前日、前々日は船による合法的?ショートカットがありましたが、この日はひたすら国道を歩く旅になります。四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、16日目のレポートです!
歩き遍路 16日目 Hotel バンダガから美馬旅館はなれ 木のホテルまで
歩き遍路16日目、8月5日(木)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。
いよいよ高知県西部に本格的に突入します。お寺はまたまたまばらになり、「修行の道場」らしい地獄の歩き旅となります。
7時に出発する計画で、この日は5時に起床しました。この旅初めての、ローソンで購入した朝食です。準備を整え、7時にチェックアウトしました。
Hotel バンダガから37番札所岩本寺まで
7時ごろにHotel バンダガを出発して、37番札所岩本寺には15時43分に到着しました。Googleマップよりも1時間半以上時間がかかっています。しかし昼食をしっかりととったということと、距離を考えれば、結構頑張っているように思います。というより、33kmを7時間弱で歩くのは相当なペースですよね。
Hotel バンダガのチェックアウトシステムはかなり省エネで、無人のフロントの箱の中にキーを入れておくだけでOKとなっています。忘れて持っていく人がいないか心配ですが、カードキーではなくプラスチック?の棒がついているタイプですから、まあ大丈夫でしょう。
Googleマップでルートを調べると、まずは県道388号線を南西に歩いていき、国道56号線に合流する必要があるようです。ということで、ひたすら歩きの始まりです。
出発してすぐに、ローソン須崎西崎店でスポーツドリンクなどを補充しました。これで準備は万端です。
県道388号線を20分ほど歩いていくと、右側にビジネスホテル鳥越というのがありました。営業しているのかどうか分からなかったのですが、ホームページもあるので、営業しているようですね。バンダガよりも大分安いようですが、Googleマップの口コミはまずまずの高評価が並んでいます。
ここを過ぎるとすぐに、須崎市役所や須崎警察署、須崎消防署があります。この辺は高台になっているので、おそらく市の中枢をこちらに移転されたのでしょう。
市役所前から下っていくと、国道56号線に合流します。少し進むと、目の前に高知自動車道の高架が見えてきました。ここで7時30分でした。
※高知自動車道の高架
高架に沿って750メートルほど進むと、この日最初のトンネル、かわうそトンネルが出てきました。7時41分です。
※かわうそトンネル
かわうそトンネルは2006年7月の完成で、長さは301メートルあります。歩道の幅は広めですが、柵はありません。
トンネルを過ぎると少し大きな交差点がありました。その南側が道の駅 かわうその里です。7時47分でした。
※道の駅 かわうその里
1979年6月、道の駅が面する新荘川で、二ホンカワウソの最後の目撃例がありました。それゆえ、ここをかわうその里と命名し、ゆるキャラもかわうそをあしらったしんじょう君となっているのです。
トイレをお借りし、出発します。確か向かいのローソンには、1年前は大きなしんじょう君の看板が立っていたように思うのですが、この日はありませんでした。強風で倒れてしまったのかもしれません。
新荘川にかかる、新荘川橋を渡ります。7時52分でした。
※新荘川橋から下流を望む
橋を渡ると、ジワジワとした登りがつづきます。次の大きな町、四万十市までは74kmもあります。
※四万十市まで74kmの案内標識
松山までは256km、いったい何日かかるのでしょうか。結論から言うと、この旅では松山市内には8月16日に入ってますね。11日後、ということになります。
橋から1kmほどで、次のトンネルが出てきました。角谷トンネルです。8時9分になっています。
※角谷トンネル
角谷トンネルに関しては正確な開通情報が分かりませんが、長さは420メートルあります。歩道はなく、交通量が多いうえにそこそこ長いので、危険なトンネルです。
角谷トンネルを抜けると、またすぐに次のトンネルです。久保宇津トンネルです。
※久保宇津トンネル
久保宇津トンネルに関しても正確な開通情報が分かりませんが、長さは130メートルあります。歩道はなく、交通量が多いので危険なトンネルです。
ここで8時17分でした。
トンネルを出ると左側にレストハウス琵琶湖があります。高知県でなぜ琵琶湖?と思いますが、滋賀県のご出身の方が経営されているのかもしれません。工事関係者の車両が、何台か停まっていました。ここで集合していたのでしょう。
