西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

四国八十八ヶ所 歩き遍路 33日目(2021.8.22) 65番札所 「寒川駅前」バス停~「白地」バス停

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65番三角寺

前日につづきこの日も札所は1か寺だけで、東西間の移動距離が長くなります。愛媛県最終日となる、四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、33日目のレポートです!

歩き遍路 33日目 「寒川駅前」バス停から「白地」バス停まで

歩き遍路33日目、8月22日(日)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。

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前日は西条市から新居浜市を経て四国中央市まで移動してきました。しかし、四国中央市はかなり市域が広く、「寒川駅前」バス停までしか来ていません。この日は、そこから三角寺を目指し、さらに東進して徳島県に入ります。

この日乗るバスは8時8分の一択だったこともあり、起床も遅めの5時20分でした。この旅では11日目以来の、ホテルの朝食となります。実はこれまでも、素泊まりが選択できずに朝食付きのプランだったホテルはいくつかあったのですが、時間の関係上無視してきました。しかし、今回は出発が遅いのでホテルで食事をとることができます。6時30分、イの一番に朝食会場にお邪魔しました。早く来過ぎてパンが焼き上がっていなかったので、仕方なくご飯にしました。朝食はパン派なのですがね。

朝食後、荷物を整えて出発の準備をします。この日のゴールと時間がまた一択となっているので、歩く行程の確認をしました。徳島県の三好市池田町の「白地」バス停に18時9分です。1日に2本しかないバスです。

「寒川駅前」バス停から65番札所三角寺まで

8時40分ごろ「寒川駅前」バス停を出発して、65番札所三角寺には11時23分に到着しました。Googleマップよりも少しだけ時間がかかっています。意外と山道でしたので、これくらいのペースで来れたならば上出来でしょう。なお、私は右折左折を繰り返してくねくねと進んでいきましたが、もっと単純なルートで歩くこともできると思います。

7時50分、スーパーホテル四国中央 天然温泉 東予の湯をチェックアウトしました。まずはホテルから西側にある「一貫田」バス停を目指します。7時58分ごろ、バス停に到着しました。北から見るとかなり分かりにくいバス停ですね。

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※「一貫田」バス停

道路の北側から分かりやすいところに立ってバスを待ちます。すると、先に反対側に向かうバスがやって来ました。運転席から、運転手さんが声をかけてくださいます。「このバスは新宮へ行きますよ」ということでした。どうやら、「新宮」方面へ向かうバスが、三角寺の最寄りバス停である「三角寺口」バス停に停まるようです。それゆえ、ご親切にも教えてくださったのでしょう。

「「寒川駅前」に行きます」と告げると、運転手さんは納得して出発されました。それにしても、お遍路さんだと分かってくださっているからだと思いますが、親切ですね。

8時9分、1分遅れでバスがやって来ました。早速乗り込みます。このバスの運転手さんがまた少しルーズな感じの方で、次の停留所のアナウンスを時々飛ばしてしまわれました。土地勘のない私からするとちょっと困ります。確か18日目に中村から「入野駅」まで乗った高知西南交通の運転手さんもこんな感じの方でしたね。

降りそびれると困るので、運転手さんに「寒川駅前」で降りたい旨をお伝えしました。そうすると、その後「お遍路さんですか?」といった話からちょっと話が盛り上がりました。運転手さんによると「お遍路さんはあんまり最近見かけないなあ」とのことで、コロナ禍でやはりお遍路さんは減少しているようです。「お昼はどうしてるんですか?」といった話にもなり、お店で食べるときもあればパンで済ますときもあります、と答えました。その他いろいろお話すると、感心しておられました。

そうこうしているうちに、「寒川駅前」バス停に到着しました。前日は420円だったのですが、この日は経由地の関係から440円になっていたと思います。お支払いしようとすると、「いいですいいです、昼食代にしてください」とのことで、何と初めてバス代のお接待にあずかってしまいました。ありがたいことです。

