西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

四国八十八ヶ所 歩き遍路 15日目(2021.8.4) 36番札所 「高岡高校通」バス停~Hotel バンダガ

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36番青龍寺

この日で高知市を離れ、高知県の西部へと歩みを進めます。「修行の道場」高知県の旅もいよいよ後半戦に入ろうか、というところ。四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、15日目のレポートです!

歩き遍路 15日目 「高岡高校通」バス停からHotel バンダガまで

歩き遍路15日目、8月4日(水)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。

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前日はイオンモールで新しい靴とリュックを購入しました。靴に慣れるために歩く距離を減らすということと、古来の遍路道を通りたいということから、須崎市の巡航船を利用する計画です。

船の時間調整と前日の就寝が遅かったということから、この日は遅めの6時に起床します。ワンパターンのファミリーマートの朝食を食べました。

「高岡高校通」バス停から36番札所青龍寺まで

9時5分ごろに「高岡高校通」バス停を出発し、36番札所青龍寺には12時ごろに到着しました。Googleマップよりかなり時間がかかっていますが、11.1kmですから、3時間近くかかるのも仕方がないと思います。

この日は8時5分ごろに天然温泉 紺碧の湯 ドーミーイン高知をチェックアウトしました。荷物も1つ先のホテル、美馬旅館はなれ木のホテルに送ってもらいます。朝の忙しい時間に先方に荷物の受け取りをやってもらえるかどうか確認したので、申し訳なかったですね。

さて、かなり遅い出発です。1階のファミリーマート高知帯屋町店でいつもどおりの物資を購入します。

ホテルからほぼ真南に進むと、「堀詰交差点」で、南西側に「堀詰」バス停があります。バス停には、8時11分に到着しました。

8時24分のバスに乗り込み、「高岡高校通」を目指します。前日に撮り逃した高知城天守閣を写真に撮りました。

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※高知城天守閣

40分ほどのバス旅の後、9時5分ごろ「高岡高校通」バス停に到着しました。

西行きのバス停は国道56号線に出たところ、JA高知 みのり館の前にあります。東行きのバス停から考えると、戻らないといけないため数十メートル距離を損しています。幸いベンチはあったので、冷水をタオルにかけるなどの準備を整え、出発しました。

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※奥に小さく写るベンチが「高岡高校通」バス停

ここからはまず県道39号土佐伊野線を東に進みましょう。高知県立高岡高等学校の北側を過ぎると、すぐのところに土佐市民公園がありました。トイレをお借りしました。

公園を出て波介川の支流にかかる橋を渡ると、左側に土佐警察署が出てきます。その手前の信号のある交差点を右折しました。

しばらく南下してから、土佐市民病院の南側を東に進みます。およそ500メートルほど進むと波介川のまた別の支流がありますので、橋を渡りました。渡ってすぐにまた右折し、南に向かいます。このまま450メートルほど進むと、波介川の本流にぶち当たりました。

ここから川沿いを東に進みます。200メートルほどで橋が現れました。初田橋です。

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※初田橋から上流を望む

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※初田橋から下流を望む

ここで9時44分でした。

橋を渡ると、今度は左に曲がり、川沿いを東に進みます。750メートルほど歩き、県道39号土佐伊野線に合流しました。ということはずっと県道を歩いていてもよかたわけですね。

ここからは、この県道39号線を宇佐湾まで南下していきます。その距離は約4kmもあります。

35番札所清瀧寺と36番札所青龍寺は、名前にさんずいがついているかどうかだけの違いですが、結構距離は離れていますね。

この道は土佐市街地と宇佐の集落を結ぶ幹線道路らしく、結構交通量が多いです。しかし歩道があるので問題はありません。すたすた歩いていきます。

10時19分、遍路道との分岐点に到着しました。ちょうど少し先に塚地峠 休憩所があるところです。

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※遍路道分岐点 左奥に見えるのが塚地峠休憩所

休憩所にはトイレがあったので、トイレをお借りしました。しかし特に休憩はせずに先に進みます。

ここからでも山道の遍路道に入って行くことができます。しかし、四国遍路聖地巡礼のマップ*1では、山に入っていく土佐遍路道(青龍寺道)と別に県道をそのまま進む方も遍路道として紹介されています。ここでは山道を避けて、県道を進むことにしました。

