西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

四国八十八ヶ所 歩き遍路 26日目(2021.8.15) 44番~45番札所 「久万高原」バス停~「久万中学校前」バス停

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45番岩屋寺

ここまで日程的には65%の日数を消化してきましたが、この日でようやく札所の数は半分をクリアすることになります。3日ぶりに札所を巡る、四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、26日目のレポートです!

歩き遍路 26日目 「久万高原」バス停から「久万中学校前」バス停まで

歩き遍路26日目、8月15日(日)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。

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この日は平均標高800メートルの久万高原の2か寺を打つことになります。「久万高原」バス停から「久万中学校前」バス停までは600メートルしかありませんが、東にある44番札所大宝寺、45番札所岩屋寺を巡って打ち戻ってくることになります。

泊まっているホテルからバス停が離れていることもあり、この日は4時45分に起床しました。3日連続で5時前に起床しています。前日にフジで購入した朝食を食べ、出発の準備を整えました。

「久万高原」バス停から44番札所大宝寺まで

8時ごろに「久万高原」バス停を出発して、44番札所大宝寺には8時22分ごろに到着しました。Googleマップよりも少し速いペースで歩けています。雨がそこそこ降っていたので、急いでいたのかもしれません。

この日も朝から雨です。ただ、午前中小雨で午後には止むというような予報だったので、かなり悩んだ末にカッパは置いていくことにしました。翌日以降に備えて、部屋で乾かしておきます。大雨にならないことを祈ります。

ホテルを6時50分ごろに出発し、前日に降りた「高尾田たこおだ」バス停を目指します。

バス停までの途中、砥部川にかかる麻生橋を渡りました。

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※砥部川

砥部川も連日の大雨でかなり水位が上昇しています。川原のところで何か工事をしていたようですが、下手をするとこれまでの作業のすべてが流されてしまいかねない状況です。

7時10分ごろ、「高尾田」バス停に到着しました。

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※「高尾田」バス停

伊予鉄バスと同じバス停です。ベンチや屋根も、どちらがお金を出したかは分かりませんが、共用となっています。

時間どおりにJR四国バスはやって来ました。乗り込みます。何人かお客さんがいましたが、前日に乗ってきたおじいさんお遍路さんはいらっしゃいませんでした。

バスに乗っている間、外の景色を見ていると結構な雨が降っています。ちょっとカッパを置いてきたことを悔やみます。窓の外では、カッパなしで歩きにくいくらいの雨が降っていました。

途中道路にあった温度計は、22度を指していました。やはり寒そうです。ユニクロで購入した薄型パーカーを着ることにしました。

8時ごろ、「久万高原」バス停に到着です。バス停は、久万高原駅やまなみというアンテナショップのような建物になります。中でトイレをお借りしてから、出発しました。

幸い、雨はこの辺りでは小雨になっていました。傘を差して歩いていくことにします。

やまなみの北側は久万高原町役場となっており、役場との間には細い道があります。まずはこの道を東に進みます。わずか130メートルで、青木大明神に出ました。

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※青木大明神

奥に見える建物は、公衆トイレです。私は使用していませんが、新しいのでキレイだと思います。Googleマップでは松山街道(※土佐街道とも書いてある)はトイレの向こう側の道となっていますので、もしかすると正しい遍路道はそちらになるのかもしれません。しかし、私はここで左折しました。

