満願・お礼参りを目指す四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、前日に約1年ぶりの歩きを再開しました。この日は四国を旅立つためにフェリー乗り場を目指します。お寺も訪れず、おもに国道をひたすら歩くことになりますが、どうなることでしょうか。満願への3日目のレポートです!
歩き遍路 43日目 満願への3日目 「上下島」バス停から徳島港フェリーのりばまで
歩き遍路43日目、8月16日(火)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。
この日は高野山を目指して、唯一許されている?交通手段である船、この場合は南海フェリーに乗ります。南海フェリーで四国から和歌山に渡り、そこからまた翌日以降に高野山まで歩いていくという計画です。
この日は出発が遅いということもあり、5時半に起床し、いつもながらの朝食を食べました。前日が阿波おどり最終日ということもあり、外がにぎやかだったため、少し寝不足気味です。朝、温泉に入ろうかどうしようか迷っていたのですが、迷っている間に時間が過ぎ、結局入りませんでした。
朝食後は準備を整え、出発に備えました。
「上下島」バス停から焼そば専門店 突貫亭 佐古店まで
「上下島」バス停を8時41分ごろに出発し、焼そば専門店 突貫亭 佐古店には12時55分ごろに到着しました。Googleマップよりかなり時間がかかっていますが、炎天下の国道歩きですから、仕方がないでしょう。
7時30分ごろ、ホテルをチェックアウトしました。ホテルサンルート徳島は徳島における私の常宿となっており、非常に便利なホテルです。1階にはファミリーマート徳島駅前店があり、バスターミナルは信号をはさんですぐです。ビジネスホテルとしては価格が少し高いかもしれませんが、サービスや立地を考えると、申し分のないホテルです。
チェックアウト後は1階に降り、ファミリーマート徳島駅前店で必要なものを買いました。水や凍ったスポーツドリンクなどです。ここはいつ来ても割と混んでいます。
すぐに信号を渡り、バス乗り場の方へと向かいました。「徳島駅前」バス停の13番のりばには、7時45分に到着です。バスは、7時55分に出ます。
ところが、待てど暮らせどバスが来ません。まさか10分以上前に出てしまっているということはないでしょうが……。違う方面のバスは来るのですが、鴨島方面のバスはなかなか来ませんでした。
結局、8時にバスが到着し、すぐに乗客を乗せて出発しました。ここが始発ではないのでしょうか? 前日以来バスの遅れが続いていて、何だかモヤモヤしました。
出発してからはバスは順調に進んでいきます。この日から仕事始めというところもあったでしょうが、まだお休みのところも多いように思います。道は空いていました。
8時41分、「上下島」バス停に到着です。ダイヤによると、1分遅れでの到着のようでした。
この辺のバス停にはベンチも何もありませんので、タオルを濡らすこともできず、そのまま出発します。暑いので、これがかなりキツかったですね。
バスに乗っているときにどこかの屋根付きバス停にしっかりとしたベンチがありました。とりあえずはそこを目指すことにしました。
なお、道はひたすら一本道です。この歩き遍路の旅のなかでも、最もシンプルなルートの一つと言えるでしょう。国道192号線(318号線)をひたすら東へと進むだけです。Googleマップを見るとすれば、残りの距離を計るときくらいでしょうか。
出発してから20分ほど進んだところで、出発時にバス停の写真を撮っていなかったことを思い出しました。そこで、近くにあった「鴨島病院前」バス停の写真を撮りました。「上下島」バス停から1.7km進んでいます。9時4分でした。
※「鴨島病院前」バス停
ここは南向きに写真を撮っています。右側から歩いてきました。
ついでにと、北側を向いて撮った写真がこれです。
※阿讃国境の山々
前日に越えてきた山の方面は、天気がかなり悪そうです。
2分後、北側にビジネスホテルが現れました。ここもお遍路さんを歓迎してくれているようです。
※ビジネスホテル ロードサイド