この後、道は蛇行しており、一時海の方に近づきます。安和海岸の方に、白い建物が見えました。8時27分です。
※安和海岸
Googleマップで調べても、これは何の建物か分かりませんでした。リゾートホテルかレストラン、結婚式場といった類のものだったのが、今はつぶれてしまっているのだと思います。
安和海岸に近づいていくと、またトンネルです。安和あわトンネルでした。この写真で8時31分です。
※安和トンネル
安和トンネルに関しても正確な開通情報が分かりませんが、長さは245メートルあります。歩道はなく、交通量が多いので危険なトンネルです。
古いトンネルはこれだけの車社会を予見できなかったのか、歩道が整備されていないですよね。
トンネルを抜けると安和の集落に入ります。民宿もあるので、昔は海水浴客などでにぎわっていたのでしょう。
遍路道はJR土讃線の「安和駅」を過ぎたところから山の方に向かい、焼坂峠を通るようですが、私はこのまま国道を進むことにしました。
安和の集落を抜けると、歩道がなくなり、また緩やかに道は登っていきます。登っていく道の下の畑では、おじいさんが畑仕事をしておられました。挨拶をして少し言葉を交わします。やはり誰かと話すと元気が出ます。
登っていくと、またまたトンネルです。焼坂トンネルです。8時53分でした。
※焼坂トンネル
焼坂トンネルに関しても正確な開通情報が分かりませんが、長さは966メートルもあります。歩道はなく、交通量が多いうえに距離も長いので、非常に危険なトンネルです。
以前にご紹介したと思いますが、チカチカと光るキーホルダーを手に持ち、それを後方に向けて歩いていきました。出口が見えるトンネルだとそこまでしなくても大丈夫ですが、さすがに300メートルを越えるトンネルはそうした配慮が必要になります。
ましてはここは1km近くあります。単純に考えても、通過に15分ほどかかるわけですからね。
※反射タスキ収納箱
あと、このトンネルは反射タスキをご用意してくださっています。歩道を設置するだけの財政的余裕はないのでしょうが、せめてもの安全対策ですね。私も利用させていただきました!
トンネルを出て4分ほど歩くと、また距離の案内標識が出てきました。ここで9時12分です。
※四万十市まで69kmの案内標識
この辺も国道は歩道がないままです。正確な場所は忘れましたが、おじいさん2人組が乗った軽トラックと、すれ違いました。意味不明なことに、演歌のような曲を外に向けたスピーカーで流しておられます。そこそこの大音量ですから、かなり迷惑だと思いました。
そして、このおじいさんたち、15時ごろに今度は私を追い越して行かれました。どこかで用事を済ませ、戻ってこられたのだと思います。あんなに独特の改造は他にはないでしょうから、朝と同じおじいさんたちで間違いないと思います。
焼坂トンネルから1.3kmくらいで焼坂休憩所がありました。休憩所とは言うものの、車を停めるスペースと四阿あずまやがあるくらいです。トイレもありません。9時23分でした。
※焼坂休憩所
私は休憩をせず、そのまま進みました。だんだん久礼の町に近づいていきます。
※ライダーズイン中土佐の案内標識
ライダーズイン中土佐の案内標識がありました。しかしこれは、3km歩いて左折して15kmということですので、歩いていくとなると大変ですね。上の写真で9時27分です。
歩道はないのですが、炎天下であることを除けば快適な歩き旅です。
※四万十市まで67kmの案内標識
久礼の町は中土佐町の中心街になります。町の外れに、高知自動車道の中土佐ICがあります。このICの少し手前から歩道が復活しました。
※中土佐ICの交差点
久礼の町は結構栄えており、何と宮脇書店まであります。
※宮脇書店
町から出るところには、久礼トンネルがありました。ここで10時4分です。
※久礼トンネル
久礼トンネルに関しても正確な開通情報が分かりませんが、長さは75メートルしかありません。幅は細いですが歩道もあります。
トンネルを抜けてから350メートルほど進むとまた歩道がなくなります。運送会社のトラックが停まっている、広場のような駐車場のような空き地があり、自動販売機が3台並んでいました。
実は久礼の町から遍路道は二又に分かれていて、北側のルートは土佐往還そえみみず遍路道と呼ばれています。また、南側のルートは大坂遍路道で、途中に久礼遍路小屋やへんろ休憩所があります。