これも念のためお断りしておきますが、かなり特殊な状況であったということをご理解ください。もしかすると、運転手さんは社内規定に反しておられる可能性があります。しかし、それでも私を応援しようとしてくださったわけです。ですから、バス代のお接待を期待するというのはいくらお遍路さんでも間違っています。コロナ禍でお遍路さんが少なかったということと、たまたま私の志?を応援してくださったということが重なっただけなのでした。

丁重にお礼を言い、バスを降ります。朝から元気百倍で出発できますね。

寒川駅前」バス停に到着したのは8時40分ごろでした。ここは西行きのバス停の方が西にあるため、歩く距離が120メートルも長くなってしまいます。まずは、450メートルほど東にあるファミリーマート寒川西店を目指しましょう。

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※「寒川駅前」東行きバス停

8時42分、前日に降りた東行きのバス停前を通過しました。

その後、5分も歩かずにファミリーマート寒川西店に到着しました。この日は朝から比較的天気がよかったので、飲み物などもしっかりと買っておかなければいけません。また、いつもの6本入りのスナックパンも購入しました。

ファミリーマートから裏側の道に出ます。北側の国道11号線に対し、南側の道は讃岐街道となっています。四国遍路 聖地巡礼のマップ*1でも、こちらが正しい遍路道となっていました。まあ私はあまり遍路道にこだわらないのですが。Googleマップでもこちらを進むように指示していたので、讃岐街道を進んでいきます。

讃岐街道は旧街道らしいたたずまいの、風情のある道です。雨も降っていませんでしたし、朝から気持ちよく歩いていきました。

1.4kmほど歩いていくと、県道126号線と合流しました。ここからは、県道126号線となります。

さらに1.2kmほど進むと、2車線の少し大きな道にぶち当たりました。遍路道の案内シールは真っ直ぐを示しているのですが、私はここで右に曲がりました。

右に曲がると、少し登っていく感じになっています。190メートルほど登っていきました。

また東西に横切っている道が出てきたので、ここを左に曲がりました。この先、道はちょっと蛇行しています。Googleマップには、少し先に「生首の並ぶ田んぼ」と、不穏なことが書いてあります。古戦場か何かでしょうか。

その田んぼの手前にピンクの建物があり、ダイドーの自動販売機があったので飲み物を補充しました。田んぼは無視して、先へ進みます。

田んぼの辺りから450メートルほど進むと、左手にたまご村本舗という卵の直売所が出てきました。この日は歩き旅なので無視しましたが、一度はこういうところで新鮮な卵を買ってみたいですね。

たまご村本舗からさらに450メートルほど進みます。この辺は道路にグリーンベルトが書いてあるので、それを頼りに進むこともできます。450メートル進んだ先を、今度は右折しました。右折した先にはグリーンベルトは書いてありませんでした。

また200メートルほど登っていきます。前年に車で来た際には、前後に横峰寺雲辺寺があるため三角寺が山寺であるということをそこまで認識していませんでしたが、ジワジワと登っていく感じですね。

登っていくと、T字路に突き当たりました。四国の道の道標があります。どうやら遍路道から大きく外れているわけではないようです。

T字路を左に曲がります。110メートルほど進むと、国道319号線にぶち当たりました。国道では曲がらずに、横断して直進します。横断してすぐに、ちょっと変わった常夜燈が出てきました。9時48分です。

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※常夜燈

歴史がありそうに見えますが、本当に古いのかどうかはよく見なかったので分かりませんでした。

ここからは、道なりに1kmほど進んでいきます。最後は、信号のないちょっと大きな交差点に出ました。右側には、松山自動車道の高架がそびえています。

正しくはここで高架をくぐるべきなのですが、何を思ったのか松山自動車道に並行して北東に200メートルほど進んでから、細い道をくぐって反対側に出ました。反対側にでたところには、古い道標と説明板がありました。10時3分です。