Googleマップの口コミは3.9とまあまあです。一応2つ星ホテルとなっています。駐車場が広く、車やバイクで旅をしている人にはまずまずのお宿だと思います。価格も朝食付きで5,500円ですし。
ビジネスホテル ロードサイドから1.4kmほど進んだところでは、南側に小さな山が広がっていました。どうやら、向麻山こうのやまというようです。9時24分でした。
※向麻山
歩いていた時は分かりませんでしたが、山と田んぼの間には飯尾川という川があるそうです。ずんの飯尾和樹さんと関係があるかどうかは分かりません(※おそらく無関係)。
ここからさらに10分ほど歩き、「市瀬」バス停を過ぎるとこの飯尾川を渡ることになりました。
※「市瀬」バス停 奥に見えるのが市瀬橋
「市瀬」バス停から10分ほど歩くと、右側に大人のビデオ屋さんが出てきました。Googleマップで確認するかぎりでは、エビス堂鴨島店だと思います。ちょうど歩き始めて1時間くらい経っていたこと、ベンチのあるバス停がどのくらい先にあるのか分からなかったこと、店の前に日陰があったこと、お店が開店前であったことなど、様々な理由からお店の前のベンチに座らせていただき、タオルやバンダナを濡らしました。冷水で濡らすと、とても気持ちいいです。
しかし、煩悩を絶つために?お遍路をしているのにもかかわらず、煩悩そのもののお店の前でベンチをお借りするとは……。人生とは面白いものですね。
5分も経たずに出発です。私はあまり休憩をしない主義なのです。
出発してすぐ、エビス堂さんの裏側に、インパクトのある名前の会社がありました。おそらく、ここ2~3年は風評被害が大変だったことでしょう。
※インパクトのある名前の会社
ちょっと色が暗くて分かりづらいですが、「コロナ工業」と書いてあります。
まあ、もともとコロナとはラテン語のcorana(※英語ではcrown)、つまり王冠を意味する言葉ですので、コロナウィルスよりもずっとずっと前から人口に膾炙する言葉だったわけです。いい意味の言葉だったのに、新型コロナウィルスのせいで一気に悪い印象の言葉になってしまいました。
ここで9時49分でした。
コロナ工業からさらに国道192号線を東進します。700メートルほど進むと、石井町の歓迎看板が出てきました。
※石井町の歓迎看板
ふじっこちゃんというのが石井町のマスコットのようですね。石井町のホームページ*1によると、ふじっこちゃんは石井町の花である藤から生まれた妖精だそうです。「ふじこちゃん」にしなかった理由は、おそらく国民的アニメのヒロインと間違えられる危険性があるからでしょうか。おまめさんの会社と間違えそうな点に関しては、向こうはカタカナですから、と居直っているのかもしれません(※個人的憶測です)。
ちなみにこの歓迎看板ですが、裏側は歓送看板になっていました。
※石井町の歓送看板
ここを過ぎて進行方向を向くと、老人福祉施設の看板が出てきました。なかなかユニークだったので、写真を撮っています。
※グループホーム 濃姫とデイセンター 上総介の看板
上総介というのは、今年(※2022年)に限っていえばNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で佐藤浩市さんが演じられた上総広常をイメージする方が多いかもしれません。しかし、一般的にはやはり織田信長をイメージする方が多いでしょう。濃姫は、言わずと知れた織田信長の正室で、斎藤道三の娘だった姫のことです。2020年から2021年にNHKで放送された大河ドラマ「麒麟がくる」では、織田信長を染谷将太さんが、濃姫(※このドラマでは帰蝶)を川口春奈さんが演じられて話題となりました。
この上総介と濃姫を経営している健祥会という法人は、他にも歴史にちなんだと考えられる施設名が多くあります。気になる方は、健祥会のホームページ*2をご覧ください。
この看板から1kmほど進むと、右側に浦庄郵便局が出てきました。千円札をゲットするため、ここで2万円おろしました。ATMで「20千円」と入力すれば、千円札20枚出てきます。10時15分になっていました。
※浦庄郵便局