実は140メートル先でこの道は松山街道に合流します。さらに言うと、手前には久万高原町まちなか交流館などもあり、こちらの方がメイン通りという気はします。

合流地点から200メートルほど北上すると、またキレイな公衆トイレが出てきました。久万町商店街桂町公衆トイレです。

大宝寺へ行くには、ここで右折しないといけません。

右に曲がるとすぐに、久万川にぶち当たります。総門橋を渡るとすぐに大宝寺総門です。ここで8時10分でした。

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※総門遠景

この総門も独特の形をしていますので、もしかすると元々は鳥居だったかもしれません。

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※総門

総門をくぐり、200メートルほど進むと変則的な交差点に出ました。南側に古そうな石灯籠があったので、写真を撮ります。8時13分でした。

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※古そうな石灯籠

ちなみにミラーに写っているのは私です。

この辺りから道はジワジワと登っていきます。280メートルほど進むと、大宝寺の駐車場に到着しました。8時16分でした。

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※大宝寺駐車場

今まで「大宝寺」と表記してきましたが、お寺の方では「大寶寺」と表記されていますので、ここからは「大寶寺」と表記させていただきます。実は、四国遍路聖地巡礼のマップ*1でも「大寶寺」と書いてあるので、そのように表記すべきでした。

ただ、道中にあった案内標識では新字体の「大宝寺」と書いてありましたので、そのように表記していたわけです。

駐車場は空き地のようなところで、十数台は停められるでしょうか。実はこのお寺、狭い参道を上がっていくことを覚悟するならば、境内に車を停めることもできます。ただし、車の離合はできないところですので、注意が必要です。

まあ私は歩きですから、関係ありません。

駐車場から少し行ったところに、すごうさんの店という土産物屋がありました。遍路用品も売っているようです。8時18分になっています。

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※すごうさんの店

私は開いているときに通った記憶がないのですが、Googleマップのストリートビューで見るかぎりでは、まだ営業しておられるようです。

1分後、勅使橋に出ました。

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※勅使橋

勅使橋を渡ると、本格的な山道になります。奥の左側に石段があるのがお分かりいただけますでしょうか。車は右側を直進していくことができます。

石段を登っていくと、参道は左に一度折れていきます。その折れるところに、地蔵堂がありました。

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※地蔵堂

地蔵堂から少し上がったところが、山門です。

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※山門

トップに上げてある岩屋寺山門といい、この大寶寺山門といい、下手くそな写真で申し訳ありません。ただ、道も細くて正面に十分なスペースがないため、キレイに撮ることができないのです。

写真で見ると、このときは結構雨が降っていますね。

この山門仁王門は1874年に焼失し、1956年に再建されたそうです。奉納されている草鞋は吊るしきれないほど大きく、100年に一度取り替えられるということです。

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※吊るされている草鞋

また、祀られている金剛力士像は久万町の指定文化財になっています。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*2をご覧ください。

山門をくぐって少し登ると、車の参道と合流します。

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※車の参道

当然舗装されていませんし、傾斜もありますので、運転に自信のない方はやめておかれた方が無難です。

ここからまたもう少しだけ石段を登ると、境内の下のレベルに到着します。

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※車の参道から境内への石段

8時25分、境内の下のレベルに到着しました。結構登ってくるのがキツくて、ハアハア言いながら登ってきました。

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※大寶寺境内

下のレベルには納経所本坊があります。上の写真の左側のスペースが空き地になっていて、そちらに車を停めることができます。トイレもそこにあります。

本堂大師堂はこの上のレベルです。最後の石段を登っていきましょう。

雨もそこそこ降っていましたが、大師堂の軒下にベンチがあったので、きちんと装備を整えました。その後、本堂納経をします。

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※本堂

本堂につづいて、大師堂に戻りました。

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※大師堂

大師堂でも納経をしました。しかしここで痛恨のミスが! 何と、納札を賽銭箱に入れてしまったのです! 山道で息が切れて頭がボーッとしていたのでしょうか。これはお寺の方に大変ご迷惑をおかけすることになりました。おそらく、取り出すのがかなり面倒だと思います。

まあ終わったことは仕方がありません。下のレベルに戻り、納経所で記帳・押印をしてもらいます。

ここの納経所のおばさんはお遍路業界ではそこそこ知られている方らしく、いわゆる塩対応で有名なようです。確かに私も愛想はないな、とは思いましたが、もともとそういう性格の方なんだと思います。意地悪だとか面倒だからだとかといった理由で、そのよな振る舞いをされているわけではないと思いました。一応「お気をつけて」とも言ってくださいましたので。