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※古い道標と説明板

くぐった先は墓地になっています。高架と墓地に挟まれた道を進んでいきます。お墓参りに来られている方もチラホラいらっしゃいました。

ここでGoogleマップの示すとおりに進もうとしたのですが、何と山道のような荒れた道に誘導していきます。道は足元が荒れているだけではなく、木々が生い茂っていてとても通れる状態ではありませんでした。断念して、戻ります。Googleマップを大きく見ると、そこを通らなくても先のところで合流できる感じでした。ということで、我流で進みます。

先程の道標から北東方向へ700メートル進み、四国中央市水道局工水管理課富郷配水管理事務所のところを右に曲がりました。道はその後、左にカーブを描きながら登っていきます。

曲がってから260メートルほどで疎水公園に出ました。ここで10時21分です。

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※疎水公園

Googleマップでは疎水公園は赤之井川の対岸になっていますが、手前側も疎水公園の一部だと思います。トイレがあったので、お借りしました。割とキレイだったと思います。

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※疎水公園のトイレ

ここから数十メートル登ると、疎水神社があります。神社の手前には、三角寺までのお馴染みの案内標識も出てきました。ここからは、基本的に案内標識や遍路道のシールに従って進んでいきました。

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※疎水神社

神社から80メートルほど進むと、左の脇道に入ります。ここには、遍路道の案内標識がありました。

脇道を出ると、また本道に合流です。ここからは道なりに、案内標識に従いながら進みます。400メートルほど先で、右折しました。この右折ポイントの角のお宅には、一茶の腰掛石というのがあるようです。

右折して100メートル弱で、道が二又になっていました。道なりは右ですが、三角寺へは左を上がっていきます。なかなか傾斜が急になってきました。

上がっていったところ、150メートルほど先のカーブのところには、地面に三角寺への道案内が出ていました。カーブを曲がりながら120メートルほど進むと、今度は右折です。下の写真は、右折ポイントの少し手前で撮影しました。10時35分です。

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※右折ポイントの手前

左側の白い看板に赤字で遍路道の案内が書いてあったと思います。ただ、これを書くに当たって見返してみると、かすれてしまっていてよく分かりませんでした。

右折したら、くねくねと蛇行する道をひたすら進んでいきます。1.1kmほど進むと、馬瀬林道起点展望所に出ました。右に分岐する道がありますが、三角寺は直進です。案内標識もちゃんと出ています。

ここから先が馬瀬林道なのかちょっと分かりませんが、道は林の中に入って行きます。暑さをしのぐにはちょうどいい感じです。毛虫にだけは注意を払いながら前進しました。

時々、見晴らしのいいところに出ます。

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※見晴らしのいい場所

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※見晴らしのいい場所2

両方とも同じ10時51分に撮影していますが、場所は違っていたと思います。

林道の様子も載せておきます。

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※林道の様子

おそらく木の種類が違うのだと思いますが、ここを歩いているときには毛虫に悩まされることはなかったように思います。上の写真も見るからに杉林ですしね。やはり広葉樹林の方が虫も多いのでしょう。11時2分でした。

ここを歩いている際、歩行者、バイク、自転車とそれぞれすれ違いました。遊歩道のような感覚で通っておられるのかもしれません。

ちなみに前年車遍路で三角寺を巡礼していますが、この道は通った記憶がありません。おそらく、別の道から上がっていったのだと思います。

調べてみると、四国中央市上分町の国道11号線と国道192号線の交差点から、国道192号線を200メートルほど東に進んだ交差点から、三角寺へと入っていけるようです。国道192号線に案内標識があります。前年もこの交差点の近くにあるスーパーホテル四国中央に泊まってから三角寺を目指したはずです。三角寺へ参拝する前にはスーパーホテル四国中央に泊まるというジンクスができてしまいました。

馬瀬林道起点展望所からこの林道を2kmほど歩くと、少し下る感じでもう一つの車道と合流しました。前年に、車で登ってきた道だと思います。案内標識も出ているので、さらにもう少しだけ先へ進んでいきました。

60メートルほどで、三角寺の駐車場に出ました。この駐車場は、長野商店が管理しておられます。駐車場の西北端にはトイレもあります。しかし、お寺のトイレの方がキレイだと思います。