浦庄郵便局を出てから、国道をひたすら東進します。四国銀行の石井支店の前までやって来ました。そこに、バスに乗っていたときに目をつけていたバス停を発見しました。「石井中」バス停です。バス停には屋根もあり、ベンチもありました。休憩するにはもってこいです。
ところが、おばあさん2人が座っておられ、談笑しておられるではありませんか。バスを待っておられるのか、ただ単に井戸端会議をしておられるのか分かりませんでしたが、ここで休憩することは諦めました。
このバス停があった交差点は「石井町石井」でした。しかし、この交差点から約100メートル進んだ先の交差点にも、「石井町石井」と書いてあります。これは交差点の名前と言うよりは、住所を表記していると考えた方がよさそうです。
二つ目の「石井町石井」と書いてる交差点の東側に、また屋根付きのバス停がありました。先程のバス停は道路の南側、今度のバス停は道路の北側にあります。バス停の名前も、同じ「石井中」でした。11時1分です。
※「石井中」バス停 ふじっこちゃんも描かれている
あえて屋根のない方に座って、タオル等を濡らしました。どうしても水がこぼれてしまうので、早く乾く方を使っています。後から使う方のご迷惑に、少しでもならないように配慮しているわけですね。
東行きの「石井中」バス停から900メートルほど進むと、渡内川です。渡内橋を渡りました。しかし実は、あまりこの橋を渡ったことをはっきりとは憶えていません。
橋を渡ってからさらに1.4kmほど進みます。右側に、はなまるうどん 徳島国府町店が出てきました。このお店は、2年前の車遍路の際に昼食をとった場所です。ちょうど15番札所國分寺と16番札所観音寺の間でした。
ここで食べてもよかったのですが、この日は焼きそばを食べると決めていました。突貫亭 佐古店を目指します。
私はお昼ご飯をコンビニで買うことになった場合、焼きそば率がかなり高いです。まあ、パンが好きなのでパンの確率が60パーセントくらいあるとは思いますが、焼きそば率はおそらく30パーセントくらいだと思います。私にとって、パン以外のお昼の定番は焼きそばなのです。
ということで、はなまるうどんをスルーし、「観音寺北」というバス停も無視します。この日は札所の参拝はなしです。
はなまるうどん 徳島国府町店から1.6kmほど東に進みました。トイレに行きたくなっていたのですが、ちょうど大きなスーパーが出てきました。コンビニよりも、スーパーのトイレの方が気兼ねなく使えるのは私だけでしょうか。
キョーエイ 国府店でトイレをお借りします。このスーパーの敷地内?に、こくふ眼科があり、スーパーの建物はこくふ眼科の奥になっています。トイレまで、少し歩く必要がありました。確か、記憶では外の自動販売機で飲み物も補充したと思います。ベンチがなかったので、タオルを濡らすことはできませんでした。
キョーエイ 国府店で小さな用事を片付けた後、さらに前進します。800メートルほど進むと、前方に大きな橋が出てきました。堤防となっているため、どんどん登っていく形です。南西から北東に向かって流れている、鮎喰川あくいがわを渡るのでした。
橋の手前に「和田東」バス停がありました。屋根のあるバス停で、ベンチもあります。12時15分でした。
※「和田東」バス停
ちなみに左下の住宅の方は、この鉄階段を登ってバス停を利用するようです。
※鉄階段
錆さびの鉄階段ですから、ズボっと抜けてしまう危険性もあります。私は使わないでしょう。
さて、ベンチに座らせていただきます。タオルが完全にぬるくなっていたので、ここでタオルとバンダナを冷水で濡らすことにしました。
冷んやりとして気持ちいいいです。少し元気が回復しました。その勢いで、鮎喰川を渡ってしまいましょう。
上鮎喰橋を渡っていきます。
※上鮎喰橋
※上鮎喰橋から下流を望む
鮎喰川は、この先で吉野川に合流しているはずです。
上鮎喰橋を渡ってから、200メートルほどで、次の橋が出てきました。袋井橋です。下を流れているのは、袋井用水と言うようです。
袋井橋を渡ってすぐのところに、石でできた四国の道の道標がありました。18番札所恩山寺まで14.4kmとなっています。時刻は12時23分でした。
※四国の道の道標