それよりも、私が帰るころに車遍路の老夫婦が来られたのですが、そちらのおばあさんの方が問題でした。写真ばっかり撮っていて、私が挨拶してもまったくの無視です。最近はライブなんかでも動画ばっかり撮っている人もいるようですが、やはり生身のコミュニケーションは重要なのではないでしょうか。

8時47分ごろ、荷物を整えて44番札所大寶寺を出発しました。26日目にして、ようやく半分の札所を打ち終わったことになります。

44番札所大寶寺から45番札所岩屋寺まで

8時47分ごろに44番札所大寶寺を出発して、45番札所岩屋寺には11時9分ごろに到着しました。ほぼGoogleマップと同じくらいの時間で到着できています。実は結構急いでいたのです。

大寶寺を出発する時点で、時刻はまだ9時前でした。ここから岩屋寺までの距離はGoogleマップによると11.4kmで、3時間弱かかる距離です。岩屋寺は麓からお寺まで20分くらいかかりますので、行って参拝して帰ってくるのに6時間少々かかるでしょうか。

どうして時間の計算を始めたかと言いますと、帰りのバスの時間を考えていたのです。「久万中学校前」バス停発のバスは、15時21分の次は17時1分です。1時間40分の差がありますが、この差はそのままホテルで休憩する時間の差になるわけです。ですから、できれば15時21分のバスに乗りたいと考えていました。岩屋寺まで行って帰ってきて、ギリギリでしょうか。

というわけで、大寶寺からの歩きはかなりペースアップして歩きます。何とか15時21分に間に合わせたい一心でした。

Gooleマップによると、麓の駐車場のところから北側に上がり、県道12号線に出ていけるようです。岩屋寺までは、基本的にこの県道12号線を歩いていくことになります。

ところが、駐車場のところから北に抜ける道を登っていくと、怪しい看板が。

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※通行止めの看板

どうやら工事をしていて通行止めのようです。しかしまあ、お盆の真っ最中の日曜日に工事もくそもないだろうと思い、登っていってしまいました。Googleマップでも明らかに近道ですし、急いでいたので正常な判断能力が働いていなかったようです。

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※カーブの手前にも通行止めの看板がある

さらに蛮勇をふるって上っていきます。すると、完全に道が封鎖されていてやはり通行止めの看板が立っているところに出ました。道路の向こう側は舗装がはがされています。

看板を見ると「鳥越墓地へは、ここより徒歩にてお願いいたします」と書かれていますので、徒歩なら大丈夫なのかと思い、さらに進もうとしました。しかし、墓地がどこにあるのかも分からないうえに、ガードマンもいなくて聞くこともできないので、結局この道を通ることを断念しました。10分以上ロスしたのではないでしょうか。

結局総門の方へと降りていきます。古い石灯籠があったところの交差点から、北に上がれそうです。実はここに道標もありました。ここで9時1分です。

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※古い道標

かろうじて左を指す手の下に、「いわやちへ 八十六丁」と書いてあるように思います。まあ遍路道なら9kmくらいということですか。

ということでここから北に290メートルほど進み、県道12号西条久万線に出ました。

いきなり登りになっています。なかなかの傾斜です。どんどんと登っていきます。

1.3kmほど進むと、高野展望台への登り口に出ました。ここで9時20分です。

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※高野展望台登り口

5分後、ヘンロ小屋第34号久万高原の前を通過します。

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※ヘンロ小屋第34号久万高原

隣には、ちょっとレトロな感じの電話ボックスがありました。

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※レトロな電話ボックス

山なので携帯はつながりにくいのでしょうか。電話ボックスが生き残っているのは珍しいですよね。

このヘンロ小屋からすぐのところが峠御堂隧道(トンネル)です。9時26分でした。

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※峠御堂隧道(トンネル)

峠御堂隧道(トンネル)は1974年10月の完成で、長さは623メートルもあります。歩道はなく、交通量も少なくないので、大変危険なトンネルです。

実際、私の横を結構なスピードで通っていく車もいました。古いトンネルですから、ここまで車社会になることを想定していなかったのでしょう。自転車や歩行者の安全を確保する施策が必要だと思います。