また、遍路道には指定されていませんが、国道56号線を通って岩本寺方面を目指すこともできます。3本のルートは七子峠付近で合流します。ということで、私は最短で安全と思われる国道56号線を通って七子峠を目指しました。
ここからは国道56号線も海を離れ、標高292メートルの七子峠までひたすら登っていきます。
10時16分で、七子峠まで約6kmです。
※七子峠まで約6kmの案内標識
約10分後、左下の方を見ると、何か工事をしているようでした。
※左下の工事現場
ちなみに奥の山の方に道路が見えるので、おそらくそちらの方まで歩いていかなければならないものと思われます。
10時31分、七子峠まであと5kmです。
※七子峠まで約5kmの案内標識
10時45分、あと4kmです。
※七子峠まで約4kmの案内標識
冷静に考えると、このような道をあと1時間近く歩いていくということですね。
そしてまたまたトンネルです。本日7つ目ですね。久礼坂第一トンネルです。ここで10時47分でした。
※久礼坂第一トンネル
久礼坂第一トンネルに関しても正確な開通情報が分かりませんが、長さは78メートルしかありません。ここも歩道がありませんので、危険なトンネルです。
第一トンネルを抜けると、すぐに久礼坂第二トンネルです。ちなみに第四トンネルまであるようです。
※久礼坂第二トンネル
久礼坂第二トンネルに関しても正確な開通情報が分かりませんが、長さは82メートルしかありません。ここも歩道がありませんので、危険なトンネルです。
10時59分、七子峠まであと3kmです。
※七子峠まで約3kmの案内標識
案内標識を過ぎたところが少し開けていました。
※国道56号線から望む山々
下の写真では向こうの山に道らしきものが見えます。国道56号線はそこまでつづいているようですね。
※奥までつづく国道56号線
11時13分、ようやく七子峠まであと2kmのところに来ました。
※七子峠まで約2kmの案内標識
4分後に、久礼坂第三トンネルが出てきました。
※久礼坂第三トンネル
久礼坂第三トンネルは1970年6月の完成で、長さは184メートルあります。歩道がないため危険なトンネルです。かろうじて向こうが見えるのが救いでしょうか。
11時28分、とうとう七子峠まであと1kmのところまで来ました。
※七子峠まで約1kmの案内標識
もう延々と1時間以上この標識だけを頼りに歩いてきたことになります。山は深くなるばかりでした。幸いなことにこの間はトイレに行きたくならなかったのですが、もし行きたくなっていたらと思うとぞっとしますね。本当に、何もないですから。
2分後に、久礼坂第四トンネルが出てきました。
※久礼坂第四トンネル
久礼坂第四トンネルは1970年11月の完成で、長さは208メートルあります。歩道がないため危険なトンネルです。
それにしても、この日はここまででトンネル10個を通過してきました。この旅のレコードに並びました。これまでの記録は8日目(2021.7.28)の10個でしたので、タイ記録ということになります。この後、記録更新はあるのか? さあどうなるでしょう!
11時40分、ようやく七子峠到着です。
※七子峠の標識
奥に建物が見えますが、公衆トイレとななこ茶屋が並んで建っています。まずはトイレに行きました。
さすがに七子峠からの眺望は素晴らしいものがあります。結構登ってきていることが分かります。
※七子峠からの眺望
お昼時ということもあり、食べ物を求めてななこ茶屋に入ると、店主らしきお父さまがいらっしゃいました。「何か食べれますか?」と尋ねると「ラーメンくらいなら」とおっしゃってくださったのですが、よくよく話を聞くとここはもう茶屋ではないそうです。Googleマップでもティーハウスというジャンルで書いてあるのですが、現在はお父さまのギャラリーになっているとのことでした。何とも無茶な質問をしてしまったものです。
また、歩き遍路の実態についてうかがってみると、ちょうど私の少し前に一人歩きお遍路さんが通られた、とのことです。何でもそえみみず遍路道を越えて来られたそうです。「一緒に歩いたらいいよ」とおっしゃってくださったのですが、残念ながら前方にそのお姿は見受けられませんでした。
お父さまに丁重にお礼を言い、出発します。峠を過ぎたのでここからは下りです。また、Googleマップ上では影野の集落までの国道沿いに、ポツリポツリとお店がありました。どこかで食べることができるでしょう。
出発してすぐ豚太郎 七子店がありましたが、混んでいる感じだったのでここはパスしました。さらに進みます。
豚太郎から1.5kmほど進んだところに、今度はうどん屋さんが出てきました。なかむらやというお店です。