17番札所井戸寺から18番札所恩山寺まで行く場合の遍路道はいくつかのルートがあります。徳島市内においては、眉山の東を通るか西を通るかという問題になるわけですが、この道標は西ルートの道標ですね。私はホテルサンルート徳島を拠点にしていた関係上、東ルートを通ったので、この道標とは初対面ということになります。
ここから先はもう完全に徳島の市街地に入ってきた感じです。道標から1.1kmほど歩いていくと、右側に大きな公園が出てきました。むつみパーク蔵本という公園のようで、野球場もあります。
※むつみスタジアム
おそらく夏の高校野球徳島県大会の決勝戦はここで行われるのでしょう。
公園の向かいには、昭和にタイムスリップしたかのようなお店がありました。ここで12時39分です。
※山下商店
若い人はテレホンカードもフイルムも分からないのではないでしょうか。そのうち、みとめ印も分からなくなる時代が来るのでしょうね。
ここから1.1kmほど歩き、12時55分ごろ、突貫亭 佐古店に到着しました。2年前に来たときは空いていた印象でしたが、あれから認知されたのでしょうか、まあまあお客さんが入っています。若い女性のアルバイトの方もいらっしゃいました。
とりあえず前回も座った記憶がある、出入り口すぐの椅子に腰かけます。荷物を置いてから、券売機で食券を購入しました。
焼きそばセットを頼みました。麺1.5倍、肉2倍で1,120円です。ノーマルだったら、1,000円を切るかもしれないですね。
しばらくして、焼きそばセットがやって来ました。鉄板の上でジュージュー言っています。うどんをおかずにご飯を食べることができる関西人です。味が濃く、肉も入っている焼きそばをおかずにすることに何の抵抗もありません。
関東の人に多いのでしょうか、〇〇をおかずにしてご飯を食べることが信じられな~い、みたいな議論がしばしば起こります。彼らからすれば、うどんとご飯、お好み焼きとご飯、焼きそばとご飯など、考えられない組み合わせなのかもしれません。
しかし、そういった議論でちょっと驚いたのが、コロッケをおかずにご飯を食べられない、というものと、鳥のから揚げをおかずにご飯を食べられない、というものでした。
いやいや、コロッケは最高のご飯のおかずでしょう! 私が一番好きなおかずはコロッケなのです。ソースをかけたコロッケと白飯、最強の組み合わせですよね。確か何かの番組でやっていたおかずランキングでも、コロッケは入っていたように思います。
から揚げでご飯が食べられない、という理論はもはや暴論としか言いようがないですね。高校生男子、運動部の子どもがいた場合、とりあえずから揚げとご飯さえあれば何杯でもおかわりしてくれるでしょう。鶏肉は牛や豚よりも安く、高タンパクですから、アスリートにとっても最高の素材です。
あと、シチューをご飯にかける人が信じられな~いといった議論も見ますが、食は文化です。他人の文化を否定するのはやめましょう。私的には、韓国の犬食も、日本の鯨食も、立派な文化だと思っています(※犬は大好きなので、私は食べはしませんが、その文化を否定もしません)。
話が大幅に逸れました。
この後は、南海フェリー 徳島港のりばまで歩いていくだけです。16時40分発の便でしたので、時間にゆとりがありました。Googleマップによれば突貫亭からフェリー乗り場まで6.8km、1時間半ほどで着けてしまう距離です。2時間見ておけば大丈夫でしょう。ただ、夏休み明けの期間で混む可能性もあったので、1時間くらい前には着いておきたいと考えていました。
焼きそば専門店突貫亭 佐古店から南海フェリー 徳島港のりばまで
焼きそば専門店突貫亭 佐古店を13時45分ごろに出発し、南海フェリー徳島港 のりばには15時30分ごろに到着しました。Googleマップより18分ほど時間がかかっていますが、約7kmを1時間半で歩いているわけです。上等でしょう。
13時45分ごろ、突貫亭 佐古店を出発しました。まずは、国道192号線(318号線)を東に進みます。
1.8kmほど進み、佐古大橋の手前で新町川の西岸を南下することにしました。7年前に四国旅行をした際、この川の西岸のお店に行った記憶がありました。何となくそのお店を探してみたくなったのです。