休憩所から5分弱歩くと、塚地トンネルです。逆光なのか下手くそな写真ですね。

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※塚地坂トンネル

塚地坂トンネルは1998年3月の完成で、長さは837.5メートルもあります。歩道の幅は普通で、柵もあるので安全に通行できます。安全に歩けるトンネルは涼しくて助かります。

しかし、ちょっとこの辺りからお腹の調子が怪しくなってきました。とりあえずなるべく気にしないようにして先へ進みます。

トンネルを抜けると、海が見えてきました。宇佐の集落が近づいてきたようです。

宇佐湾に向けて緩やかな坂をどんどん下っていきます。すばらく進むと、ローソン土佐宇佐町北店が出てきましたが、ここではトイレをお借りせず、やり過ごすことにしました。何とかいけるだろうと楽観視していたのです。

県道39号線が県道23号線に突き当たる少し手前に、神母神社がありました。ここで10時46分です。

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※県道の真ん中にある神母神社

県道の真ん中にあります。何らかの事情で移転できなかったのでしょう。

この辺からいよいよお腹の限界が近づいてきました。とりあえず県道23号線に出てみます。近くにローソン土佐宇佐町店があります。コンビニのトイレをお借りするのはあまり好きではないのですが、緊急事態ですので躊躇している余裕はありません。駆け込みました。

重荷を降ろして、ほっと一安心です。お礼というわけではありませんが、スポーツドリンクを購入し、きちんと売り上げにも貢献しました。

お腹の問題はやはり切実な問題で、このような歩き旅という不自由な旅では死活問題になりますね。

ここからは県道23号線を南西方向に進んでいきます。青龍寺の方角と思われる方を向いて写真を撮りました。時刻は10時58分です。

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※右奥に宇佐大橋が見える

この辺で先に昼食をとることも可能なのですが、ここは先を急ぐことにしました。

須崎市営巡航船の次の便は、宇佐大橋のたもとから約1km歩いていく埋立という船着き場から、14時50分に出ます。この辺りで食べるにしても、先にお寺をお参りしておいた方が安心でしょう。

というわけで、海沿いの県道を1kmほど歩きファミリーマート土佐市宇佐店の前を通過しました。11時9分でした。

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※ファミリーマート土佐市宇佐店

もともとは何か違うテナントだったのでしょうね。ファミリーマートらしからぬ店構えです。

そこから150メートルほど歩くと、宇佐大橋へ上がっていく県道47号線の入口に到着しました。ここからは緩やかな登りとなります。

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※宇佐大橋

宇佐大橋が見えますが、結構高くて怖そうです。

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※宇佐大橋へとつづく県道47号線

上の写真で11時14分でした。

案の定、宇佐大橋の上は相当怖いです。へっぴり腰になりながら撮った写真がこれです。

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※宇佐大橋から南西側の眺め

上の写真の奥の方、浦ノ内湾に巡航船は進んでいくはずです。リアス式海岸のような山がちの地形ですから、昔から陸運よりも水運の方が発達していたのでしょう。

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※宇佐大橋から北東側の眺め

宇佐大橋は歩道はありますが割と細く、車が結構スピードを出すので危ないですね。高さと車とで二重の意味で怖いです。

しかも、意外と歩きの方や自転車の方も通られます。行きも帰りも人とすれ違いました。

決死の思いで宇佐大橋を渡り終わりました。帰りにも渡らないといけないのが憂鬱です。まあ今は前進あるのみです。

海沿いのキレイな景色を見ながら、ひたすら進んでいきます。しかし炎天下ですので、海からの照り返しも相当キツイです。

橋から1km以上歩くと、パーキングエリアのようなものが現れました。竜の浜パーキングです。トイレもあり、四阿あずまやもあります。さすがにちょっと休憩しました。

ここまで来れば青龍寺は指呼の距離です。まずは150メートルほど先の土佐竜温泉 三洋荘の前を通ります。ここはレストラン等もあるようで、目の前の竜の浜(ドラゴンビーチ)の海水浴客も利用できるようでした。実際、ホテルの前でアイスクリームなども売っており、家族連れのような方が何組か出入りしておられました。

三洋荘の駐車場を過ぎると、すぐに右に入っていくところがあります。時刻は11時47分でした。

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※竜の浜(ドラゴンビーチ)