ここに限らず、県道12号線は歩道がないところも多く、総じて危険な道だと感じました。もしかすると、お遍路の方は山道を歩いた方がいいのかもしれません。山道の状態までは分かりませんが。

水墨画のような景色の中を歩いていきます。ここで9時37分でした。

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※県道12号線から撮った風景

峠御堂隧道を抜けてから1.1kmほどで、畑野川の集落に出ます。これで山を一つ越えました。岩屋寺までは、もう一山越えなければなりません。

もう一つの山を登っていくと、向こうから歩き遍路の2人連れが降りてきました。2日前に内子のホテル AZ 愛媛内子店のフロントでお会いした親子遍路だと思います。挨拶を交わしました。

しかし2人は2本のストックを使い、本当に早いペースで進んでいきます。この感じだと、前日は久万高原内に宿泊し、もう岩屋寺を打ってきたのでしょう。区切りだとおっしゃっていたので、やや長い距離を歩いておられるのかもしれません。

それにしても、父親は全然なのですが、息子さんの方はなかなかの美少年でした。

この辺りまで来ると、ありがたいことに雨がほぼ止んできました。

何もない山の県道をひたすら登り、もう一山を越えて下っていくと、国民宿舎古岩屋荘に出ます。その手前には、おそらく古岩屋だと思われる奇岩の風景が広がっていました。ここで10時40分です。

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※古岩屋の奇岩?

この辺りの歩道は仁淀川の支流、面河川に注ぐ直瀬川の支流に沿って整備されていて、古岩屋荘に宿泊される方が散策する遊歩道のようになっています。

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※川沿いの遊歩道

しかし無意味な石畳が、歩き遍路にとっては歩きにくいです。

また、もう一つ大きな問題が起こっていました。何かと言うと、毛虫の大発生です。雨がつづいていて梅雨時と勘違いしたのか、このころから結構毛虫が増えてきていました。私は毛虫を避けるために真夏の遍路にしたのですが……。

沿道の木の下を通るときは、よおく目を凝らしていないと毛虫が直撃することになってしまいます。

古岩屋荘から1.1kmほど歩くと、古岩屋トンネルです。時刻は10時55分でした。

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※古岩屋トンネル

古岩屋トンネルは1999年3月の完成で、長さは254メートルあります。歩道の幅は普通ですので、柵はありませんが安全に通行できます。

古岩屋トンネルを出ると600メートルほどで岩屋寺の登り口に着きます。

ここまでの道中でちょっと困ったことを書いておきます。古岩屋荘から350メートルほど進んだところに、「岩屋寺4km」という交通標識が出てくるのですが、その少し手前のところには自転車用の案内標識で「岩屋寺3km」と出てくるのです。3kmと4kmでは全然違いますし、実際のところ4kmの交通標識のところからは1.6kmほどで岩屋寺の登り口に着きます。交通標識の方が大きく間違っているわけです。

4kmというと1時間かかる距離です。その段階で11時近くなっていましたので、12時過ぎには岩屋寺を出発するという計画が大きく狂うことになってしまいます。下手をすればあきらめて、ペースを落としてしまっていたかもしれません。そうなったら当然、15時21分のバスには乗れないわけです。とにかく数字で表す以上は、正確な距離表示をお願いします。

トンネルを抜けてしばらく歩いたところで、2組くらいの家族連れとお会いしました。どうやら親戚で、沿道にあるお墓へお参りに来られているようでした。お盆ですからね。

ご挨拶をしながら通り過ぎると、ついに岩屋寺の登り口が見えてきました。11時3分です。これなら、12時半までには岩屋寺を出発できそうです。

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※赤い橋が岩屋寺の登り口

ちょっと分かりにくいですが、岩屋寺の駐車場は赤い橋を渡ってから2か所あります。

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※岩屋寺駐車場

下の駐車場が先に出てくるためそちらに停めたくなってしまいますが、上の駐車場の方が停めやすく、トイレもありますので便利です。

橋を渡ると、参道は右にカーブしています。

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※参道の様子

「マイクロバスやキャンピングカーは通れません」と注意書きがあります。

カーブを曲がった奥が下の駐車場です。11時5分でした。

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※下の駐車場

前年に岩屋寺を参拝した際、こちらに停めようと思ったらいっぱいでした。途方に暮れていると、通りすがりのおばあさんが上にも駐車場があることを教えてくださいました。しかも、上に行ってみると上の駐車場はガラガラでした。