駐車場の中に入ると、目の前には三角寺への石段がそびえ立っていました。11時21分です。

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※三角寺への石段

登りはまあしんどいだけですが、下りは結構怖い石段です。ともかく、登っていきました。

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※山門

山門をくぐり、中に入ります。石段が結構キツくて、ハアハア言いながら入っていきました。

山門を入って左側に、四阿あずまやが建っていました。そこで準備を整えることにします。

おじいさんが先客としていらっしゃり、どうやら歩き遍路の方のようでした。シャツを着替えておられましたが、ここまでの歩きで汗をかなりかかれたのでしょう。

おじいさんと少しお話もしました。どこに泊まるかという話になり、「岡田に泊まるの?」と聞かれました。翌日に雲辺寺を打つ場合、多くの方が利用されるのが徳島県三好市池田町にある民宿岡田です。利用した方のブログを拝見していても、とてもいいお宿だということが分かります。

しかし私は部屋にトイレがないとダメな人間なので、「「阿波池田駅」前に泊まります」と伝えました。すると、「無茶苦茶遠いよ」とおっしゃいます。そこで、その手前の「白地」バス停まで行って、バスでホテルまで行くことを伝えました。すると、「しろち」ではなくて正しくは「はくち」であるということを教えてくださいます。「そんなところにバスが来るんだね」とおっしゃり、また「だったら大丈夫かな」とも言ってくださいました。

タイミング的におじいさんの直後に、納経をスタートすることになってしまいました。本堂境内の左奥にありますので、そちらに移動します。境内案内図や見所については、四国遍路 聖地巡礼のホームページ*2をご覧ください。

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※本堂

おじいさんは自己流でかなり大声でお経を唱えられます。遠慮して、こちらは無言で納経を済ませました。他にもご夫婦やおじさんお一人など、チラホラと参拝者はやって来られました。

つづいて、大師堂納経をしました。

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※大師堂

納経を済ませ、納経所へ向かいます。納経所の近くには、珍しい三角池がありました。

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※三角池

弘法大師はこのお寺で21日間の秘法を修められたとされ、その際の三角形の護摩壇の跡がこの池になったとされています。

納経所のことはちょっと憶えていません。メモするのを忘れておりました。

この後、四阿に戻って休憩しました。パンも食べます。ここを出発するのが12時を少し過ぎるとして、「白地」バス停までGoogleマップによると21.9kmあります。5時間半かかるとして、18時9分のバスには十分間に合うでしょう。ただ、とてもお店に寄っている暇はなさそうです。今日もきちんとした昼食はお預けということですね。

というわけでパンをしっかりと食べ、またトイレも行っておきました。大きい方もちょうどいいタイミングで出てくれました。これで後顧の憂いなく歩いていけそうです。

65番札所三角寺から「白地」バス停まで

12時15分ごろに65番札所三角寺を出発して、「白地」バス停には17時25分ごろに到着しました。Googleマップよりも40分以上時間がかかっていますが、22km近く歩いていますので、5時間10分くらいで歩いていれば上出来でしょう。

三角寺の石段を恐る恐る降りていきます。足をすべらせて落ちて怪我をしてしまったら、これまでの旅が台無しですからね。

駐車場まで戻ってくると、そのまま来た方とは反対側の道に進むように案内が出ていました。四国別格霊場第十四番椿堂 常福寺の方へと進んでいく形です。

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※四国のみち案内図

ただ、上の図と別のところにある椿堂への矢印は、下を指していました。先々では下っていくので下を指す矢印を使っているのでしょうが、最初は少し登りです。また、方角的に進行方向を指す場合は、上向きの矢印を使うのが適切です。ということで、遍路道の案内シールは上を向いた矢印になっていました。