国道から少し南下して船場橋を渡り、さらに100メートルほど南下しました。ちょうど仁心橋のところで、新町川の畔を歩くことができるようになっていました。そちらに入ります。私の記憶では、7年前に訪れたお店は本当に川の傍だったからです。
何だか記憶と違うなあ、と考えを巡らせながら川沿いの道を南下していきます。新町橋の下をくぐりました。14時20分でした。
※新町橋
左を見ると、JR「徳島駅」方面です。三菱UFJ銀行 徳島支店の向こう側に私の常宿ホテルサンルート徳島が見えます。数時間前まで、そこにいました。
※三菱UFJ銀行の向こうにホテルサンルート徳島が見える
橋をくぐると、道がすべてウッドデッキになっています。しんまちボードウィークというようです。
※新町橋を振り返る
※しんまちボードウォーク
思い出しました。ここを歩いたのです。
この日は阿波おどりが前日に終わったところで、お店もすべて片づいていましたが、7年前は阿波おどり期間中に訪れていました。ですから、この通りもいろいろな出店が並んでいたのです。
そして、お目当てのお店はすぐに見つかりました。KOKUSA 東船場113ビルにあるufotable Cafe Tokushimaでした。アニメ関係のイベントなども、やっているようです。ただ、当時はアニメに関心があったというよりは、川沿いのちょっとオシャレなお店というつもりで訪れたように思います。
この日は前を通り、あったことを確認しただけで、中には入りませんでした。歳をとってくると、自分史の聖地巡礼というのが面白くなってくるのです。
この後、ふれあい橋を渡って新町川の東岸に出ました。こちらでも前日の阿波おどりの跡片づけが行われていました。その下の川岸には、ひょうたん島船上クルーズの乗り場があり、これも7年前に乗ったことを思い出しました。14時26分になっています。
※阿波おどりの舞台とクルーズ船乗り場
この後、川沿いの公園は両国橋通りで分断されていました。橋の下をくぐらずに上から通りを渡ります。すると、公園に入れなくなってしまいました。仕方なく、公園沿いの道を南下します。
ちなみにこのころ、少し雨が降ってきました。本降りではなく、長い間降ったわけではありませんでしたが。
南下するとすぐに、南内町演舞場が出てきました。私の記憶では、7年前はここで阿波おどりを見たように思います。これも聖地巡礼ですね。
※南内町演舞場
さらに550メートルほど進みます。この辺まで来ると、南下というよりは東進という感じになってきました。
かちどき橋のたもと、「中洲町一丁目」交差点を渡りました。悲しいかな、横断歩道はなく、歩道橋を渡るしかありません。20km歩いてきた身には、歩道橋は堪えます。
歩道橋を渡ってかちどき橋のたもとで振り返ると、眉山が見えました。14時40分です。
※眉山
まだ登ったことはありませんが、また機会があれば登ってみたいと思います。標高は290メートルということですから、お遍路の山寺から考えればそれほどでもないですね。
ここからまた川沿いを歩くことにします。少しでも涼しさを感じられますからね。右前に見える茶色い建物は、徳島県庁のようです。
※徳島県庁
500メートルほど歩くと、中洲みなと橋まで来ました。14時47分です。
※中洲みなと橋
橋を渡ってから、また川沿いを歩いていきます。遊歩道として整備されているので、歩いていて気持ちがいいです。
※末広大橋が見える
末広大橋の下をくぐると、イオンモール徳島です。15時6分になっていました。
※イオンモール徳島
まあ、スルーですね。ラウンジが開いていたら、オーナーズカードを持っているのでただでコーヒーが飲めるのですが、コロナ禍になってから閉鎖中です。やめておきましょう。
イオン前から650メートルほど進み、今度は沖洲大橋を渡ります。ここで15時16分でした。
※沖洲大橋
沖洲大橋を渡ればフェリー乗り場はもうすぐです。橋を渡ってすぐのところにあった、ファミリーマート南沖洲店に寄りました。特段食べ物が欲しかったというわけではなく、確かウェットティッシュの類を購入したように思います。外でアイスクリームを食べているお客さんが大勢いましたが。