参道は、下の駐車場からは左にカーブを描きながら登っていきます。登り切ったところに上の駐車場があります。

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※上の駐車場

ただ、写真で見ても分かるとおり離合困難な坂道ですので、注意が必要です。道が細いのは橋を渡る段階からです。

橋を渡るのも不安は場合は、県道12号線を民宿かどた屋のところで脇道に入ってください。そちらにも駐車場があります。いずれも普通車で300円です。

私は徒歩なので、上の駐車場の方には回らず、手前で右上に登っていきました。下の写真で、右上につづく細い道です。

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※上の駐車場と歩行者の参道の分岐点

ただ、傾斜がものすごくキツイので、それを避けたい場合はいったん上の駐車場の側まで行かれた方がいいでしょう。

登り切ったところで下を向いて写真を撮っていました。写真だと意外と傾斜のキツさは伝わらないですね。

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※歩行者用の参道を登り切ったところ

歩行者用の参道を登ると、駐車場から来た参道と合流します。駐車場から来た参道には小さなお店も建ち並んでいます。

少し上がると、結界石がありました。11時7分です。ここから本格的な山道に入っていきます。

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※結界石

山道を少し歩き、11時9分に山門に到着しました。

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※山門

しかしここはまだまだ序の口で、伽藍の中枢まではまだ15分くらい登っていかないといけません。

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※参道の様子

ただ、参道はコンクリートで舗装されていますし、手すりもついていますので、歩きやすくしてくださっています。昔は本当の山道だったでしょうから、大変だったのでしょうね。

上の方は本当に岩山という雰囲気が強まっていきます。

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※本坊?

11時18分、伽藍の下のレベルに到着しました。麓から15分程度で上がってきたことになります。

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※正面は本堂

本堂大師堂はもう一つ上のレベルですが、このレベルには右手に納経所、左手に鐘楼やベンチがあります。

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※納経所

ベンチで参拝の準備を整えました。ベンチの奥には鐘楼があり、鐘楼の奥にはトイレがあります。さらに奥は本坊でしょうか。

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※鐘楼

まずは本堂納経をします。

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※本堂

本堂の左手に大師堂があります。

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※大師堂

珍しく大師堂の方が立派な建物です。

大師堂の奥には、仁王門があります。実は正しい遍路道は後ろの山から降りてくるのです。

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※仁王門 後ろから撮影

せっかく来たのですから、正面にも回っておけばよかったですね。

私が参拝している間はどなたもいらっしゃいませんでしたが、前後には熟年夫婦がチラホラいらっしゃいました。

本堂の横には梯子が立っています。その上の岩屋が法華仙人堂跡で、昔はこういった岩屋で修行をしていたのです。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*3をご覧ください。

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※法華仙人堂跡の岩屋

参拝を終えて、下のレベルの納経所へ向かいます。納経所はおばさんでした。しかし、若いご住職らしき男性がうろうろしておられました。

記帳・押印していただき、ベンチに戻りました。ベンチはボックスシートのようになっていて、屋根もあります。しばらく休憩することにしました。11時40分前後のことだったと思います。12時に出発して3時間かけて帰っても、時間にはまだ余裕が残ります。前半頑張った甲斐がありました。

前日に購入していたスナックパンを食べます。前日はほとんど食べていなかったので、リュックに入ったままでした。そのため荷物に押されてペシャンコになってしまい、逆に食感が新鮮でおいしかったです。