最初は混んでるかな?と思い、スルーしようとしたのですが、駐車場はまだそれほど車が停まっていませんでした。いけるかも?と思い、思い切って中に入ることにしました。
よくあるタイプのセルフうどんのお店のようです。一見してお遍路と分かっていただけたのか、お店のおばさんが大変丁寧に接してくださいました。並ばずに、席で注文していただいて結構ですよ、とのことでした。
ちょっと気が引けるのですが、4人がけテーブルに座ります。メニュー表を見て考えます。いつもは冷たいものから選ぶのですが、ここではカレーうどんに目がいきました。何と、サラダと0.5杯分くらいの小さなご飯もついて、700円です。
ということで、カレーうどんを注文します。程なく、カレーうどんが運ばれてきました。うどんも1.5玉あるそうで結構ボリュームがあります。普段カレーうどんを食べるときの悩みは残ったカレー汁の取り扱いですが、今回はご飯もついています。完食させていただきました。
ここの店員のおばさんがとても上品で愛想のいいキレイな方で、お客さんにとても気を配っておられました。私のことも気にかけてくださり、いろいろお世話を焼いてくださいました。年齢が50代くらいだと思われるのでおばさんと書かせていただきましたが、この店員さん目当てに通ってくる人もいるかもしれません。
また、お店としてのサービスもよく、セルフとはいえ食後のコーヒーを無料でいただくことができました。
例によって「生き返りました」とおばさんにお伝えし、お金を支払います。「岩本寺まではあと12kmくらいですよ。頑張ってくださいね」と応援していただきました。こちらは勝手に歩いているだけなのに、応援していただけるというのはありがたいですね。
それにしても、あと12kmくらいなら3時間で着きますね。結構近いなあ、と思ってしまうのは、歩きお遍路特有の病のゆえでしょう。
さあ、国道56号線の旅の再開です。時刻は12時50分でした。
※なかむらやを出てすぐの国道の風景
奥のやぐらには、窪川町観光協会と書いてありました。ただ、文字は風化して消えかかっています。実際、窪川町はもうなくなっていて四万十町になっているので、その方が都合がいいでしょう。
久礼から西に向かっていた国道56号線は、この辺は南下する形になっています。なかむらやから1.4kmほど南に下ったところに、雪椿と書かれた休憩所がありました。ここで13時7分です。
※雪椿
雪椿とは、江戸時代前期の寛永年間(1624~45)にこの地を開拓した池内嘉左衛門の娘お雪にちなんでいるそうです。お雪と婿の夫婦が仲睦まじく、また大変住民をいたわったということから、死後に住民がその遺徳を偲んで、お雪が好んでいた椿を植えた、ということです。白い柵で囲まれている木がどうやらお雪椿だそうです。
しかし私はこの時、椿にはまったく着目しておらず、白い柵に掲げられていた岩本寺まであと10kmの案内標識の方に気持ちがいってしまっていました。
※岩本寺まで10kmの案内標識
もう本当に指呼の距離になってきました。
四阿あずまやでタオルなどを冷水で濡らし、すぐに出発です。ほんの少し先に、白銀大明神御法殿や六地蔵がありました。
※白銀大明神御法殿
※六地蔵
この六地蔵は、大本山活禅寺和歌山別院(粉河別院)から9年ほど前にご遷座してきたそうです。
ここから少し歩くと、椿食堂があります。そこを過ぎると、六拾余社という神社がありました。
※六拾余社の鳥居
またすぐ先に、大本山活禅寺を開いた「徹禅無形大和尚御生誕之地」と書いてある石碑が出てきました。
※「徹禅無形大和尚御生誕之地」の石碑
上の写真で13時16分でした。ここからまた1kmほど歩いていきます。
13時30分、右側に小さな鳥居を発見しました。どうやら金刀比羅宮と書いてあるようです。
※金刀比羅宮の鳥居
ここを過ぎると、六反地、仁井田の集落とつづいていきます。この後、窪川の集落までは2時間以上かかるでしょうか。ところが、30分くらい歩くと困ったことにお腹の調子が悪くなってきました。連日こればっかりでイヤになります。
幸い、四万十町中央ICを過ぎてすぐのところに道の駅 あぐり窪川があったので、そこのトイレをお借りしました。いやあ、毎度毎度のことながら、何とか尊厳を保っております。
※道の駅 あぐり窪川
14時40分ごろに道の駅 あぐり窪川を出発します。もうしばらくは国道56号線を歩きます。1.6kmほど歩いて、県道19号線との分岐点に出ました。
ここは右、つまり県道19号線の方に進みます。四国遍路聖地巡礼のマップ*1でもこちらに進むようになっていますが、とくに大きな看板等はありませんでした。案内標識もあったかどうか、ちょっと記憶は定かではありません。