さらに歩くこと約10分、15時30分ごろに南海フェリー 徳島港のりばに到着しました。これでいったん、この日の歩きは終了です。ただ、和歌山港に着いてから、少し歩く予定になっていました。
歩きを終えて
徳島港からも、歩きで乗るのは初めてです。
まずは、乗船券を購入します。窓口がありましたので、そこの社員さんらしき女性に話しかけました。事前に混んでいるかどうか電話をしていたところ、結構混んでいるという話でした。ですので、グリーン席を利用しようと思っていました。
グリーン席と言っても大したことはなく(※コラコラ)、たった500円で購入することができます。一人ずつの座席は非常にゆったりとしており、フェリー内の他の空間から隔離されますので、とてもゆったりできるはずです。
グリーン席の券が欲しい旨を申し上げると、フェリー内の売店で購入してください、とのことでした。そういうシステムなのか、と思い、大人一人分の乗船券を購入しました。
2階の待合所には、待っている方が大勢いらっしゃいました。前の便が13時台で、次の便が16時40分ですから、結構間が空いているのです。和歌山に帰ってからのことも考えると、この便が混むのも当然でしょう。
私もこの前の13時台の便に乗ることも考えたのですが、そうするとかなりタイトなスケジュールになりました。それだけ頑張って、乗り遅れてしまったら元も子もないということで、この16時40分の便にしたわけですね。
乗船まで、1時間近くありました。しかし、荷物の整理をしたり、飲み物を購入して休憩したり、何やかやしていると意外とすぐに時間になりました。
16時20分ごろ、人間の乗船が始まりました。私も列に並びます。今回はチケットをなくさないように注意しながら、検札を終えて中に入りました。
すぐに売店に向かいます。売店前には何人か人がいて、カウンター内にも社員の方らしき人が何人かいました。
先程チケットを買ったときの女性の社員の方がいらっしゃり、「グリーン券をください」と言うと、「こちらに並んでください」と言うではありませんか。うーん、どこに並んだらいいかはもっと分かりやすくしておいてくれたらいいと思うのですが。
この後、私は並んでいた方を抜かしたつもりはなかったのですが、並んでいた方を抜かしてしまっていたようで、「後ろに並んでください」とその女性社員の方に言われましたが、先に並んでいたと思われる方が順番を譲ってくださり、無事に購入することができました。しかし必死だったためその方にお礼を言い忘れてしまったのが悔やまれます。逆に、社員の方と違ってグリーン券販売担当のパート?のおばさんは非常に愛想がよく、気持ちのいい接客をしてくださいました。
しかし南海フェリーの社員さんは何なんでしょうかね? 人間だけで乗る人にとても冷淡なような気がします。2021年7月20日に和歌山港から徳島港まで乗ったときも、乗船券をなくしたくらいで怒鳴られてしまいました。確かに、人間だけで乗っても会社の利益は少ないのかもしれませんが、同じお客さんなのですから、丁寧な接客を心がけていただきたいものです。何だか斜陽産業を象徴しているような気がして、さびしい気持ちになります。
なお、乗船券をなくして怒鳴られたことに関してですが、乗船券には下船時に回収するということは一言も書いてありませんでした。
※乗船券(表)
※乗船券(裏)
自分たちの常識をお客に断りなく適用するのは、大きな誤りだと思います。
ちなみにこのフェリーには、イメージキャラクターの高野きららと阿波野まいの両名が乗っていました。
※高野きらら(右)と阿波野まい(左)
一時期流行った萌えキャラですが、ゆるキャラにした方が受けると思いますけどね。
グリーン席はさすがに快適でした。じゅうたんが敷いてあり、何となく清潔な感じがします。私は基本的にリュックを床に置くことはしないのですが、ここでは下に置きました。
老夫婦が、グリーン券を持たずにこのゾーンに入っていて、ちょっとしたトラブルになっていました。グリーン席前に、チケット販売所を設けておけばいいと思うのですが。
また、少し気になったことがありました。グリーン席のゾーンの中に入ってみると、何席かに予約席と書かれていたのです。ということは、事前に予約ができたということですか?