車の場合は、もう少し先に案内標識がありますので、ここは直進しましょう。

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※車の入口 帰りに撮影

歩きの場合は先程の地点を右に入ってから、すぐに左、右と進んでいきます。

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※右折ポイント

この右折ポイントは車と合流する地点です。青龍寺まで0.8kmの案内標識があります。

右に曲がってから、最後は道なりに左へと進んでいきましょう。すると前方に大きな池が現れます。蟹ヶ池です。

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※フェンスの向こうに蟹ヶ池がある

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※蟹ヶ池説明板

蟹ヶ池は土佐市の天然記念物だそうです。

説明板の反対側には、六地蔵もありました。11時53分です。

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※六地蔵

すぐに池本体も見えてきました。

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※蟹ヶ池

この辺りはもう青龍寺参道になっているのか、四国八十八ヶ所のミニ巡礼がありました。

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※ミニ巡礼の17番札所井戸寺

11時59分、青龍寺の有料駐車場に到着です。

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※駐車場

途中で私を抜かしていった三河ナンバーの車が停まっていました。

納経所の前のベンチで参拝の準備をしていると、軽自動車で来られたと思われる女性が「すいません」とおっしゃりながら納経所に入っていかれました。どうやら、お寺の方だったようです。ちょうどお昼どきだったので、交代か休憩か何かだったのでしょう。しばらく納経所にどなたもいらっしゃらなかったようですから、私が待っている人だと思い、「すいません」とおっしゃったのでしょう。

参拝の準備をしていると、三河ナンバーの車から降りてこられた老夫婦が石段を登っていかれました。おじいさんの方は肺がお悪いのか鼻にチューブを指しておられ、ゴホゴホと咳をしながら登っていかれます。

私は一所懸命歩いてきてゆっくりと参拝したかったのに、この老夫婦に邪魔をされたような気になっていました。それでついつい、「コロナちゃうか」と呟いてしまったのです。呟いてからハッとしました。何と性格が悪くなっていることでしょうか。

おじいさんももしかすると余命わずかといった重病で、最後の思い出としてお遍路を回っておられるのかもしれないのです。それを自分の都合で勝手にイライラした挙句、ひどい悪態までついてしまうとは……。ちょっとこれは、この旅を通じて最大の反省事項です。かなりの自己嫌悪に陥ってしまいました。

悔恨の気持ちを抱きながら私も石段を登り始めます。12時7分、山門前に到着です。

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※山門

山門までの石段は序の口で、ここからが本番です。石段は全部で170段あるそうで、かの朝青龍関もこの石段で足腰を鍛えたという逸話があるそうです。

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※石段

なお、石段を少し外れると1992年に建立されたという三重塔があります。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*2をご覧ください。

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※三重塔

石段を登り切ると、本堂があります。

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※本堂

老夫婦はお参りは割と早かったように思います。私も本堂納経を済ませました。その後大師堂納経したのですが、なぜか大師堂の写真が撮れていませんでした。天罰でしょうか。

代わりにこれを載せておきます。三十三観音祠です。

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※三十三観音祠

祠の一番右が最後となります。下の写真では左は切れていますが、おそらく三十二番近江の国観音正寺、真ん中が三十三番美濃の国華厳寺、右がお礼参り善光寺のようです。

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※三十三観音の最後

左がスタートです。

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※三十三観音の初め

右が一番紀伊の国那智山となっています。とすると、左の不動明王はこの青龍寺のことなのでしょう。

石仏の台座には「宇佐町」と書いてありますので、おそらく町制が施行された1922年以降に建造されたものと考えられます。また、善光寺の阿弥陀如来像の台座には浦ノ内村と書いてありますが、浦ノ内村は1889年から1954年まで存在したようです。ということは、この石仏群は1922年から1954年までの間に建造されたということですね。少なくとも大正から昭和にかけて、西国三十三所のお礼参り善光寺、というのがこの土佐の国でも認知されていたという傍証になりますね。

さて、石段を下りて納経所へ行きましょう。石段を降りてくるときに、お遍路の格好をした男性が登ってこられていました。先程の罪滅ぼしというわけではありませんが、「頑張ってください」と声をおかけしました。相手の方は笑顔で応えてくださいました。やはり、応援されるというのは元気が出るものなんですよね。