まあ私はGoogleマップの指示に従って進もうと思っていたので、とくに気にはしません。

駐車場を出て、右の方へと進んでいきます。細い道を少し登っていきます。車も通れますが、離合はできないぐらいの道です。

歩き始めて950メートルくらい進んだところに民家が何軒かあり、景色も少し開けていました。12時29分です。

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※開けた風景

おそらく、遠くに見える白い建物が集まっているところの上が三角寺だと思います。

ここから600メートルほど進むと、Googleマップではへんろ道 佐礼展望所となっています。しかし、とくに四阿あずまや等もありませんでした。無視して前進します。

この後、2.3kmほど歩いていきました。また少し開けたところに出て、民家も何軒か出てきました。また、石碑のようなものもあります。13時5分になっていました。

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※旅籠屋「島屋跡」の石碑

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※歴史の道 百選「土佐街道」の平山の説明板

何でも、ここは土佐街道とへんろ道が合流するところで、参勤交代の際に土佐藩主も通った道だそうです。旅籠の島屋があった他、お小屋倉と言って土佐藩主が休憩する際に使用した、組み立て式の小屋がこの近くの倉に収納されていたそうです。歴史的な道を歩くのはこういうものに出会えるのがいいですよね。

ここから210メートルほど下っていくと、県道5号川之江大豊線に突き当たります。急に山道を抜けて少し大きな道に出た感じです。そこを左折しました。

左に曲がるとすぐに、右に脇道が出てきます。そこに「平山」というバス停がありました。

平山」バス停はせとうちバスのバス停で、「三角寺口」から「新宮」までの間にあります。「三角寺口」から「平山」まではバス停2個分しかありませんが、距離は2.3kmもあります。

この「平山」バス停のあるところで右に曲がり、またすぐに右に曲がります。椿堂への案内標識に従っていけば大丈夫です。2回目に右に曲がったところに、立派な案内板がありました。13時11分です。

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※立派な案内板

三角寺から4km進んできたということですね。椿堂までは、どうやらあと3kmのようです。頑張って進んでいきましょう。

ここから500メートルほど進んでいくと、墓地に入ります。この日も、お墓参りをされている方がいらっしゃいました。この墓地のところで、道はヘアピンカーブを描いています。違う方向へ進む道もありますが、大きく曲がって、下っていきましょう。

大きく曲がって下っていくと、また190メートルほど先でヘアピンカーブとなります。ここまで来ると、だいぶ山を下りてきた感じがします。

2個目のヘアピンカーブを曲がってから500メートルほど進むと、常夜燈がありました。写真は撮っていませんでした。

常夜燈から400メートル進みます。どうやら、高知自動車道の下をくぐっていかなければいけないようです。13時30分でした。

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※上に高知自動車道が走っている

四国の高速道路は、文字どおりこの四国中央市で集約されてそれぞれの県庁所在地へと分かれていきます。東が徳島自動車道、北東が高松自動車道、西が松山自動車道、南が高知自動車道です。その分岐点から、南に数kmの地点にいるわけですね。

高知自動車道をくぐり抜けて少し進んだところでは、美しい棚田が広がっていました。13時34分です。

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※美しい棚田

徳島県南部や高知県ではすでに稲刈りをしておられたところも多かったですが、ここはまだまだ青々としていますね。

高知自動車道の下をくぐってから1.1kmほど進むと、道が割と急な下りとなりました。そのポイントに、小さな秋葉神社がありました。13時46分になっています。

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※秋葉神社

もはや神社というよりは祠と言えるくらいの小ささです。椿堂の名前が冠してありますので、関係があるのでしょう。

秋葉神社を過ぎると、椿堂らしき建物の屋根が見えてきました。

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※椿堂らしき屋根

秋葉神社から200メートルほど下っていくと、椿堂 常福寺に到着です。初めから寄ろうと思っていたわけではないのですが、たまたま私の通り道に面していました。13時49分です。

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※椿堂

さすがにこの辺りではメジャーな霊場らしく、数名の方が参拝しておられました。お遍路さんの格好をしたおじいさんも何人かいらっしゃいます。今回の旅では私は別格霊場に関してそれほど興味がありませんので、参拝はしないことにします。ただ、厚かましいのですがトイレはお借りしました。昔ながらのトイレですね。ちなみにこの日最後のトイレだったはずです。