パンを食べていると、町内放送が聞こえてきました。要するに終戦記念日なので、12時に黙禱しましょうということです。

そうか、今日は終戦記念日か……とちょっと感傷に浸りました。76年前に戦争が終わった日なんですよね。当時の人々の心境はいかばかりかと、想いを馳せます。

ということで、パンを食べ終わり準備を整えて待ちました。ブザーが鳴ると思っていたのですが、鳴りません。ちょうど若住職が鐘を鳴らされましたので、それに合わせて黙禱しました。

歩き遍路というゆったりと時間が流れる中で過ごしているからこそ、このような機会に恵まれたのだと思います。普段なら、町内放送を耳にする機会もないですし、黙禱しようという気持ちにもならなかったでしょう。実際、他に黙禱しておられる方はいらっしゃいませんでした。

5、6回鳴らして終わりかな?と思っていたのですが、住職は何かを唱えながら鐘楼の周りを回り、何回も鐘を鳴らされます。まあ1分は黙禱したしいいだろうと思い、私も黙禱をやめました。

ふと見ると、小さな男の子が住職に話しかけてウロチョロし始めるではありませんか。怒られないかな?と心配して見ていたのですが、どうやら住職の息子さんのようでした。

さあ、後は久万高原の中心街へ帰るだけです。

45番札所岩屋寺から「久万中学校前」バス停まで

12時5分ごろに45番札所岩屋寺を出発して、「久万中学校前」バス停には15時10分ごろ到着しました。実は一度14時43分に到着しており、トイレと休憩を兼ねて道の駅天空の郷さんさんに寄っていたので、最終的に15時10分の到着となりました。

荷物を片づけ、トイレに行ってから下山し始めました。帰りは急がなくても余裕があります。ゆっくりと山を下りました。

帰りは来た道を戻るだけです。道に迷う心配もなく、楽なものです。

一つ目の山を登っているときに、5日ぶりの青空を見ました。12時53分です。

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※5日ぶりの青空

やっぱり気持ちがいいですね。確かに炎天下というのはしんどいことはしんどいですが、雨の中歩くということほど気持ちの下がることはありません。夏空よ戻ってこい、という感じでした。

二つ目の山を登っているときに、左側を見下ろしたときに撮った写真です。時刻は14時ちょうどでした。

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※二つ目の山から見た風景

テレビ朝日で放映されている「ポツンと一軒家」に出てきそうな風景ですね。

行きも通った峠御堂隧道を通り抜けます。やはり危険なトンネルです。

トンネルを抜けると、自転車の方がいらっしゃいました。「ガンバレー!」と応援します。こちらは山を二つ越えて後は下るだけ、向こうは必死に登っている途中ですからね。

国道12号線をどんどんと下っていきます。トンネルを過ぎてからも歩道がないところがあり、結構危険です。車の方には、ご迷惑をおかけしました。

最後は久万川を渡り、松山街道を通り過ぎて国道33号線に突き当たりました。正面にある名前の分からない青果店の店先に、犬が寝転がっていて癒されました。コロという名前のようです。

そこから北に50メートルほど進み、「久万中学校前」バス停に到着です。14時43分でした。

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※「久万中学校前」バス停

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※「久万中学校前」バス停時刻表

15時21分発のバスまでは、まだ40分近くあります。北に200メートルほど進んだところにある道の駅天空の郷さんさんに行きましょう。

まずはトイレをお借りします。ここのトイレもキレイです。

お腹が空いていたので、軽く食べられそうなものを探して、道の駅のショップの中に入ることにしました。

いろいろと物色します。パンなどもあり、食べやすそうです。ところが、ちょっと目を引かれたのがイタリアンバーガーです。チーズをふんだんに使ってあって、おいしいのでしょう。

誘惑に負けて、イタリアンバーガー280円とカフェオレ123円を購入しました。外にはテントが建てられており、その下にベンチとテーブルが並んでいます。その一つに座って、ハンバーガーを食べました。