山門を出て納経所まで戻ります。納経所の窓口は、先程のおばさんでした。

これで青龍寺での参拝は終了です。ここからは、埋立船着き場を目指しましょう。

36番札所青龍寺から埋立船着き場まで

36番札所青龍寺を12時35分ごろに出発し、須崎市営巡航船埋立船着き場には14時25分ごろに到着しました。途中、昼食をゆっくり食べていたので、Googleマップよりもかなり時間がかかっています。まあ、これは船のダイヤに合わせた時間調整の意味合いがありましたからね。

青龍寺を出発し、県道47号線に戻ります。実は「向萩の浜」バス停前には、龍の浜休憩所があります。しかし、ちょっと先に竜の浜パーキングがあるので、そちらで休憩することをお勧めします。龍の浜休憩所にはトイレもないですからね。

恐怖の宇佐大橋を渡り、宇佐集落の方へと戻ってきました。ちょうど橋のたもと付近に、海賊料理・新漁丸というお店があります。隣はドライブイン大橋と書いてありますが、そちらはつぶれているようです。船着き場からあまり離れない方がよかろうと思い、ここでお昼をいただくことにしました。

すでに13時をかなり回っていますが、結構お客さんがいらっしゃいます。私が入ってからも、常連さんと思われる方が何名か入ってこられました。店員さんは常連さんとはかなり親し気に話しておられますが、私のような一見さんに対する接客は割とぞんざいでした。もしかすると私が入ったときは、店員さんがちょうど昼休憩に入るタイミングだったのかもしれません。

やはり冷たいもの、ということでざるそばとおにぎり2個のセットを頼みます。700円でした。うーん、タンパク質を取らないといけないのですが、とてもじゃないですが揚げ物や結構値がはる刺身を食べる気にはなりませんでした。

このお店、店内は独特の雰囲気で確かウミガメの剥製のようなものが吊るしてあったと思います。トイレはキレイでした。ありがたくお借りしました。

ここから船着き場までは1km少々です。あまり早く出発しても、早く着き過ぎてしまいます。お店でゆっくりさせてもらいました。

14時10分ごろ、お会計を済ませて出発です。ここから県道23号須崎仁ノ線を南西方面に向かいます。

14時16分、高知県立高知海洋高等学校の前を通過します。

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※高知海洋高校

大川橋を渡って、道なりに進むととさでん交通のバスターミナルが出てきました。

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※宇佐バスのりば

ここから200メートル弱進むと、左に武市水産のビルが見えてきます。

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※武市水産

どう見ても武市水産の私有地じゃないの?というこのビルの前を左に入っていきましょう。自動販売機の横に案内標識があります。

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※埋立市営巡航船のりばへの案内標識

奥に進むと、こんな感じです。

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※巡航船乗り場への道

この奥にも防波堤に案内標識があります。

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※防波堤に貼ってある案内標識

日本語では「こちら」ですが、矢印の方向を指すとするならば、英訳は“here”ではなく、“there”とする方が正しいように思います。

標識に従い防波堤に登って向こう側に出ると、こんな感じでした。

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※波止場

どこに船が来るんだろう?と軽く混乱します。明確に乗り場が示されていないのです。それから、ネットで見た待合所も見つかりません。戸惑いながら戻ってみると、待合所は見つかりました。3つ上の写真でも右側に緑の屋根がしっかりと写っていました。

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※埋立市営巡航船待合室

この写真で14時30分でしたので、まだ20分くらい時間があります。しかし不安だったので、防波堤の上で待つことにしました。

ちなみにこの巡航船の遍路道は、四国遍路聖地巡礼のマップ*3にも掲載されています。須崎市のホームページでも、37番札所岩本寺までの遍路道は海の上という説がある、と紹介されています*4

もし巡航船を使わずにすべて歩いた場合、14km近く距離が増えることになります。そうすると単純計算で3時間半かかりますので、この巡航船の存在は大変ありがたいですね。

14時37分、巡航船らしき船がこちらに近づいてきました。ダイヤではこちらへの到着は14時40分となっているんですね。

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※近づいてくる巡航船

1分後、巡航船が着岸しました。

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※巡航船市営第五くろしお

「おっちゃん」という呼び方がぴったりと合うおじさんが船頭のようです。乗り込む際に、お金をお支払いするシステムでした。

すると、ここでまたまた問題発生です!!