私はGoogleマップのルート案内に従って、県道19号線の方に進みました。
県道に入るとすぐにこの日11個目のトンネルが出てきました。呼坂トンネルです。ここで15時26分でした。
※呼坂トンネル
呼坂トンネルは1988年10月の完成で、長さは153メートルあります。左右に細めの歩道があるので、比較的安全に通行できます。
県道は高台を通っているようで、知らないうちにJR土讃線の線路の上を通過していきます(※見えない)。高台から下りに入ろうかというところで、左に「窪川駅」を指す案内標識と、岩本寺まで850メートルの案内標識が出てきました。
案内標識に従い、次のT字路を左に曲がります。道は緩やかに下っていく感じです。シャイン美容室を過ぎると道が二又になっているので、そこを右に入っていきましょう。
後は参道のような雰囲気が少しだけあるこの道を、ひたすら南へ下っていくだけです。
そして何と、本日のお宿、美馬旅館はなれ 木のホテルはこの通り沿いにありました! 先にチェックインすることもできますが、まあ面倒なので先にお寺に行ってしまうことにしましょう。
15時43分、37番札所岩本寺の門前です。
※岩本寺の門前
朝ホテルを出発してから8時間43分で、岩本寺の山門に到着しました。
※山門
ここでちょっと違和感が。階段が少しPOPな感じになっています。昨年参拝したときは、こんな感じではなかったと思います。いったいどうしたと言うのでしょうか。
境内はそれほど広くなく、すぐに本堂があります。参拝者もそこそこいらっしゃいますね。まずは本堂手前のベンチで参拝の準備を整えました。
※本堂
本堂は中に入れます。中で、納経をさせていただきました。ここはご本尊が五尊もいらっしゃるので、ご真言をお唱えするのが大変です。
そして、ここは天井絵が有名なのです。
※本堂の天井絵
いわゆる花鳥風月の大和絵だけではなく、西洋画の人物像などもあります。上の写真のマリリン=モンローはよく知られています。テレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第10弾でここを訪れた蛭子能収さんは「自由に描いていいの?」「何の決まりもなさそうだね」とおっしゃっていましたが、確かにそんな感じでした。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*2をご覧ください。
つづいて、大師堂へ行きます。大師堂は歓喜天堂の近くにあります。
※大師堂 右の円形の建物が歓喜天堂
大師堂でも納経を済ませ、山門を入ってすぐ左側にある納経所に向かいました。
ここの納経所には推定年齢90歳(※筆者調べ)のおばあさんがいらっしゃいます。昨年参拝させていただいたときに、少し意地悪そうな雰囲気ながら親切に対応してくださいました。今回もいらっしゃるだろうか、と期待しながら行くと、いらっしゃいました。お元気そうです。
ただ、昨年よりも少しアクが抜けたような感じになっておられ、マイペースになっておられました。まあ何はともあれ、お元気でよかったです。また来年もご様子を見にきたいですね。
さあ、これで本日の参拝は終了です。
37番札所岩本寺から美馬旅館はなれ 木のホテルまで
16時15分ごろに37番札所岩本寺を出発し、美馬旅館はなれ 木のホテルには16時25分ごろに到着しました。チェックインのために向かいの美馬旅館に行っていたので、時間がかかってしまっています。
途中に通ってきた美馬旅館はなれ 木のホテルに戻ります。わずか200メートルほど戻るだけです。ただ、向かいにある美馬旅館でチェックインをしなければいけません。
美馬旅館の正面入り口は国道381号線に面しているところだと思います。一方、木のホテルは岩本寺の参道に面しているので、木のホテルにチェックインするには美馬旅館の西側入口からアクセスしないといけません。
美馬旅館の西側入口は、木のホテルのフロントと食堂となっています。
中に入ると、女性の方が出迎えてくれました。一緒にホテル側まで行き、いろいろと注意事項を教えてくださいます。
この木のホテルは2018年末にオープンしたホテルで、まだ3年も経っていない新しいホテルです。一方の美馬旅館は明治創業で、何と『放浪記』で有名な林芙美子先生も泊まられたことがあるとか。歴史と革新が融合している旅館ですね。
中では靴を脱いで、ゆったりとくつろぐことができます。とても快適なホテルでした。残念だったのは、本館の方のお風呂が利用できなかったことです。宿泊客が少ないときは有料でもいいので利用できたらな、と思いました。