※グリーン席ご予約席 ご丁寧に「ご」予約席となっている
乗船券売り場の社員の方は、まったくそんなことをおっしゃっておられませんでした。おそらく、手書きの紙を貼っているような感じだったので、面倒くさかったのでしょう。しかし、車利用の人はグリーン席の予約ができて、人間だけで乗る人は予約ができないというのは、不公平だと思います。この辺がやはり斜陽産業らしさを表していると思います。
およそ2時間の船旅は、しかし快適そのものでした。うとうとしたり、野球中継を見たり……。
18時ごろに甲板に出てみました。和歌山でしょうか。どちらを向いて撮ったか忘れてしまいました。
※和歌山?
18時40分、和歌山港に到着です。
当初の予定では、ここから1.6kmほど歩き、とんかつのまつ井に行く予定でした。ここも和歌山在住中、何回か行ったことがあるお店で、久しぶりに行ってみたくなったのでした。
というのも、この日の宿はまつ井に近い南海「和歌山市駅」の駅ビル内にある、カンデオホテルズ南海和歌山に泊まることになっていたのです。
このホテルにした理由はいくつかありました。一つは、大浴場があるということ。二つ目は、洗濯機・乾燥機があるということ。三つ目は、JR「紀伊駅」へと向かうバスが、この南海「和歌山市駅」からしか出ていないということです。
翌日の行程は、予定ではJR「紀伊駅」から高野口町の「東京屋/楽や前」バス停までの30.8kmとなっていました。
JR「紀伊駅」から南海フェリー 和歌山港フェリーターミナルまではすでに「街道を行くぞ!第7弾 南海道 紀伊駅~大年神社」で往復済みです。ですから、高野山までの道程は、「紀伊駅」以東を歩けば大丈夫です。ということで、翌日のスタート地点がJR「紀伊駅」となっていたのでした。
ただ、一つ困ったことがありました。和歌山港から南海「和歌山市駅」に行くバスが、すでになくなっているということです。そりゃそうです。電車で行けるんですから。
ただ、ここまでの四国の歩き遍路の旅では中断地点への往復は常に路線バスを利用してきました。そのために、少々無理をして詰め込んだ行程もあったくらいです。せっかくここまで貫いてきたのに、ここへ来て電車に乗るのは少しためらわれます。そこで、バスに乗るための方法を模索していたのでした。
フェリーターミナルと南海「和歌山市駅」までの間に、とんかつのまつ井がありました。フェリー乗り場から「和歌山市駅」へ向かうバスはありませんでしたが、まつ井の最寄り停留所である「築地橋」バス停からなら、19時35分発のバスがありました。19時過ぎにまつ井に着き、それからとんかつを食べれば、ギリギリ間に合う計算でした。
そこで、先に注文を予約しておこうと思い、とんかつのまつ井に電話してみることにしました。数回の呼び出し音の後、音声が流れます。何と、翌日まで休業とのことでした。
詰みました。私の綿密な計画がすべておじゃんです。
ということで、もう考えるのも面倒くさくなり、とりあえず「和歌山港駅」から電車に乗ることにしました。接続しているのは、18時52分発の「なんば」行の普通列車です。
さすが電車です。18時58分、無事に「和歌山市駅」に到着しました。
ホームは変わっていません。昔ながらの「和歌山市駅」です。ところが、改札へ行ってみると大きく変わっていました。何とキレイで立派な建物になっているのでしょうか。
一時は、南海和歌山線の終点が「和歌山大学前駅」になるという噂もありましたが、それを吹き飛ばすかのような力の入れようです。南海にこんなにお金があったとは驚きでした。
改札を出て、左の方に進むとすぐにホテルの入口がありました。
エレベーターを上がり、11階のフロントへ向かいます。新しいホテルでもあり、とてもキレイで素晴らしいです。快適な夜を過ごせそうです。
フロントには二人の女性がいらっしゃり、左側の若い女性は接客中だったので、右側の落ち着いた世代の女性の方にチェックインをお願いしました。初めての宿泊だったので、いろいろ説明をしてくださいました。
すると途中で、左側の若い女性が話しかけてくるではありませんか。若い女性に話かけられることはめったにありません。しかも私の苗字を言って、「ですよね?」と問いかけてきたのです。
