を済ませてからユニットバスで入浴しました。さて、ここからが問題です。
台風が近づいているなか、足摺岬に行くのはかなり危険でしょう。場合によっては、翌日はバスで中村に戻り、さらにバスで宿毛まで行って39番札所延光寺を先に打つことも考えられます。7日夜の段階で台風9号は沖縄本島の西側を北東方向に向かって北上中でした。翌日に38番札所金剛福寺を打てるかどうかは微妙な情勢だったのです。
まあ、いろいろな選択肢は考えられたのですが、とりあえず朝の様子を見てみないことには決められません。悩むのをやめ、38番札所金剛福寺の予習を済ませてから就寝しました。
歩き遍路振り返りデータ
歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。
札所情報
札所:なし
納経代:0円
大師納経代:0円
宿情報
ホテルしみず
シングルルーム(洋室・禁煙)
宿泊費:4,500円
室内に冷蔵庫・バス・トイレあり
WiFiあり
大浴場なし
洗濯機・乾燥機あり。無料。洗剤代500円
アクセス:「旭町」バス停から徒歩3分
コンビニ:徒歩3分
フロントの対応は普通だが、サービスはよい。広くてゆったりしているが、施設の老朽化は否めない
バス情報
行き:高知西南交通バス 「大橋通六丁目」~「入野駅」 400円
帰り:なし
距離と歩数
ASUS VivoWatch BP(HC-A04)
カロリー:4,962kcal
距離 :36.1km
歩数 :52,107歩
スマホアプリ
歩数 :55,951歩
歩き遍路 17日目 ◁ 歩き遍路 18日目 ▷ 歩き遍路 19日目
最終更新:2021.12.21
*1:四国遍路聖地巡礼「高知編 | 歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ『37番札所岩本寺』」2021.12.11閲覧
*2:関西学院大学 現代民俗学 島村恭則研究室「遍路と渡し−四万十市 下田・初崎間の渡船を巡って−」2021.12.11閲覧
*3:四国遍路聖地巡礼「高知編 | 歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ『38番札所金剛福寺』」2021.12.11閲覧