私が椿堂から出ていこうとしたところ、先に小学生くらいの娘を連れた母親が出ていかれました。駐車場に停めてあった車に乗られたのですが、改造してあるんじゃないかというくらいの爆音のミニバンでした。霊場参拝には似つかわしくない車ですね。

椿堂からさらに100メートルほど下っていくと、T字路に突き当たります。ここには四国の道の道標があって、右が国道192号線だと示してくれていました。金生川を挟んで、対岸には四国中央市立川滝小学校が見えます。

右に曲がって400メートルほど進むと、国道192号線に合流するようになっています。最後は、金生川を渡って合流しました。  

この日の旅は、この後はひたすら国道192号線を進むだけです。「白地」バス停まで、ここから14.2kmほどあります。この段階で14時くらいでしたので、約3時間半、17時半ごろにはバス停に到着できそうです。だいぶ先が読めるようになってきました。

国道に合流してから2.2km進んだところに、ヘンロ小屋・法皇・第37号(しんきん庵)が出てきました。ちょっと休憩することにします。14時27分でした。

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※ヘンロ小屋・法皇・第37号

中で座らせてもらい、ビスケットをかじりました。やはりお昼はスナックパンだけでしたので、お腹が空いていました。

10分少々休憩して、出発します。このヘンロ小屋から1.2kmほど先のところに「七田」というバス停がありましたが、ここまではせとうちバスが来てくれているようでした。ちなみに時刻表を見てみると、朝、「川之江駅」に行く便が1本、夕方、ここまで帰ってくる便が1本です。学生さんのために動かしているのでしょう。

この「七田」バス停の周辺では、遍路道の案内標識は国道の直進を示していますが、四国遍路 聖地巡礼のマップ*3だとこの七田の集落から曼陀峠道という遍路道が始まっているようでした。もちろん、私は国道を進んでいきます。

七田」バス停から600メートルほど進むと、境目トンネルに到達しました。15時5分です。

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※境目トンネル

境目トンネルは1972年9月の完成で、長さは855メートルもあります。歩道は極狭ですが、交通量はそれほど多くありません。とはいえ、そこそこ危険性があるトンネルです。

この境目トンネルは文字どおり境目となっており、トンネルを抜けるとそこは雪国だった、ではなく、徳島だった、ということになります。

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※徳島県に入る

9日目に徳島県に別れを告げてから、24日ぶりに徳島に帰ってきたことになります。まあ、一時的ではありますが。

それにしても、真夏の8月22日に気温が26度しかありません。涼しいですね。クーラーがいらないくらいです。なお、天気が悪くなってきていますが、この後、小雨ではありますが雨が降ってきました。

トンネルを抜けてから1.3kmほど進んでいくと、佐野の集落に入っていきます。ここは、雲辺寺参拝の拠点となっていて、かの有名な民宿岡田もあります。

集落に入ってから1.2kmほど進んだところには、「雲辺寺口」というバス停もありました。15時50分になっています。

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※「雲辺寺口」バス停

どさん子大将というラーメン屋さんを少し過ぎたところです。道路の反対側には、道標のような石碑のような形で「雲邊寺口」と記されています。

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※「雲辺寺口」の石碑

ここから登っていくのがメインルートだった、ということでしょう。ですので、ここから先の私のルートは完全に一般的な歩き遍路のルートから外れてしまいます。興味のない方は、飛ばしていただいても結構です。

私的にはここから三好市営バスに乗れば、もっと早い時間に「阿波池田駅」前に着くことができるのですが、市営バスは日曜日は動いていませんでした。歩くしかない、ということですね。

雲辺寺口」バス停から国道192号線を2.4kmほど進みます。3つ目のバス停が「境の宮」です。バス停に小屋のようなものがあったので、ここでも休憩させてもらうことにしました。私はあまり休憩しないスタイルなのですが、この日は結構へばっていたようです。16時25分ごろに休憩していた、とメモにありました。