私は坂内という船着き場まで行けると思っていたのですが、何とこの便は横浪までしか行かない、ということです。横浪というのは坂内からかなり手前ですので、時間を大幅にロスすることになりそうです!

ということをこの時は思っていて、船を降りてからは結構急いで歩いていたのですが、今回この記事を書くに当たって調べてみると……。実は坂内からホテルまでの距離と、横浪からホテルまでの距離が500メートルしか変わらないことが判明しました! 横浪で全然OKだったのですね。逆に坂内は奥に行き過ぎてしまっているようです。

ただ、この時は結構ショックを受けていて、予定が大幅に狂うのではないかという暗い気持ちになっていました。しかし、坂内まで行くのは第1便の7時10分発のものしかないそうです。ちゃんとネットの時刻表にも書いてありました。

横浪までの船賃620円を支払い、船に乗り込みます。船は……だいぶ老朽化していますね。

結局、出航時間になっても私以外の乗客は乗ってこられませんでした。

14時50分、横浪に向けて出港です。湾内をジグザグに航行し5つの港を経て、横浪に向かいます。

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※船内から見える宇佐大橋

コロナ対策のためか窓が開いており、心地よい潮風が入ってきます。ちょうどいい揺れともあいまって、ついウトウトしてしまいました。この後も、どなたも乗船されず、貸し切り状態で船は進みます。

15時40分、横浪の船着き場に到着しました。

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※横浪船着き場

埋立の船着き場はコンクリートむき出しの岸壁でしたが、こちらの方が風情のある船着き場ですね。

横浪船着き場からHotel バンダガまで

15時40分に横浪船着き場を出発して、Hotel バンダガに到着したのは17時46分ごろでした。Googleマップより15分ほど時間がかかっています。しかし9kmで山越えがあったのに約2時間で歩いているのですから、十分速いペースだと思います。

さあ、須崎市内のホテルへ向けて出発です。ここからはだいたい県道23号線をひたすら進む感じです。北側の県道314号線を越えるルートもありますが、道がくねくねしているので、距離も長いしおそらく険しいと思われました。

実際、Googleマップのストリートビューで確認するとまさしく私の予想どおりで、車の通行もかなり困難な道のようです。ただ、朝から歩く分にはハイキング気分でよさそうな道です。しかし、このときすでに時刻は16時前ですからね。山道で日が落ちてしまったら危険でしょう。

というわけで、安全そうで最短距離と思われる県道23号線を進むことにします。

出発してすぐ左側に、鳴無神社遙拝所がありました。ここで15時44分です。

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※鳴無神社遙拝所

鳴無神社は浦ノ内湾を挟んだ南側に、海に面して北を向いて建てられています。ですから、海を越えてここから遙拝できるわけですね。

ここから約1km進んだところ、海沿いに大島親水公園(くろしお休憩村)があります。そこにトイレがあったので、お借りしました。

ただ、ここのトイレは他の方のブログで拝見したところ、女性が一人で利用しない方がよいようです。確かにあまり手入れされていませんし、不審者も出るようです。まあ、中年男性の小用にはまったく問題ありません。

そこからさらに1kmほど進むと、いよいよ山に近づいてきました。16時15分というこの時間から、山を越えていくわけですね。

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※県道23号線の風景 山が近い

まあ天気も船に乗る前よりよくなっていますし、まだ結構明るいので助かります。

そして、峠ショートカットのトンネルです。鳥坂トンネルと言います。ここで16時26分になっていました。

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※鳥坂トンネル

鳥坂トンネルは1968年3月の完成で、長さは265メートルあります。歩道はありませんが、交通量もそれほど多くはありません。

トンネルを抜けてからも歩道はなく、端っこを遠慮がちに歩いていきます。しかし、200メートルほどで歩道が復活しました。

トンネルから1.4km進んだところに、遍路小屋須崎第17号がありました。ここで少し休憩することにします。

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※ヘンロ小屋須崎第17号

道標には、岩本寺まで37.8kmと書いてあります。歩き遍路に慣れてくると、そんなに遠く感じないのが不思議です。

5分ほど休憩して出発しました。出発してしばらくしてから撮った写真がこれです。16時58分でした。

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※県道23号線の風景 山間を抜けていく

奥に見える山までは行かないと思うのですが、もしあそこまで行くとなると、かなり怖ろしいですね……。

この先350mメートルほど県道を離れ、小さな貴船神社の前を通過しました。すぐに県道に合流し、前進をつづけます。

しばらく歩くと、左側にセメント工場が見えてきました。そして、前方には町並みが広がっています。須崎の市街地に入っていくようです。

桜川にかかる源蔵橋を渡り、北西へ進んでいくと急に開けた雰囲気になってきました。ここで17時29分です。。

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※源蔵橋からの風景

さらに進むと国道56号線が目の前を横切っており、その上には四国横断自動車道須崎道路が走っています。町の中心はもっと南の須崎湾に面したところのようですが、この辺には郊外型の大型店舗が集中しているようでした。