この道の駅は結構流行っていて、入れ替わり立ち代わりお客さんが来られます。子どもがソフトクリームを食べている親子連れもいらっしゃいました。

さて、十分休憩したので、15時5分ごろには道の駅を出発しました。15時10分ごろ、JR四国バス「久万中学校前」バス停に到着です。

ここも立派な待合所が建てられています。しかし、女子中学生らしき女の子が一人中に入っていたので、入るのは遠慮しておきました。ちょっと気まずいでしょう。

歩きを終えて

久万中学校前」のバス停で私が待っていると、20歳前後の若者もバス停にやって来ました。私と同じ一日乗り放題きっぷを持っています。「松山駅」からですと片道運賃だけで「久万高原」まで1,360円しますので、片道分の運賃よりも割安になるわけです。買わない手はないでしょう。

15時22分、時間どおりにバスはやって来ました。まあ「久万高原」から停留所は2つしかありませんからね。

待合所で待っている女の子より先に乗っていいのかなとちょっと様子を見たのですが、若者の方が先に乗りそうな雰囲気だったので、私が先に乗りました。どうやら女の子はバスには乗らないようです。車でのお迎えを待っているのでしょう。

16時1分、バスは「高尾田」バス停に到着しました。こんな中途半端なところで乗り降りするのは私だけです。いや中途半端だなんて言ってますが、バス停がなくなったら困るのですが。

16時13分、無事に南道後温泉ホテル ていれぎ館に到着しました。

この日は時間もありましたので、まずお風呂に入りました。1回目の入浴です。

その後、例によってフジ砥部店へと買い出しに行きます。ここは大きな商業施設で、2階にザ・ダイソー フジ砥部店がありました。大師納経を入れていたファイルがここまでですでにパンパンになっていたので、新しいファイルを購入しました。これからは新しいファイルに入れていこうと思います。古いものは、大きな荷物の方に入れておくことにしました。

また、1階のスーパーのところで服も売っていたので、半ズボンでいいのがあるかどうか物色してみました。まあ残念ながらいいものはありませんね。薄くてかさばならいものがいいので、そうそうちょうどいいものが売ってはいないでしょう。

ということで、夕食と翌日の朝食を購入します。夕食は、おふくろ弁当450円にしました。これもヘルシー路線です。

ホテルに戻り、18時ごろに夕食を食べました。その後、もう1回お風呂に入ります。せっかくの温泉ですから、時間のあるときくらいはいいですよね。部屋風呂ですし。

やはり洗濯はどなたも使用されませんでしたので、入浴後は洗濯をさせてもらいました。

翌日は久しぶりにたくさんのお寺を打つことになります。46~49番ですので、4か寺打つのは高知市以来ですね。予習が大変です。

そして、ついに翌日は松山市に入ることになります。

歩き遍路振り返りデータ

歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。ただ、この辺りでは雨天が続いており、1日3~4本の消費に減っていたと思います。

札所情報

札所:2か寺

納経代:600円

大師納経代:600円

宿情報

南道後温泉ホテル ていれぎ館

ツイン(ジャグジーバス温泉付)

宿泊費:7,000円

室内に冷蔵庫・バス・トイレあり

WiFiあり

大浴場なし

洗濯機・乾燥機あり(1台ずつ)

洗濯代300円、乾燥代200円(30分あたり100円)

アクセス:「高尾田」バス停から徒歩10分

コンビニ:徒歩10分

新しいホテルであり、設備はキレイ。部屋で温泉に入れるのが素晴らしい。スタッフの対応も丁寧でよい。2日目は1日目よりも3,000円宿泊代が安くなっており、なおよい

バス情報

行き:JR四国バス 「高尾田」~「久万高原」 1,040円

帰り:JR四国バス 「久万中学校前」~「高尾田」 1,020円

※一日乗り放題きっぷ利用のため行き・帰りあわせて1,200円

距離と歩数

ASUS VivoWatch BP(HC-A04)

カロリー:4,064kcal

距離  :29.5km

歩数  :42,684歩

スマホアプリ

歩数  :45,350歩

 

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最終更新:2022.1.9