5分ほど休憩してから再出発します。この後、雨は小止みになっていきました。しかし、小でしたがトイレに行きたくなってきました。椿堂以来行っていませんですしね。Googleマップでは、1.6kmほど進んだところにナブールという喫茶店があったので、開いていれば寄ることにしました。

ところが、ナブールまで行ってみると、見事に開いていません。日曜日は定休日のようです。これは田舎あるあるですよね。古きよき日本の姿、日曜日はお店も閉まるというやり方です。

仕方なくさらに前進していきます。Googleマップによると、850メートルほど先にヤマザキショップがあることになっていました。

17時、ヤマザキショップのある「池田町馬路」交差点が見えてきました。また、ここは雲辺寺への車での登り口となっています。

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※雲辺寺への車での登り口が見える

ところがヤマザキショップも、田舎のコンビニという感じで気軽に入れる雰囲気ではありませんでした。外から見たかぎりでは、とてもトイレを貸して欲しい、とは頼みにくい感じです。仕方なく、我慢して先へ進みます。

すると不思議なことに、ピークを過ぎたのかトイレに行きたい気持ちがなくなってしまいました。人間の身体というものはスゴイですね。

「池田町馬路」の交差点から450メートルほど進むと、天神トンネルが出てきました。17時7分です。

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※天神トンネル

天神トンネルは1977年2月の完成で、長さは57メートルです。歩道は極狭ですが、交通量はそれほど多くありません。とはいえ、そこそこ危険性があるトンネルです。

天神トンネルを抜けて150メートルほどで、次の白地トンネルです。17時10分でした。

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※白地トンネル

白地トンネルは1976年3月の完成で、長さは90.9メートルです。歩道は極狭ですが、交通量はそれほど多くありません。とはいえ、そこそこ危険性があるトンネルです。

地名に白地が出てきたので、ゴールが近いことを予感させます。ラストスパート、頑張りましょう。

トンネルを抜けてから1.2kmほど進んでいくと、集落の中に入っていき、信号が出てきました。左側には白地郵便局があります。

バス停はこの郵便局から左に入り、馬路川を渡ってすぐのところにあるはずです。早速、はくち橋を渡りました。

橋を渡ったところ、すぐに「白地」バス停がありました。写真は17時27分に撮影していますが、1~2分前には到着していたと思います。

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※「白地」バス停

しかし、ここで衝撃的な事実に気がつきます。時刻表がまったく貼られていないのです。これ、事前に調べている私はある程度ダイヤを分かっていますが、テレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」で来たらパニックになるところですよ。

歩きを終えて

事前に調べているとはいえ、このバス停の状態は不安になるレベルです。時刻表が貼られていないということは、このバス停が生きているのか死んでいるのかも分かりません。18時9分に来ると信じて待つか、3.3km先の阿波池田駅前ホテル イレブンまで歩いていくか、究極の二択を迫られました。

しかしこの日はかなり疲れており、3.3km歩くという踏ん切りがとてもつきません。そこで、とりあえず四国交通に電話してみることにしました。

どこにかけるべきかよく分からなかったので、とりあえず本社に電話しました。日曜日なのに人はいるんだろうか不安でしたが、程なく男性が電話に出てくださいました。

白地」バス停にいるということ、「阿波池田駅」まで行きたいがバスは来るのかということを尋ねます。実は事前に調べた際にも、四国交通のバスは日曜日の時刻表が存在しなかったこともあり、日曜運休の可能性もあったのです。不安要素は他にもあったというわけでした。

社員の方はわざわざ時刻表を調べてくださり、私が事前に調べていた18時9分のバスが来るということを教えてくださいました。ほっとします。これで、安心してバスを待つことができます。