というわけでユニットバスになってしまいますが、しかし浴槽はかなりの広さがあるので、これはこれで十分だと思います。まずはシャワーを浴びて汗を流しました。
さて、夕食です。ここ窪川には、有名なうなきちといううなぎ料理店があります。テレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第10弾で、太川陽介さん、蛭子能収さん、遠藤久美子さんが訪れたお店です。昨年お遍路に回ったときは時間が適当でなかったため、食べることができなかったのですが、この日は夕食ですから、ちょうどいい時間になります。実は前々からかなり楽しみにしていました。
それで、宿の方に夕食のことを聞かれたので「うなきちに行こうと思っています」と答えると、「予約された方がいいと思いますよ」とのことでした。さすが人気店です。
というわけで、17時30分ごろに電話をかけてみたのですが、つながりません。ホテルからうなきちまでは160メートルほどですので、直接行ってみることにしました。
すると、お店の入口は開いているのですが、どなたもいらっしゃいません。電話も何度かかけてみましたが、結局つながりませんでした。閉まっていたのでしょうか。あるいは時間が早すぎたということも考えられますが、18時になっても開かないというのはちょっとおかしいですよね。真相は謎のまま、諦めることになってしまいました。
かなりテンションが下がります。まあ他にもお店はいろいろあるのですが、あまり知らないお店に入るのはイヤなので、翌朝のパンを購入しがてらスーパーでお弁当を買うことにしました。コンビニは、国道56号線まで出ていかないとありません。もうそんなに歩くたくないので、スーパーで買うしかないですね。
そこで、国道381号線と国道56号線の交差点の少し手前にある、みやたエイト窪川店に行きました。地元のスーパーで夕食を買うというのは、実は今回の旅で初めての体験ですね。いろいろお弁当を見て回ります。ここのところお腹の調子があまり良くなかったので、あまり脂っこいのは食べたくないなあと思いながら、店内を物色しました。すると……。
思わず目が行ってしまったのが、お寿司です。十分お腹に良くないのですが、何と16貫入っていて665円という激安価格です! 具体的なネタはちょっと忘れてしまいましたが、この値段では考えられない面子がそろっていたことは間違いありません。誘惑には勝てず、お寿司を購入しました。
ということでホテルに戻り、お寿司を食べます。いやあ、おいしかったですね。16貫というボリュームも十分ですし、大満足でした。
この後、お風呂に入ってから、洗濯をしました。ホテルには洗濯機と乾燥機が1台ずつあり、使用料は無料ですが、洗剤代という形で300円を支払わなければいけません。逆に言うと、洗剤を持ってきていればタダで使えるということですよね。このような雰囲気のいいホテルに泊まっている人で、洗濯をするような人は他にはいませんでしたので、ゆっくりと洗濯させてもらいました。
翌日から2日間はまた札所のない歩くだけの日々に戻ります。早めに休んで、鋭気を養いました。
歩き遍路振り返りデータ
歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。
札所情報
札所:1か寺
納経代:300円
大師納経代:300円
宿情報
美馬旅館はなれ 木のホテル
コンフォートシングル(禁煙)
宿泊費:8,250円
室内に冷蔵庫・バス・トイレあり
WiFiあり
大浴場なし
洗濯機・乾燥機あり(1台)
洗濯機・乾燥機無料。洗剤300円
アクセス:JR「窪川」から徒歩7分
コンビニ:徒歩10分
フロントの対応は丁寧でハートフル。ホテルとしての設備はキレイだし申し分ない
バス情報
行き:なし
帰り:なし
距離と歩数
ASUS VivoWatch BP(HC-A04)
カロリー:4,962kcal
距離 :36.1km
歩数 :52,107歩
スマホアプリ
歩数 :55,951歩
歩き遍路 15日目 ◁ 歩き遍路 16日目 ▷ 歩き遍路 17日目
最終更新:2021.12.12
*1:四国遍路聖地巡礼「高知県 | 歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ『36番札所青龍寺』」2021.11.23閲覧
*2:四国遍路聖地巡礼「高知県 | 歩き遍路のための「四国遍路」巡礼マップ『37番札所岩本寺』」2021.11.23閲覧