マルナカ須崎店やツルハドラッグ須崎東店の横を通り、北上します。JR土讃線「多ノ郷駅」の西側で踏切を渡り、さらに北へ進みました。下の写真で17時40分です。

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※水越踏切 奥に見えるのが「多ノ郷駅」

この辺はずっとGoogleマップを頼りに進んでいます。ホテルらしき建物なんてなかなかないなあ、と思っていると、踏切を越えてしばらく進むとようやく見えてきました。Hotel バンダガです。

ホテルの入口は北側の道路に面していますが、私は西側からアクセスしました。西側にはホテルの駐車場があり、結構建築業関係らしき車が停まっています。どこかで工事でもやっているのでしょうか。宿泊客は多そうですし、長期宿泊者が多いと洗濯機の取り合いになる恐れがあります。

とにかく早め早めに行動するのが吉です。17時46分、ようやくHotel バンダガの正面玄関に到着しました。玄関先では、室内用のガウンを着た人が座ってタバコを吸っていました。建築関係の方でしょうか。部屋着で室外に、増してや建物の外に出るのはちょっとマズイと思うのですが。

とにかく、この日も無事にホテルに到着しました。靴が新しかったということもあるでしょうが、結構足に来ていました。

歩きを終えて

さて、チェックインを済ませて部屋に行きます。荷物を置いて、すぐに夕食に出発です。Googleマップではガストが近くにあったので、そこに行くことにしたのです。

ガスト須崎店で生姜焼き769円とご飯セット384円を頼みました。合計1,153円です。やはりタンパク質をしっかりとることは大事です。

帰りに、ローソン須崎西崎店で翌日の朝食等を購入しました。ローソンの朝食はもしかするとこの旅初めてかもしれません。まあ購入したものはいつもと同じようなものです。

急いで部屋に戻り、ユニットバスのお風呂に入ります。このホテルも割と老朽化が進んでいて、ちょっと残念な感じでした。

コインランドリーは7階です。しかし洗剤は別途フロントで購入しないといけないので、7階に行ってから慌てて1階に行きました。何とか2台あるうちの1台を確保して、洗濯と乾燥を終わらせることができました。しかし、結構何人もの人が洗濯に来ており、やはり取り合いのような状況になっていました。早めに行動してよかったです。

このホテル、昔は須崎プリンスホテルと言って結婚式場にもなっていた、地元のちょっとしたいいホテルだったようです。現在コインランドリーとなっている7階は、かつて屋上ビアガーデン会場だったようでした。現在は屋上の外には出られないようになっています。

さて、翌日は一気に37番札所岩本寺まで行く予定です。早めに就寝しました。

歩き遍路振り返りデータ

歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。

札所情報

札所:1か寺

納経代:300円

大師納経代:300円

宿情報

Hotel バンダガ

シングル(禁煙)

宿泊費:7,100円

室内に冷蔵庫・バス・トイレあり

WiFiあり

大浴場なし

洗濯機・乾燥機あり(2台)

洗濯機200円。乾燥機200円(30分100円)。洗剤50円

アクセス:JR「多ノ郷駅」から徒歩6分

コンビニ:徒歩2分

フロントの対応はシンプル。人件費を削減している感じ。設備も田舎のホテルという感じでやや残念

バス情報

行き:とさでん交通バス 「堀詰」~「高岡高校通」 880円

帰り:なし

渡船情報

須崎市営巡航船 埋立船着き場~横浪船着き場 620円

距離と歩数

ASUS VivoWatch BP(HC-A04)

カロリー:1,774kcal

距離  :25.83km

歩数  :37,257歩

スマホアプリ

歩数  :40,955歩

 

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最終更新:2021.12.12