ベンチも時刻表もないバス停で待つこと40分、18時9分に時間どおりにバスは来ました。「阿波池田駅」に行くかどうか確認して、早速乗り込みます。

このバスのルートはちょっと変わっていて、私は直接国道を通って池田の中心街へ行くのだと思っていましたが、むしろ思っていたのと逆方向に進んでいきました。

白地」から北に向かって吉野川の北側を東進し、池田ダムまで進みます。そこからダムを渡り、国道を少し西に戻って池田の中心街に入っていきました。最後は商店街を突っ切り、「阿波池田駅」の前で左折して停まりました。何と私が泊まるホテルの目の前がバス停だったようです。

さすがに目の前がホテルですので、翌日の朝食などを購入するのは後に回し、先にチェックインすることにしました。中に入ります。18時28分ごろ、ホテルに到着です。

1階はレストランのようになっていて、奥にフロントがありました。このホテルは以前は商業テナントのビルだったそうで、結構作りに余裕があり広く感じます。

客室フロアでもエレベーターを降りると玄関のようなところがあり、そこで靴からスリッパに履きかえるようになっています。また、廊下には電子レンジも備え付けてあるので、かなり便利です。

部屋は広いです。まあツインしかないので当たり前ですが。しかし浴室とトイレもセパレートになっていて、浴室は最近の一戸建ての家よりも広いくらいの大きさです。ベッドを2台置いた奥にも事務所のちょっとした応接間のようにソファーと低い机が置いてあり、かなりゆったりとしています。

とりあえずトイレに行き、少し荷物の整理をしました。それから夕食と朝食の買い出しに行きます。商店街にお店はいくつかありましたが、やはり日曜日ということで開いていないお店も多かったのです。「阿波池田駅」中にある、セブンイレブンキヨスク阿波池田駅店に行くことにしました。

ただ、翌朝乗るべきバス停がどこか分からなかったので、まずはバス停を探します。「阿波池田駅」のロータリーのようになっているところだろうと思い探しましたが、タクシー乗り場と定期観光バスの乗り場しかありません。おかしいなあと思い、暗いなかをしばらく探し回ります。

何と駅の敷地にはなく、栄町通りというバスターミナルにつづく道の駅側の端っこにありました。

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※「阿波池田駅」バス停

翌朝のダイヤも確認します。

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※「阿波池田駅」時刻表

「白地東回り」方面の7時8分のバス一択ですね。

これで一安心です。駅に戻り、セブンイレブンでミートソースパスタと豆腐の味噌汁、オムライスのおにぎりなどを購入しました。翌朝のパンも買っています。結構な荷物になりました。

ホテルに戻り、廊下でパスタを温めます。食べている間にお風呂のお湯を溜めておき、食後にサクッとお風呂に入りました。セパレートなので、気持ちよく入ることができます。大浴場ではありませんが、大浴場に準ずる満足感です。

なお、ランドリー設備はありませんが、翌日の宿でまとめて洗うことにしていました。ホテルに到着した時間も遅かったので、逆に時短になり、ちょうどよかったです。

翌日は霊場最高峰の雲辺寺に登ります。予習を素早く終えて、就寝しました。

歩き遍路振り返りデータ

歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。ただ、この辺りでは雨天が続いており、1日3~4本の消費に減っていたと思います。

札所情報

札所:1か寺

納経代:300円

大師納経代:300円

宿情報

阿波池田駅前ホテル イレブン

スタンダードツインルーム

宿泊費:10,500円

室内に冷蔵庫・バス・トイレあり

WiFiあり

大浴場なし。ただし室内バスはトイレとセパレートになっている

洗濯機・乾燥機なし

アクセス:JR「阿波池田駅」から徒歩1分

コンビニ:徒歩1分

フロントスタッフの対応は普通だが、全体的にとてもキレイでゆったりとしている。常宿にしたいレベル

バス情報

行き:せとうちバス 「一貫田」~「寒川駅前」 420円(※記憶では440円)

帰り:四国交通バス 「白地」~「阿波池田駅」 390円

距離と歩数

ASUS VivoWatch BP(HC-A04)

カロリー:4,752kcal

距離  :34.5km

歩数  :49,904歩

※31日目からスマホアプリの記録なし

 

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最終更新:2022.2.2