何と何と、その女性は私の前任校の卒業生でした。私のクラスではありませんでしたが、同じ学年の生徒だったので、何となく見覚えもありました。あらまあ、ということで、早速このブログを紹介しておきました笑。
生徒間の噂話というのは早いものですね。私が退職したこともすでに知られていたようです。卒業生いわく、「もう卒業して8年くらい経ちますが……」とのことでしたが、私の計算では彼女の卒業は10年前のはずです笑 なぞのサバ読みが発生していました。
しかし何となく温かい気持ちになって、チェックインを済ませることができました。卒業生が頑張ってくれているというのは、教師冥利につきますよね。
その後、晩ご飯と翌日の朝食を準備する必要がありました。部屋に荷物を置き、すぐに外へ出ます。すでに19時を過ぎているので、洗濯のことを考えると時間が惜しまれます。駅ビル内で食べようと思い、2階のフロアに行ってみました。すると、とんかつ屋さんがありました。厚切りとんかつ よし平 キーノ和歌山店です。しかも、テイクアウトもできます。10分くらいかかりますよ、とのことでしたが、コンビニにも行くので、ヘレカツ弁当1,120円を頼みます。番号札をもらい、駅ビルを出ました。
道路をはさんだ向かい側に、セブンイレブン 和歌山市駅前店があります。そこで、翌日の朝食を購入することにしました。意外と混んでいたような記憶があります。
再び駅ビル方面に戻り、バス停を探すことにしました。翌日に乗るバスの時刻と乗り場を確認するためです。
※「南海和歌山市駅」バス停6番乗り場時刻表
JR「紀伊駅」まで行くのは「川永団地」行です。6時52分発の一択ですね。
この後、とんかつ よし平に戻ると、10分も経っていませんでしたが、できていました。ありがたく頂戴します。
すぐにホテルに戻り、部屋でヘレカツ弁当をいただきました。
その後はお風呂です。スカイスパの名のとおり、高層階に大浴場があります。温泉ではありません。ランドリーコーナーも、同じフロアにありました。
お風呂から出ると、すぐに洗濯機を回しました。
私が始めたときは先客がいなかったように思うのですが、私の後、乾燥機は何人かが待っておられました。やはり「先んずれば即ち人を制し、後おくるれば則ち人の制する所と為る」のとおりですね。
この後、翌日の行程について考えました。実は、翌日以降は雨の予報だったのです。雨の中を歩くことが非常に惨めだということは前年の歩き遍路で身に染みています。愛媛県を歩いていたときは、ほぼ毎日雨が降っていました。
ただ、前回は仕事の関係上行程どおりに消化していかなければなりませんでしたが、今回はそういうわけでもありません。高野山に登るのは、いつでもできることです。
ということで、翌日以降の行程は、また次回に持ち越すことに決定しました。翌朝は、少しゆっくりと寝ます。
どうやら、今年の歩き遍路の旅はここまでとなりそうです。次回は、JR「紀伊駅」から再開したいと思います。「紀伊駅」に行くには前泊する必要はないので、次回は家から直接「紀伊駅」を目指しましょう。
歩き遍路振り返りデータ
歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。
札所情報
札所:なし
納経代:0円
大師納経代:0円
宿情報
カンデオホテルズ南海和歌山
クイーン(シングル)
宿泊費:12,750円
室内に冷蔵庫・バス・トイレあり
WiFiあり
大浴場あり。
洗濯機・乾燥機あり(2台)
洗濯機200円、乾燥機400円(200円/30分)
アクセス:バス停から1分
コンビニ:徒歩3分
卒業生とのまさかの再会もあり、また新しいホテルということで設備のキレイさも申し分ない。ただ、今思い返せばちょっと値段が高すぎるかも
バス情報
行き:徳島バス 「徳島駅前」~「上下島」 470円(※前日は若干高かった記憶がある)
帰り:なし。南海電鉄を利用
距離と歩数
ASUS VivoWatch BP(HC-A04)
カロリー:1,877kcal
距離 :27.3km
歩数 :39,432歩
歩き遍路 42日目 ◁ 歩き遍路 43日目
*1:石井町ホームページ「ふじっこちゃんプロフィール」2022.11.6閲覧
*2:健祥会ホームページ「健祥会グループ施設一覧」2022.11.6閲覧